営業力向上のメリットと方法を解説
人々の価値観が多様化し、消費行動が慎重になっている現代において、営業力の向上はどんな組織にも、どんなビジネスパーソンにも大きな課題でしょう。
特に感染症拡大の影響でオンラインによる営業も増えて勝手が変わってしまい、今一度営業の基礎をおさらいして営業力を向上させたいと考える人も多いかもしれません。
本稿では営業チームの管理者の方や現場の営業マンの方に向けて、「営業力向上」をテーマに、営業に必要なスキルや、それを向上させる具体的な方法をご紹介いたします。
営業職に就いていない方にとっても、対外交渉や社内の他グループとの関係性構築などにおいてヒントとなる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
営業に必要なスキルとは
あなたが考える「営業に向いている人」とはどんな人でしょうか?
「明るい人」「会話が上手な人」「物事の説明が得意な人」…などとお答えになる方も多いかもしれません。
これらの回答は間違ってはいませんが、実はこれらを満たしていなくてもトップの成績を上げつづけている営業マンはたくさんいます。
「自分は性格が暗いし、説明下手だから営業に向いていないのではないか…」などと落ち込む必要はないのです。
では実際、営業行為においてどんなスキルが必要とされるのか、5つの項目で見てみましょう。
これらを意識して自身を見直すことで、営業力の向上が見込めます。
ヒアリングのスキル
顧客は、ただ一方的に営業マンの話を聞かされるだけではモノを買おうとは思いません。
自分が抱えている課題や、自分が望んでいることを充分に伝えたうえで、それを見事に解消してくれるモノを買おうと思うわけです。
相手の課題や望みをしっかり聞くことで、ではどのような提案をすれば購入意欲を刺激できるのかといった作戦を立てることもできるので、人の話を聞くヒアリングのスキルは非常に重要です。
クロージングのスキル
一般的に「成約すること」もクロージングと言いますが、ここでは「適切な人物に会い、適切な説明をして、商品の内容を過不足なく理解してもらう商談ができたかどうか」を言います。
つまり対象者の選定や会話内容も含めた、商談の適切性を担保するスキルです。
このスキルが不足していると、例えば営業マンのためのオンライン営業ツールを売るために人事部を訪問し、その気もない人に向けてオンライン営業の効率化について一方的に長々と話してしまったりします。
これでは業務効率がいちじるしく下がります。
「当たり前のこと」と思われるかもしれませんが、だからこそ見落とさずにターゲットと会話内容はよく吟味するようにしましょう。
コミュニケーションのスキル
営業において必要なコミュニケーションのスキルとは、性格が明るい、会話が流暢、など一般的に言われる社交性のスキルとは少し違います。
重要なのは「どれだけ信頼されるか」です。
もしあなたの目の前の営業マンが輝くような満面の笑顔で、大きな声で、1か所もつまずくことなくスラスラと完璧な商品説明を行なったとします。
このような人を、即座に信用することができるでしょうか?
むしろ「なんだか調子のいい、怪しい人物」に見えてしまい、成約にはつながらないはずです。
人は自分の話をきちんと聞いてくれて、心に寄り添いながら親身になって自分のことを考えてくれる人をこそ信頼するのです。
課題分析のスキル
繰り返しになりますが、顧客は「自分の課題をきちんと理解し、それを的確に解決してくれる人」からモノを買います。
顧客の課題を聞いたものの、その分析が的外れでトンチンカンな提案を行なうようでは、やはり優れた営業マンとは言えません。
とことん顧客の立場になって考え、むしろ顧客自身が気づいていなかった課題まで顕在化させて、適切な解決法を提案できるように努力しましょう。
時間効率化のスキル
実際に営業職に就いている方であれば、営業の現場は非常にあわただしく、1分でも無駄にできないことはご存じでしょう。
一方で個人プレーに近いため時間を自由に使えるのも営業職の特徴であり、サボろうと思えばどこまでもサボれてしまうことも落とし穴です。
