CRMと広告の違いや組み合わせるメリット、施策事例を解説
「CRMって何?広告とはどう違う?」
「広告を配信していてもCRMを導入する意味はある?」
CRMは既存顧客のデータを分析できるツールで、分析結果を広告に活かすことで費用対効果の高い配信が可能になります。
むしろ、現状で広告を配信していて思うように反応が得られないと感じている方ほど、導入がおすすめです。
本記事では、CRMと広告の違いを解説し、CRMを活用した広告配信のメリットや事例をご紹介します。
【この記事の目次】
CRMと広告の違いとは?
CRMと広告はマーケティングにおけるフェーズに大きな違いがあります。
・CRM:リピーターの育成を担う
・広告:認知度の拡大により見込み顧客の獲得を担う
それぞれについて解説します。
CRMとは
CRMは「Customer Relationship Management」の略称で、日本語では顧客関係管理と訳されます。
氏名やメールアドレスなどの顧客情報や、購入履歴などの顧客行動を一元管理することで、顧客と良好な関係性を築くことを目的に使われます。
現代では若者のテレビ離れに象徴されるように、マスメディアの力が徐々に衰え、インターネットで情報を得る人が増えてきました。
インターネットは個人の趣向に合わせて情報が配信されており、それゆえに顧客ニーズも多様化しています。
顧客は自分のニーズに合っていると思う情報を常に探しています。そこで役立つのがCRMです。
顧客データを一元管理して分析することで、一人一人に合ったアプローチ方法を編み出せます。
CRMはリストに登録した顧客について追跡してデータを集め、最適なタイミングで再度の購入を促すなど、長期的な関係性の構築に適しているのです。
CRMとは何か、営業でよく使われるSFAツールとの違いについては、次の記事をご覧ください。
広告とは
広告とは自社商品やサービスの認知度を高める活動を指します。
テレビのCMや雑誌・新聞への掲載、インターネット広告、街中の看板などが広告に当たります。
広告は商品を広く知ってもらい、興味を持ってもらうことが主な目的です。
顧客との関係性を深めていくCRMに対し、広告は顧客との関係性をスタートさせるという方向性です。
CRMを活用した「アドレサブル広告」とは?
アドレサブル広告とは、特定の顧客を狙って配信する広告のことです。
アドレサブルは「アドレス(address)=指定する」の形容詞で「指定可能な」という意味です。
CRMで顧客ニーズを分析し、その特定のニーズを持った人に向けて広告を配信します。
ニーズが特定されており、そのニーズを持った人にとっては「私が知りたかったことだ!」と非常に興味が惹かれます。
ニーズに直接アプローチするため、広告ではありますが認知度拡大よりも購入を促す性格が強いです。
インターネットは情報が溢れかえっており、流し見する顧客が多いですが、アドレサブル広告で特定のニーズにアプローチすることで、目を止めてもらえる可能性が上がります。
「広告を出しているけど今ひとつ効果が実感できない」というケースでは、CRMを活用して顧客ニーズを探り、アドレサブル広告を取り入れるのがおすすめです。
広告にCRMを活用するメリット
広告にCRMを活用すると以下のメリットが得られます。
- ①費用対効果が上がる
- ②競合他社との差別化ができる
①費用対効果が上がる
CRMを活用するとニーズを持っている可能性が高い人に直接アプローチできるため、費用対効果が上がります。
街中で「〇〇のセールを実施中です」と宣伝をしても、立ち止まる人が少ないように、マス向けに広告を配信しても得られる効果は限られています。
そもそも宣伝している〇〇をほしいと思っている人が少ないからです。
それにもかかわらず、マス向けに広告を出稿すると広く届けられるがゆえに費用がかさんでしまいます。
一方でCRMで顧客ニーズを分析し、同じニーズを持っている可能性の高い人を狙い撃ちする形で広告を打つと配信範囲が狭いので費用が安く、さらに購入してもらえる可能性が高いです。
