無料の日報管理・営業日報でどこまでできる? アプリ比較からテンプレートまで
職種や業種を問わず、日報・営業日報のようなものを導入されている企業は多いのではないでしょうか。
現場スタッフはその日に行なった業務や起きた出来事をとり報告し、マネージャー職がそれをとりまとめて全体を把握する…というやり方は効率的であり、どんな業務においても有益であると言えます。
貴社ではこの日報をどのように管理されているでしょうか?
用紙に手書きで記入し、ファイルにまとめている企業もあれば、PCを使って管理している企業もあることでしょう。いずれにせよ、日報業務について真剣に考察し、管理システムの導入をお考えになられたことはありますか…? お考えになられた企業においても、「たかが日報の管理にはあまりコストをかけたくない」というご意見が多いようです。その場合、紙、または表計算ソフトの利用という選択肢をとられるケースがほとんどではないでしょうか。
本項では多くの企業で行われている日報・営業日報などの管理を無料で行なうことについて考察し、それにつきまとう課題や解決策を提示していきます。
たかが日報、されど日報。無料という選択肢が本当に正しいのかどうか…?
本項をお読みになり、判断をされてみてはいかがでしょうか。
日報・営業日報管理ツールとは?
毎日の業務報告に使われる日報や営業日報ですが、その管理方法は企業によって様々です。
はじめに、紙を使わずPCで日報や営業日報を管理するためのツール、つまり「日報管理アプリ」について基礎知識をご説明していきます。
日報・営業日報をPCで管理するためのアプリというものが、数多く市販されています。
報告者は自分のPCでキーボードを叩き、企業ごとに決められた書式に則って日報を記入します。
記入した日報はオンラインでマネージャーなどの管理者が閲覧することができます。多くのアプリケーションでは、管理者側が日報にコメントを残すような機能を持っています。
PCを使えば、毎回決まったテキストを入力するような項目…たとえば氏名、所属部署、日付などは自動で登録されるので、記入者は手間を省くことができるのです。
また、チェックボックスやプルダウンが利用できるのも紙の日報にはない魅力です。チェックボックスは、ある項目で表示される選択肢の中から、記入者がいずれかをマウスで選択することで回答が報告される仕組みです。もちろん紙の日報に選択肢を記載し、それをペンでチェックすることも可能ですが、PCを使えば収集された回答を後々「集計」する際、PCが自動で処理してくれる点が大きなメリットとなっています。
「プルダウン」も似た機能で、ある項目でボタンをクリックすると選択肢が並んだボックスが表示され、記入者はそこから1つだけを選択するような仕組みです。ボタンをクリックしなければ選択肢は表示されないので、日報のレイアウトがゴチャゴチャせず、すっきり見せることができます。
もう1つ、日報管理アプリの紙にはない魅力は、当然ですがかさばらないことです。
紙の日報はたまっていけばどうしても場所をとりますし、紙を使うことによる紙代・プリント代のコストもかかってしまいます。PCのデータであれば何百、何千の日報を書いても場所をとることはありませんし、書いて提出すること自体には何のコストもかかりません。
他にもスマートフォンなどの端末を利用することでいつでもどこでも日報管理ができるようになるなど、アプリの強みは数多くあります。
まずいったん言えることは、紙での日報管理をされている企業は、そろそろPC管理に切り替えることをおすすめします。ここでご紹介したように、日報管理アプリを利用すれば効率面でもコスト面でも、大きなメリットを得ることができます。
無料日報管理の例
さて、前項でまずは紙からPCを使った日報管理に切り替えることをおすすめしましたが、ここで多くの企業にとって大きな壁となるのがコストについてでしょう。
「紙からPC管理に切り替えたいのはやまやま。でも、そのために経費をかけられるような状況でもない…」という管理者の方々の声も多く聞かれます。
日報管理をPCで、そして無料で行なう方法もいくつかあります。その中でもほとんどの企業で行なわれているのが表計算ソフトを使った日報管理でしょう。近年、表計算ソフトは表計算以外にも様々なビジネス用途で利用されるようになりました。そして無料で提供されている表計算ソフトもたくさんあります。
とりわけ日報の提出・管理に表計算ソフトを使っておられる企業は非常に多く、これをお読みの方が所属しておられる企業でもそうかもしれません。
一般的によく見られる「表計算ソフトを使った日報管理」は、下記のような手順になっています。
●まずは管理者が表計算ソフトで日報のひな型/書式を作り、記入者に配布する。
↓
●記入者はひな型に沿って毎日日報を記入し、管理者にメールで送信する。
↓
●受信した管理者が日報を毎日確認。それを元に個々のスタッフへの指導を行なったり、チーム全体の課題を解決するために利用する。
上記の一連の流れは、無料の表計算ソフトを使えばすべて無料で行なうことができます。しかし、私たちブルーテック株式会社は、この「表計算ソフトを使った無料日報管理」に疑問を投げかけたいと思っています。
確かに無料というメリットはありますが、このシステムは日報の本来の役割を果たしていると言えるでしょうか…?