同じ成約率なら1日で10件回る人と30件回る人では大きな差が出てきます。
その日の移動経路の選定や外出先でのリモートワークツールの利用なども含め、時間を上手に使えているかどうか、常に意識しましょう。
営業力がある人材の特徴
では実際に組織でもトップクラスの営業成績を上げる優秀な営業マンは、どのような特徴を備えているのでしょうか。
彼らの優れた点を観察することで、逆に自身に足りない点が見えてくるかもしれません。
以下に、多くのトップ営業マンに共通して見られる特徴をまとめます。
見込み客と上手につながる
優れた営業マンは、顧客に対して最適な方法、最適な時間にアプローチし、その関係性を確かなものにしています。
1人1人の年齢や生活スタイルを考慮し、何時頃に連絡するのがベストなのか、電話がいいのかメールがいいのか…といった選択を、正確な情報に基づいて的確に行なうことができているようです。
また連絡の頻度についても、うるさがられず、かといって放置はせず「付かず離れず」の上手な距離感を保っています。
商談の流れが把握できている
多くの場合、商談は1度限りではなく何度か繰り返されることになります。
それぞれの顧客に対して、この人は前回どんな話をし、今どんな段階にあり、今後どのようなアプローチをするべきなのか…というような、商談の流れや心理の動きを「点」でなく「線」で把握できる人が成果を出しています。
「ここぞ」という最適なタイミングで最適なアプローチをすることは、営業効率の向上にもつながるのです。
顧客と長期的な付き合いができている
上記の「流れ」の件にも共通しますが、優秀な営業マンは「長期的な視点」での営業活動ができています。
誰でもすべての顧客を1回の商談で成約させることは不可能でしょう。
そう考えた場合、商談をどのようなタイムスケジュールでどのように展開していくかという計画を綿密に立てられるのが優れた営業マンです。
逆に言えば、2回や3回の商談で成約しなかったからと言って、決してあきらめないわけです。
また、成約後の長期にわたるアフターフォローも大切です。
商品に対する感想や不満を汲み取り、顧客満足度を向上させることがリピートにもつながります。
管理者がチームの営業力を向上させる方法
本稿の前半では、現場の営業マンの方が営業力を上げるためのヒントになる情報をいくつかご紹介してきました。
ここで少し目先を変えて、営業チームのマネージャーの方がチームの営業力を向上させる方法についていくつかご紹介していきます。
課題の見える化と補強に努める
まず、営業活動において組織の課題はどこにあるのかをはっきりさせましょう。
単に「営業力不足」と切り捨てるのではなく、その原因がトーク内容にあるのか、組織体制にあるのか、営業マンたちのマインドやモチベーションにあるのか…などをデータや対話から明確に導き出すべきです。
課題が見えたら、研修や情報交換で重点的にそれを克服する努力をすべきでしょう。
真っ先に課題を明らかにしなければ、改善の方法も迷走してしまいます。
自立性を尊重する
教育において、あまり教えすぎてしまうのも考えものです。
組織の成果が上がらず、焦って「ああしろ、こうしろ」とこと細かに指示したくなってしまう気持ちも分かりますが、営業マンそれぞれが自分の頭で考える余地も残しておきましょう。
「なぜ自分は今の話を聞かされたのか」「どうすればより改善できるのか」と自分の頭で考えたことは、より身に付き、応用力となって成長をうながします。
褒めて育てる
「営業は努力と根性だ!足を使え!」と叱咤激励する時代はとうに終わりました。
営業マンも毎日ガミガミ言われるばかりでは、やがてあなたの話が右耳から左耳へ素通りしてしまうようになるでしょう。
誰でも褒められてこそ相手の話に傾聴し、モチベーションが上がります。
これは単にその営業マン個人の成長をうながすだけでなく、上と下とのコミュニケーションを活性化させたり、組織の風土をより良いものにする効果もあり、様々な要因で営業組織の業績を向上させます。
社内ナレッジを共有する
貴社の営業組織は、あまりに個人プレーが過ぎて、成功体験やノウハウが各個人の脳内に閉じ込められている、いわゆる「属人的」な状態になってはいないでしょうか?
