車の営業で即決してもらう方法|ヒアリングと雰囲気づくりが鍵
車は単価が高いため、営業で成約をするのが難しい傾向にあります。
しかし、営業マンの中には顧客に即決で成約をもらう人がいるのも事実です。
即決したことがない人からすると、以下のように感じるでしょう。
「即決させるために何をしたらいいかわからない」
「そもそも即決させる必要ってあるの?」
この記事では以上のように感じている方に向けて、車の営業で即決を勝ち取る方法を紹介していきます。
車の営業で即決する方法を身につけて、成果をあげてみてくださいね。
【この記事の目次】
車の営業で即決してもらうことが大事な理由
即決してもらうようにすると成約を取りやすくなります。
話を聞いてすぐであれば、購入を決めるために必要な情報が顧客の記憶にはっきりと残っているからです。
車の購入を決める際には、価格や機能・デザインなどのさまざまな要素を検討する必要があります。
しかし、人の記憶はかなり曖昧なものです。
人間は20分後には40%以上を忘れ、1時間後には50%以上の内容を忘れてしまうと言われています。
つまり、時間が経てば経つほど、顧客はあなたが熱を込めて説明した車の魅力を忘れてしまうのです。
「検討します」と言われて持ち帰られてしまうと、顧客の記憶はさらに曖昧になります。
顧客の記憶が新鮮なうちにクロージングするだけで、成約しやすくなるのです。
「即決させること=押し売り」ではない
「押し売りになってしまうのでは…」と感じる人もいるかも知れません。
しかし、押し売りと即決させることはまったく異なる行為です。
即決というのは「早く決めること」であり、営業においては「顧客に購入するかどうかを早く決めてもらうこと」です。
無理に成約させる押し売りとは違います。
そして、即決させること自体は顧客のためにもなります。
購入を検討するための情報がはっきりと記憶されている状態で決められるからです。
顧客が「急かされている」と感じてしまうのであれば、購入のための判断材料がうまく提供できていない証拠です。
顧客が求めている情報をしっかりと提供し、即決を促していきましょう。
車の営業で即決できない原因
車の営業で即決できない大きな原因は、思い切ったクロージングができないからです。
即決においては「今決めてください」という雰囲気を伝えることが重要です。
「できればでいいので…」といったニュアンスが伝わってしまうと、「検討します」と言われてしまいます。
車の営業で即決してもらうコツ5つ
車の営業で即決してもらうためには、以下5つのポイントを押さえるようにしてください。
- すぐに決めてもらえるよう暗に伝える
- 顧客のニーズに沿って提案する
- テストクロージングする
- 今買う理由を伝える
- 言質を取る
当然ですが、クロージングするときだけ気をつければいいという訳ではありません。
クロージングですぐに決めてもらうことをゴールにしながら、トークで流れを作っていきましょう。
車の営業で即決してもらうコツ①すぐに決めてもらえるよう暗に伝える
商談の最初の方で「今日中に決めて欲しい」ことをさりげなく伝えておくのが重要です。
クロージングの段階になって急に「今決めてください」という雰囲気を出しても、顧客が戸惑ってしまうからです。
商談が始まってすぐに伝えることで、顧客もその日中に決めるつもりでトークを聞いてくれます。
そして、決めてもらうように伝えるときには、その理由づけをするようにしてください。
「キャンペーンが今日までなので」「決算が近いので」などが使いやすいでしょう。
もちろん、押し売り感が出ないような工夫も大切です。
「いらないと思ったら遠慮なく言ってください」などとフォローもしておきましょう。
車の営業で即決してもらうコツ②顧客のニーズに沿って提案する
即決してもらうためには、顧客が購入する際に決め手にしていることに対して訴えかけることが重要です。
顧客が車に対して求めていることをヒアリングの段階で探るようにしましょう。
テンプレートをそのまま使った営業トークでは、顧客の心には響きません。
たとえば、デザインに力を入れている車でも、顧客にとっては燃費の方が大事であることもあります。
この場合には、燃費に重きを置いて車をアピールしていきましょう。
デザインについては、付加価値として訴求する程度で問題ありません。
「燃費重視だと見た目が悪いことも多いですが、この車はデザインもこだわっています」くらいで良いのです。
まずはヒアリングで顧客が求めていることを探し、ニーズにあった訴求を心がけてみてください。
