営業トークに効果的な応酬話法7つ|話の流れと切り返しを知ろう
「営業トークに活かせる話法を知りたい」と感じている営業マンは多いでしょう。
営業トークはある程度、話し方のパターンが決まっています。
あなたの営業トークに磨きをかけたければ、話法を身につけるのがおすすめです。
この記事では、営業トークに役立つ応酬話法を7つ紹介していきます。
営業トークが苦手で成果報酬がなかなか上がらない人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事の目次】
営業トークに便利な応酬話法とは?
応酬話法とは、顧客の反応に対してうまく切り返しをしていく話法です。
応酬話法を身につけておくだけで、顧客がネガティブな発言をしたときでも、話を継続していくことができます。
また、応酬話法には話の流れを作ってスムーズにトークを進められるというメリットがあります。
顧客の心理に沿った適切な切り返しをしていくため、話がスムーズに進むのです。
「うまく話をつなげられない」という人は、ぜひ応酬話法を身につけていきましょう。
応酬話法は営業トークの流れごとに使い分ける
応酬話法にはいくつか種類があります。
効果的に活用するためには、営業トークの流れを意識することが重要です。
- アイスブレイク
- ヒアリング
- オファー
- クロージング
以上の流れを頭に入れておいてください。
新入社員の方など、「まだ営業トークの流れがわからない」という人は、以下の記事を先に読むことをおすすめします。
どうしてこのような営業トークの流れになっているのか、それぞれのフェーズにおけるコツを紹介しています。
営業トークにおすすめな応酬話法7つ
この記事では、以下7つの応酬話法を取り上げます。
パターンを覚えておくだけですぐに活かせますので、ここで確認しておきましょう。
- 質問話法
- 寄り添い法
- ブーメラン法
- Yes but法
- Yes and法
- 否定法
- 例え話法
上から順番に使うと、営業の流れに沿ったトークができるようになっています。
7つの方法を組み合わせながら使うことを意識してください。
一度に覚えるのは大変ですので、最初はトークのフェーズごとに1つずつ覚えるとよいでしょう。
営業トークにおすすめな応酬話法①質問話法
質問話法は、その名の通り、顧客に質問を投げかけながらニーズを探っていく方法です。
営業においては、アイスブレイクやヒアリングでよく使われます。
質問をうまく使うと、顧客自身が気づいていないニーズを発見できます。
営業マン「なるほど。公式サイトやSNSアカウントはお持ちですか?」
顧客「ホームページはあるけど、SNSはないよ。」
営業マン「まずは公式サイトの見直しをしてみましょう。具体的には〜〜〜」
顧客「知らなかった!なんとなく更新していただけだったから。」
以上のトーク例なら、公式サイトの見直しをしつつ、SNS運用についての提案もできるでしょう。
顧客側は、サイトの改善について情報を得られたため、営業マンに信頼をもち始めています。
予算などに問題がなければ、SNS運用についても始めたいと感じる可能性が高いです。
ニーズが明らかになれば、顧客にとってメリットがありますので、営業トークにも協力的になりやすくなります。
アイスブレイクやヒアリングで、ぜひ質問話法を取り入れてみてください。
また、ヒアリングでは、顧客のニーズを引き出すことが重要です。
毎回のヒアリングでニーズをしっかり引き出すためには、ヒアリングシートが役立ちます。
ヒアリングシートの作り方や活用方法については、以下の記事で取り上げているので、あわせてチェックしてみてください。
営業トークにおすすめな応酬話法②寄り添い法
寄り添い法は、顧客の気持ちに寄り添いながら話を進めていく方法です。
多くの場合、ヒアリングの序盤で使われます。
顧客が抱えている問題を引き出したら、共感を示し、「一緒に解決していきたい」と寄り添います。
営業マン「保険は一度入ると、固定費になりますから、不安になりますよね。
〇〇さんに最適な保険を見つけるために、一緒に考えさせていただければと思います。」
共感する姿勢を見せることで、顧客から信頼してもらい、本音を引き出します。
もちろん、口だけにならないように、顧客のメリットになる提案をするようにしてください。
営業トークにおすすめな応酬話法③ブーメラン法
ブーメラン話法は、顧客の主張を逆手にとってマイナスイメージをプラスに変えていく話法です。
営業トークでは、オファーをして商品説明を始めた段階で活用できます。
商品やサービスの強みや弱みは表裏一体です。
わかりやすいのが、値段と品質でしょう。
裏表の見せ方を工夫することで、顧客によいイメージを持ってもらえます。
営業マン「値段が高いのは、品質がよいからです。質が悪いと取り入れても効果が出にくくなってしまいます。
安物を買って後悔してほしくないと思っています。」