日報が持つ力は、実はもっと大きなものなのです。
より良い日報管理とはどのようなものか?
ここで、そもそも日報とはどのような目的で書かれ、管理されているものなのか、という点に立ち返って考えてみましょう。
記入者にとっては報告であり、記録であり、自己の業務を客観的に見ることができるツールであるのが日報でしょう。必要な伝達を管理者に伝え、また業務内容を振り返って自分なりにうまくできた点や反省すべき点をあぶり出すことができるわけです。また、例えば特定の顧客との商談内容を後になって思い出すような、業務履歴としても活用されることが多いのではないでしょうか。
管理者にとっては現場の実情を把握したり、全体を俯瞰で見ることができるツールが日報です。
スタッフ1人1人が実際に何を考え、どのような業務を行なっているのか…またそうしたスタッフの集合体であるチームにとって、どんな対応をすることが必要であり、どこへ向かう必s要があるのか…という判断を下すことができます。
こうした本来日報や営業日報が持つ機能を、じゅうぶんに引き出すためにはどうすればいいのか…? 私たちブルーテック株式会社は長くビジネスアプリケーションの開発・販売を行なう中で、日報をフル活用するために必要な2つのキーワードを導き出しました。それは毎日必ず記入することと共有することです。
毎日記入することは、日報にとってもっとも重要なことです。なにせ、その名が示すとおり「日報」なわけですから、1日1回書かなければ十分な機能を果たすことはできないでしょう。もしも記入者が日報の記入をサボっていて、3日に1回、1週間に1回しか記入していなかったとしたら…記入者は記入したその日の業務しか振り返らず、書かなかった日の業務は家に帰ればすっかり忘れてしまうことでしょう。ある日の業務内容を思い出す必要が出てきた時にも、毎日の日報がすべてそろっていなければ不可能です。
管理者にとっても、日報が毎日書かれていないことのリスクは大きいものです。いつ、誰が何をしているのかをリアルタイムで知ることができなくなってしまう以上、スタッフそれぞれの業務を時系列で把握することが難しく、何か大変な事故につながりそうな事案も見過ごしてしまう可能性が高いでしょう。先を見据えて中長期的な計画を立てる際にも、収集されているデータが少なくては的確な計画にならないことは明確です。
また日報にはチーム内で「共有すること」も必要であると考えます。多くの企業において、日報は記入者と管理者の1対1のやりとりになっています。もちろん、他のスタッフに知られたくないような内容を記入することもあるでしょう。しかし、その場合はメールや面談など、日報以外の手段を使うこともできるはずです。あくまで可能な範囲内で日報(特に営業日報)はチーム間で共有すると、意外な効果を得ることができます。
効果の1つは、「他人の知見が自分の知見として活用できる」という点です。例えば、ある人が書いた業務のうまくいった点・失敗した点は、他のスタッフにとっても大いに業務改善のヒントになります。何かの悩みを抱えているスタッフの日報に対し、現場の他スタッフがコメントを記入し、アドバイスをしてあげる…というような場面も見られるようになるでしょう。
また営業業務について例えれば、「あるA社はこんな課題を抱えていらっしゃったのでこういう提案をした」というある営業マンの報告は、同業他社とやりとりする営業マンにとっても活用できるアドバイスになるかもしれませんし、次にA社とやりとりする他の営業マンにとって大切な情報履歴となる可能性もあります。
もう1つの効果は、「意思統一」です。チーム内のあらゆる情報を「見える化」することで、今、このチームがどのような状態になっており、次にどこへ向かうべきなのか…といった観点をスタッフ全員が共有できるわけです。これはスタッフにとって自主的な行動指針になりますし、管理者にとってはチームの目標・課題を説得力のある形でスタッフに示すための材料になります。始めは不慣れなスタッフも、繰り返し全体の報告を見ることでチーム全体に目を向けられるようになり、自分のことだけでなく「チームの中の個」という見方ができるようになってくるでしょう。
効果的な日報管理に最適なツール
このように、日報管理のやり方次第で日報というものが持つ意味や価値が大きく変わってしまいます。
表計算ソフトを使った無料日報管理で考えた場合、私たちが考える「毎日の記入」「共有」というポイントを万全にクリアすることが難しいかもしれません。