こうした各個人の持つ知恵=ナレッジは、極力組織全体で共有すべきです。
みんなのナレッジを持ち寄って「集合知」を形作ることにより営業ノウハウはより洗練され、それを標準化することで組織の成長スピードも各段に速くなります。
ナレッジの蓄積方法
前章の最後で述べたナレッジ共有の具体的な方法についても触れておきましょう。
ナレッジ共有の方法には、報告会や営業マンから上司への報告書類提出などのアナログなやり方と、ITツールを導入するデジタルなやり方があります。
アナログなやり方にも、対面のコミュニケーションにより互いの理解が深まるなどのメリットがあるものの、本稿では断然デジタルツールの導入をおすすめします。
すでに市場には、営業マンのナレッジを共有、蓄積するためのPCツールがたくさんリリースされています。
そもそもナレッジの共有は改善とスピードが大切です。
蓄積したナレッジは放置するのではなく、より良い、より正確なものへと進化させなければ意味がありません。
その点でネットワークの利用によってあらゆるナレッジに組織全員がアクセスできて、それを改善・更新することができるデジタルツールは、ナレッジ共有の本来のメリットを最大限に引き出すことができるわけです。
また日々の営業活動の中で、そのように蓄積された最新のナレッジにリアルタイムで素早くアクセスできる点でもツールに優位性があります。
興味をお持ちの方はぜひ、こうしたツールの製品情報を調べてみることをおすすめします。
ナレッジ蓄積によるメリット
ナレッジ共有についてさらに掘り下げてみましょう。
ツールを活用してナレッジを蓄積・共有したとして、具体的に営業組織にどんなメリットがあるというのでしょうか。
下記にその代表的なものをご紹介します。
特にマネージャーがこれらを理解しておくことで、ナレッジ共有の目的意識が変わってくるはずです。
組織の営業活動を見える化する
ナレッジ共有ツールには、営業マンたちの日々の活動や商談の内容、その結果を記録しておくことができます。
俯瞰してみれば、誰がどのような手順で営業活動をしているかを把握することができるのです。
これは営業プロセスの課題を洗い出す際の重要な資料となりますし、成績の良い者はなぜ良いのかという行動分析にも役立ちます。
経験の浅い営業マンでも次に打つべき一手がわかる
上記のような営業活動の見える化は、新人教育に欠かせません。
営業のやり方に迷った時、成果が上がらず壁に突き当たった時、先人たちの経験にすぐアクセスすることができれば、それは大いなる助けになるはずです。
組織で共通認識を持てる
何をどうすれば、どうなるのか…といった自社営業の基本的な考え方が浸透していれば、組織が1つになり、方向性が定まります。
また組織全体の現在地や好調・不調を全員が理解しておくことで、マネージャーがわざわざ指示を出さなくても1人1人が自分のやるべきことを考えて、行動できるようになるはずです。
営業力向上には『Knowledge Suite』を
さて、後半ではナレッジの共有とそのためのツールについて言及してきました。
最後に本稿がおすすめするナレッジ共有のためのPCツールをご紹介して、締めとさせていただきます。
それは、私たちブルーテック株式会社が提供する『Knowledge Suite』です。
『Knowledge Suite』は、グループウェア、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客管理システム)がワンセットになった総合ビジネスアプリケーションです。
その商品名が示すとおりナレッジの共有にはめっぽう自信があります。
CRMでは商談・顧客情報の蓄積と共有が可能、またSFAでは各営業マンの日々の活動内容の共有や営業ノウハウの共有が可能です。
『Knowledge Suite』を使った的確でスムーズなナレッジ共有は、きっと貴社の営業力の底上げに貢献することでしょう。
『Knowledge Suite』が誇る独自性を、以下にまとめさせていただきます。
誰でも使えるシンプルな操作性
PC作業に不慣れ、またはビジネスアプリケーションを使った経験がないという営業マンでも、必ず使いせるよう『Knowledge Suite』の画面と操作性は極力シンプルに設計されています。
だから組織にすぐに定着し、ナレッジ共有がはかどるのです。
3つのアプリケーションを内蔵
グループウェア、SFA、CRMという、ビジネスシーンで頻繁に使われる3大アプリケーションがワンパッケージでお使いいただけます。
導入コストが抑えられる上に、入力したデータが3つのアプリケーション間で共有されるので、1つのデータを様々な形で活用でき、営業活動を強力にサポートします。
ユーザー数無制限で何人でも使い放題
ほとんどのビジネス用アプリケーションは「ユーザー1人につき〇〇円/月」という「ID課金制」の料金形態をとっています。
しかし『Knowledge Suite』なら、何名でお使いいただいても月額料金は50,000円~で固定です。
より多くのユーザーでご利用いただき、ナレッジを存分に蓄積してください。
ナレッジ共有に適したクラウドサービス
『Knowledge Suite』は、全機能がインターネットブラウザを通じて提供される「クラウドサービス」です。
クラウドサービスは情報の共有や保存に適しており、営業ナレッジ共有もクラウドならではの高いリアルタイム性と検索性で実践することができます。
スマホ/タブレットでも利用可能
『Knowledge Suite』はPCはもちろん、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末でもご利用いただけます。
移動中、外出先などでも素早くナレッジにアクセスすることが可能で、毎日の営業活動や営業効率に差が出ます。
本稿では「営業力向上」をテーマとして、そのコツや具体的な実践方法をご紹介してきました。
優秀な営業マンたちが持つ特徴を参考にしながら、ナレッジ共有ツールを使って組織全体で営業力を向上させてみませんか?
その際はぜひ、『Knowledge Suite』の導入もご検討いただけると幸いです。
『Knowledge Suite』は無料のトライアル版もご提供中です。
トライアル版では「グループウェア」のみがご利用いただけますが、クラウドサービスの特性や『Knowledge Suite』の機能の一端は充分にご体感いただけます。
トライアル版のお申込みは下記の『Knowledge Suite』サービスサイトから。最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
【『Knowledge Suite』サービスサイト】https://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/service/sfa.html
【執筆者】
松岡 禄大朗