車の営業で即決してもらうコツ③テストクロージングする
テストクロージングを活用して、顧客の求めていることを聞き出してみましょう。
テストクロージングとは、試験的にクロージングをして顧客に購入する意思があるかを確かめる手法です。
本命のクロージングで嫌悪感を抱かれないようにするためにも、事前に購買意欲を確かめておくのです。
テストクロージングをすることで、顧客が納得していないポイントが見えてきます。
その後は、納得していないポイントについて説明を深めていき、判断してもらえる状態を作りましょう。
車の営業で即決してもらうコツ④今買う理由を伝える
即決で成約してもらうためには、顧客に今買う理由を伝えることが重要です。
購買意欲があったとしても顧客が「今でなくてもいいな」と感じた場合、成約してもらえないからです。
「顧客のタイミングでないのに売るのは押し売りでは?」と思う人もいるかも知れません。
購入に踏み切れない顧客の多くが抱えているのは「変化に対する恐怖と面倒くささ」です。
人間は基本的に、変化を嫌う性質があります。
必要だと分かっていても変化することが面倒で、踏み出せないものなのです。
踏み出せない顧客の背中をそっと押して、変わるきっかけを提供するのも営業マンの仕事です。
悩みの解決のために車を購入するのですから、購入すること自体も顧客にメリットがあります。
購入してもらうことに罪悪感をもっていると、即決することは難しくなってしまいます。
購入することが顧客にとってメリットがあることを意識していきましょう。
車の営業で即決してもらうコツ⑤言質を取る
その日中に決めてもらうことについて、事前に言質を取ることを意識してみてください。
商談の最初の方で、その日中に決めてもらうよう促す際に行っておくとスムーズになります。
顧客「あ、そうなんですね!」
営業マン「気に入らなければ購入しなくても問題ないので、ご判断だけいただければと思います。」
顧客「わかりました!」
以上のように、その日中に決めることに対して「イエス」という言質を取っておくのです。
人間には一貫性を保ちたがるという性質があります。
つまり、一度「その日中に決める」と意思表示した人は、一貫性を保とうとして実際に決めてくれるのです。
自然な形で即決を促せるようになるので、ぜひ試してみてください。
即決しようとしても「検討します」と言われたら
ここまで紹介した即決のコツを実践しても「検討します」と言われてしまうこともあるでしょう。
この場合には、以下3つの選択肢よりその後の対応を決めることになります。
- 納得できていない点をヒアリングして説明し直す
- その顧客からの成約は諦めて商談を終了する
- 次回のアポを取って出直す
検討したい理由を聞き出しつつ、反応によってその後どうするのかを決めていきましょう。
決定を先延ばしする場合には、いつまでに決めてもらうかをはっきり提示するようにしてください。
期限を決めないとそのまま決定を先延ばしにされて、時間ばかり取られてしまうからです。また、「検討します」と決定を断られたときの切り返し方については以下の記事を参考にしてください。
車の営業で即決してもらうときの注意点
即決してもらうことに慣れていない人が陥りがちなのが、商談開始後すぐに売り込みをしてしまうことです。
すでに紹介しましたが、顧客が求めていることを聞き出して提案することが大切です。
売り込みするのではなく、顧客が欲しがっている判断材料をすばやく提供することを意識してみてください。
また、即決してもらえない原因の一つとして、決裁者がその場にいないことが挙げられます。
車の販売においては顧客が店に来るのを待つため、難しいですが、なるべく決裁者にもきてもらうようにしましょう。
とくに検討の期間を設けた場合には、次回の商談には決裁者を連れてきてもらうよう伝えてみてください。
まとめ|車の営業で即決して成果をあげよう
車の営業で即決する方法について紹介しました。
- 即決の基本
- 即決すると成約しやすくなる
- 「即決=押し売り」ではない
- 即決するコツ
- すぐに決めてもらえるよう暗に伝える
- 顧客のニーズに沿って提案する
- テストクロージングする
- 今買う理由を伝える
- 言質を取る
- 即決する際の注意点
- 急な売り込みはしない
- できるだけ決裁者に同席してもらう
以上のポイントを押さえることで、単価の高い車の営業であっても即決してもらいやすくなります。
ぜひ取り入れて、成果をあげてみてください。また、即決にはオンライン商談が役立ちます。