例えば「毎日の記入」にとって大敵なのは、記入が面倒な日報です。記入そのものに手間や時間がかかると、どうしても記入が滞ってしまいがちなわけです。表計算ソフトを使う場合、ソフトを立ち上げ、カタカタと長いテキストを記入し、それをメールに添付したら管理者のメールアドレスを指定し、送信する…。1回の日報を提出するまでに様々な手順が必要になってしまいます。これでは、日々忙しい記入者たちはどうしても「後回し」や「明日まとめて2つ…」ということになり、ひいては「何日もまったく記入しない」ということにもなりがちです。
また「共有」についても難しいポイントがあります。
やはり表計算ソフトを使った日報は記入者と管理者との1対1のものになるケースが多いようです。
共有しようとした場合、チーム全員宛てに日報のファイルをメールする方法もありますが、結果全員のメール受信ボックスが大混乱になって、どこに誰のデータがあるのかさっぱり分からなくなります。チームで共有のフォルダに日報を貯めていくという方法もありますが、この場合もフォルダ内はいくつもの個人フォルダや日報ファイルであふれ返ってしまい、とても他者の日報を参照しようという気にはなりません。過去の記録の掘り起こしなどは、もってのほかでしょう。
こうした表計算ソフトを使った日報管理の課題を克服し、日報が本来持つ力をきちんと引き出すことができるアプリケーションもあります。私たちブルーテック株式会社が提供する総合ビジネスアプリケーション『Knowledge Suite』もその1つです。
インターネット上で作動するクラウドサービスである『Knowledge Suite』は、組織の情報交換を円滑にする「グループウェア」、営業活動を支援する「SFA」、顧客情報を管理する「CRM」など、企業活動をサポートする様々な機能がワンセットになっています。日報・営業管理の機能ももちろん搭載しており、すでに多くの企業にご利用いただいています。
企業ごとに自由に設定いただける日報のテンプレートは、手間をかけず、誰でも簡単に入力することができるものです。例えばテキスト入力による手間を省き、簡単なチェックボックスの選択のみの日報を作るようなこともできます。またアプリケーションを起動する手間もそれを送信する手間もなく、ブラウザで必要項目に記入すればそれで提出は完了です。
また、PCでなくタブレットやスマホでも利用することができるアプリケーションです。オフィスの外からも日報の提出・確認が可能で、日報のためだけに外出先から社に戻るような面倒とも無縁です。これなら、記入者も抵抗なく「毎日の記入」を実践することができるのではないでしょうか。
そして繰り返しになりますが『Knowledge Suite』はクラウドサービスです。ブラウザやスマホアプリでインターネットにアクセスすることで機能するアプリケーションとなっているので、「共有」はいちばんの得意分野です。
上記のようにごくカンタンに入力された日報データは、すべてリアルタイムでチーム全体に共有されます。他者の日報を参照することもクリック1つででき、そこには誰でもコメントを残すことができます。
検索機能も充実しているので、過去のデータをさかのぼりたい時も楽々。記入者や日付、商談内容による検索が可能で、過去の日報を情報資産として様々な業務に活用することができます。
また多くのビジネスアプリケーションが「利用者1人につき●円」という料金体系をとる中で、『Knowledge Suite』は何人で使っても月額固定料金。コスト面でも安心してスタッフみんなで共有していただくことができるのです。
本項では「無料の日報管理」をテーマに、表計算ソフトによる日報管理について検証してきました。もちろん、企業それぞれの状況を鑑みて無料で日報管理をされるという選択肢も1つの正解ではあります。しかし本稿をヒントに、今一度自社の状況と今後を見据えながら、どのような日報管理が最適であるかを考えてみてください。
私たち『Knowledge Suite』のご利用をおすすめします。やはり気になるのはコスト面かと思われますが、日報管理に活用できる『Knowledge Suite』グループウェアプランは何人でお使いいただいてもなんと月額6,000円という低コストです。無料というわけにはいきませんが、きっと価格以上のご利用価値を実感いただけます。
また、この『Knowledge Suite』は無料版をお試しいただくことも可能です。
『Knowledge Suite』のより詳しい情報は、下記の『Knowledge Suite』サービスサイトからご確認ください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
【『Knowledge Suite』サービスサイト】https://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/service/sfa.html
【執筆者】
松岡 禄大朗