以上のように話すと、値段が高いことではなく、質が高いことをアピールできます。
また、「後悔してほしくない」という営業マン側の信念も伝えられます。
値段と品質はわかりやすい例ですが、意外性のある主張ができると、顧客の興味を惹きつけることも可能です。
顧客がマイナスイメージを持っているときや、信念を伝えたいときなどにブーメラン法を活用してみてください。
営業トークにおすすめな応酬話法④Yes but法
Yes but法は、顧客の言葉を一旦受け止めたうえで、反対意見を述べる方法です。
オファー後の商品説明の際に、よく使われます。
基本的に、人は否定されると「自分のことを理解してくれない」などと感じ、相手を敵対視します。
顧客から敵と見なされてしまうと、営業トークを聞いてもらうことさえ難しいでしょう。
敵対視されないようにしながら、自分の主張を述べるために、相手の発言を一度受け止めるのです。
営業マン「たしかに、大手の〇〇を利用していれば、基本的に困ることはないかもしれません。
ただ、私どものサービスなら〇〇ではアプローチできない客層に届きます。新規開拓に意欲があれば〜〜〜」
顧客「そう言われればそうだな…」
顧客の言葉をまずは受け止めることで、顧客と衝突せずに主張を伝えられます。
今回の例文では、「こうすればさらによくなりますよ」という主張でした。
反対に、「しないとこういうリスクがありますよ」という主張も可能です。
例文のトークなら「〇〇だけでは、アプローチできる客層が少なくなってしまいますよ」といった形で使います。
「理想に向かうこと」と「リスクを回避すること」のどちらに顧客が関心をもっているかで使い分けると効果的です。
Yes but法でよく使われる接続詞を紹介しておきますので、ぜひ活用してみてください。
「もちろん〜 しかし、」
「おっしゃる通りだと思います。ですが、」
営業トークにおすすめな応酬話法⑤Yes and法
Yes and法は、顧客の話を受け止めたうえで、さらに説明を加えてメリットを伝えていく話法です。
オファー後に使われることが多いです。
Yes but法よりもやわらかい印象を与えられますし、話のつなげ方によっては反対意見を伝えることもできます。
営業マン「そうですね。新しいサービスなので、使い勝手まで手が回っていないかもしれません。
使い勝手を重視するなら、すでに利用されているサービスを継続利用するのがよいかと思います。」
顧客「やっぱりそうなりますよね。でも支払いがけっこう負担で…」
営業マン「〇〇の使い勝手は改善予定です。クラウドサービスなので、買い替えも追加料金も必要ありません。
少し時間はかかってしまうかとと思いますが、乗り換えて支払い額を押さえるという選択もできますよ。」
顧客「ああ、その方法もあるか…」
穏やかに反対意見を伝えられますが、物事の対立関係がわかりにくいので、説得力が少し下がります。
以上の会話例であれば、このあとに結局、「使い勝手がネックで…」などと断られる可能性もあります。
ある程度、顧客との信頼関係がある場合には、Yes but法でしっかりと説得する方がよいかもしれません。
顧客との関係性によって使い分けてみてください。
営業トークにおすすめな応酬話法⑥否定法
否定法は、真っ向から顧客の意見を否定する話法です。
オファー後の商品説明、とくにクロージングの間際によく使われます。
「否定はよくないのでは?」と思うかもしれませんが、顧客の不安を否定する形なら問題ありません。
営業マン「心配ありませんよ。使い方については購入後にしっかりサポートいたします!」
顧客「あら、そうなの?それなら安心ね!」
営業トークの序盤であれば、顧客に共感して信頼を得ることが重要です。
しかし、商品の購入については、顧客の不安に共感するのは避けましょう。
顧客の不安が大きくなってしまい、購入につながらなくなってしまうからです。
否定法を使って「心配ありません」と伝えたうえで、心配ない理由を明確に伝えてください。
営業トークにおすすめな応酬話法⑦例え話法
例え話法は、例え話を使ってより詳しい説明をしたり、購買意欲を高めたりする話法です。
営業トークのどのフェーズでも活用可能ですが、クロージングに使うと成約率が高まります。
顧客「今までよりも時間短縮できそうですね。」
顧客「大手も利用しているんですね。実績もとてもよいし…」
購入後をイメージさせたり、購入している他の顧客の事例をあげたりすると購買意欲を高められます。
まとめ 営業トークに応酬話法を取り入れよう
営業トークに便利な応酬話法を7つ紹介しました。
- 質問話法:アイスブレイク・ヒアリング
- 寄り添い法:ヒアリング
- ブーメラン法:オファー
- Yes but法:オファー
- Yes and法:オファー
- 否定法:オファー
- 例え話法:クロージング
営業トークのどのタイミングで使うべき話法が異なります。
話法によって、顧客に与える印象も違うため、顧客の性格や関係性を考えながら使い分けてみてください。