「広告のコストが高い」「費用対効果が伴っていない」と感じる場合には、CRMを導入するのがおすすめです。
②競合他社との差別化ができる
CRMでは自社の顧客データを集め、分析するため独自の市場調査が可能です。
実際に商品やサービスを購入してくれた顧客からデータを集めるため、実情との差異がなく、精度も高いです。
そして、特定のニーズにフォーカスして配信することで、顧客は「私のことだ!」と強い興味を抱き、他社とは異なる魅力を感じてくれるでしょう。
「自分のことを理解してくれている」「今まさにほしいと思っていたものだ」という感覚から、他社と比較するまでもなくすぐに購入に至るケースも少なくありません。
商品やサービスが似通ったものであっても、どうそれを届けるかによって顧客への印象は大きく異なるのです。
「自社のオリジナリティをどう出せばいいのか」とお悩みの方は、CRMで顧客のニーズを徹底的に分析し、他社にはない切り口の広告を目指しましょう。
広告にCRMを活用した事例をご紹介
広告にCRMを活用する施策として以下が挙げられます。
- ①新規顧客を効率よく集める
- ②既存顧客をフォローアップする
- ③メルマガの状況に合わせた広告を配信する
また、CRMを導入すると現場の営業マン・営業マネージャー・経営層の全ての立場にメリットがあります。
実際の活用事例より得られたCRMの効果については、次の記事をご覧ください。
①新規顧客を効率よく集める
既存顧客のデータを分析し、同じような属性を持った人に向けて広告を配信することで、新規顧客を効率よく集めることが可能です。
既存顧客の中でも定期的に購入してくれる、購入額が大きいなどの優良顧客のデータを活用すると、長期的に関係性を築ける顧客を集めやすくなります。
②既存顧客をフォローアップする
既存顧客に対し、現状を考慮した上で広告を配信することでフォローアップが可能です。
- ・購入から日が経っている人にセールや新商品の情報を送る
- ・誕生日が近い人に誕生日クーポンを送る
- ・購入履歴から興味を持ちそうな関連商品の情報を送る
タイミングに合わせて広告を配信することで高い反応率を得られます。
また、より性能の良い商品を購入してもらうアップセル、関連商品を購入してもらうクロスセルを行うことで客単価アップ効果も期待できます。
③メルマガの状況に合わせた広告を配信する
CRMを使ってメールマーケティングを行っている場合には、その開封率やクリック率をCRMで分析して広告内容を調整するのも有効な施策です。
フォローアップの広告とあわせて配信することで、今まで購入したことのないジャンルの商品をうまくおすすめすることができます。
ちなみにCRMを活用したメールマーケティングについては、次の記事で紹介しています。
>CRMを活用したメールマーケティングの手順|メリットや事例も解説
広告配信におすすめのCRM『Knowledge Suite』
CRMで顧客ニーズを分析することで、費用対効果の高い広告配信が可能です。
広告は配信範囲が広くなるほど費用が高くなりますが、範囲が広いとマッチングする確率が低くなり費用ばかりがかさんでしまいます。
もし広告の費用対効果にお悩みの場合には、CRMの導入を検討してみてください。
CRMを選ぶ際には、より多くのデータをわかりやすく整理できるツールを選びましょう。
『Knowledge Suite』はCRMの機能だけでなく、SFAやグループウェアの機能も備えています。
データを一点に集約できるためデータ量が多く分析しやすいです。また、データ入力の手間も1回で済むため業務効率アップも可能です。
また、『Knowledge Suite』はユーザー数無制限で使用可能、スマホやタブレットにも対応しており大規模利用や外出時の利用にも適しています。
直感的に操作できるシンプルな設計なので、ITツールに苦手意識がある方がいても安心です。
無料トライアルも実施していますので、実際の使用感を確かめて導入を検討してみてください。
【執筆者】
松岡 禄大朗