どんな業界であっても「スケジュール管理」「タスク管理」といった形で、業務の進行度合を管理することは必要不可欠です。
こうした業務進行の管理、貴社ではどのような形で行なっていますか?
本稿でその方法の1つとしてご紹介するのは、ビジネスシーンにおいてよく使われている「ガントチャート」です。
組織のスケジュールを管理する必要がある方、また自分自身のスケジュールを正しく整理したいという方にぜひ知っておいていただきたいガントチャートの基礎知識や、ガントチャートの無料作成法をご紹介します。
「ガントチャート」という言葉をご存じでしょうか?
ガントチャートは、主にスケジュールやタスクを管理するために用いられる、グラフの表示形式の1つです。
多くの場合、タテ軸を個人、ヨコ軸を月日として、誰がいつからいつまでどの業務を行なっているのかをヨコ長の帯状のグラフで表します。
例えばAさんを赤、Bさんを青、Cさんを黄色の帯グラフで表すとしましょう。
Aさんの欄には4月1日から始まり、4月15日で終わる「企画書作成」と書かれた赤い帯グラフがあります。
Bさんの欄には4月15日から始まり、4月17日で終わる「企画書内容確認」と書かれた青い帯グラフがあります。
Cさんの欄には4月17日から始まり、4月20日で終わる「企画プレゼン練習」と書かれた黄色いグラフがあります。
このガントチャートを見れば、4月1日から4月20日までの間にAさんが作った企画書をBさんが確認し、Cさんはその企画書を元にプレゼンの練習を行なわなければならないことが俯瞰で分かります。
また3人はガントチャートを確認することによって、自分の業務がいつ始まり、いつまでに終わらせなければならないのかを瞬時に把握することができるでしょう。
このガントチャート、元をたどれば1910年代にアメリカの機械工学者・経営者のヘンリー・ガントが考案したもので、今日では世界中の多くのビジネスシーンで活用されています。
当然、ガントチャートが生まれた1910年代にはPCは存在しませんでしたから、当時は紙に手書きで作成されるのが当たり前でした。
しかし、世界中のオフィスにPCが導入されてからはデジタルデータとしてモニター上で作成されるようになり、チャートの作成・編集が容易になったことでガントチャートの実用性が改めて見直されているのです。
チーム全体のスケジュールや、複雑な自分自身のスケジュールを分かりやすく整理しなければならない場面がやってきたら、ぜひこのガントチャートを思い出してみてください。
多数のタスクをグラフィカルに、シンプルに表現することができるガントチャートは、複雑にからみあう人と仕事の混沌を魔法のように明確にしてくれます。
ガントチャートはスケジュール管理、タスク管理、進捗管理…といった、「業務と人と時間の管理」に長けた表示形式です。
ここで、ガントチャートの利便性について改めて解説しておきましょう。
ガントチャートの最大の特長は「見える化」できることです。
多くのタスク、多くの人が関与するプロジェクトであっても、ガントチャートがそれらを誰の目にも分かりやすく帯の集合体で表現してくれます。
マネージャーにとっても全体を一瞬で把握でき、また1人1人のスタッフにとってもチームの中での自分の役割や、自分がいつ忙しく、いつ手が空くのかを直観的に把握することができます。
マネージャーは自分の頭の中でなんとなく各スタッフの状況を把握してはいますが、それを業務推進のために共有・周知することはなかなか難しいのではないでしょうか。
ガントチャートはそんなマネージャーの脳内の絵図を、万人に伝わる形で表すツールであると言えるかもしれません。
ネットを通じ、チーム内で様々な業務情報を共有することでスムーズな業務進行を図ることが当たり前の現代、この「見える化」こそガントチャートの大きな利用価値なのです。
また、マネージャーやスタッフが見落としていたスケジュールの「穴」や「矛盾」のポイントに気付くことができるのもガントチャートの特性です。
ある1人のスタッフが担当する膨大な作業が非常に短期間に詰め込まれていた…、あるいはある1人が終えた作業を別の人にバトンタッチする際、そこに無駄な空白の数日が存在していた…など、帯を整然と並べてみて初めて気付く事実が大抵出てくるものです。
理解しているつもりでも、ガントチャートで表すことによりエアポケットのような思わぬ無駄、ムラに気付くことができます。
気付くことができればそれを改善し、プロジェクト全体をより効率的に押し進めることができるでしょう。
ガントチャートの意味とその実力を知ったところで、実際に作ってみたい…と思われた方も多いのではないでしょうか。
最後に、ガントチャートを作成するためのツールについてご説明しておきます。
まず、業務のタスク管理をするための企業向けPCアプリケーションは数多くリリースされており、それらにはガントチャート形式でタスクを処理することができるものもいくつかあります。
これらはスタッフの名前や業務の名称、実施期間など必要な情報を入力すれば自動でガントチャートを作成してくれます。
中には無料で利用できるものもありますが、一定の無料期間が経過した後に有料となるものが多いので、事前によく確認しておきましょう。
また、ガントチャート形式を利用する際に追加料金が必要となるサービスもあるので、こうした点にも注意して調べる必要があります。
これらのアプリケーションを導入するのが最もシンプルで、手っ取り早いガントチャートの作成方法ではありますが、もう1つ「表計算ソフト」を使う方法もあります。
いわゆるExcelなどの表計算ソフトは、多くのオフィスですでにPCにインストールされているため、追加コストなしの無料で利用することができるでしょう。
ただし表計算ソフトではほとんどの場合、ガントチャート表示を自動で行なうことはできません。
あくまで手作業でタテ軸とヨコ軸を設定し、実施期間のセルを色で塗りつぶす…などの工程によりガントチャートを作ることになります。
当然、それなりの手間がかかりますが、初めてガントチャートを作ろうとする場合や、極めて小規模のプロジェクトでガントチャートを利用する場合は、これで十分かもしれません。
表計算ソフトを使ったガントチャートの作り方は、ネット検索で見つけることができるので、参照してみてください。
またガントチャート作成に興味がある方に最後におすすめしたいのは、当社が提供する”業務アプリ選択式購入サービス”『Shelter即効アプリシリーズ』です。
『Shelter即効アプリシリーズ』は「タスク管理」「人事管理」「顧客台帳」など、貴社の事業内容に合わせて必要なクラウド業務アプリを選んで一括購入できるサービスです。
不要な機能は導入の必要がないのでムダなコストが発生せず、ID数は無制限で何人でお使いいただいても月額利用料金は定額です。
社外メンバーやクライアントも、ユーザーとして無料で登録することができます。
そして何より、タスクのガントチャート表示は標準搭載のため、無料(追加料金不要)でお使いいただくことができます。
これを機にタスク管理のみならず、社内のあらゆる業務を一気にクラウド化したいとお考えの場合には最適の選択肢と言えるでしょう。
これ1本で貴社の業務が一気にDX化し、《楽で》《快適で》《一致団結した》オフィスに生まれ変わります。
いかがでしたでしょうか。
本稿では「ガントチャート」を取り上げ、その言葉の意味や特長、無料での利用方法などをご紹介してきました。
ガントチャートとはタテ軸に人物、ヨコ軸に月日を設定し、ヨコ長のオビで各スタッフの稼働状況を表す、グラフの表示形式の1つです。
ガントチャートには下記のような特長があり、主にスケジュール管理、タスク管理等に使われます。
・プロジェクトを誰の目にも分かりやすく「見える化」=「共有」できる。
・プロジェクト全体を直感的に俯瞰し、分析することができる。
・スタッフ1人1人がチームの中での自身の動きを把握することができる。
・スケジュールのムラ、ムダなどを発見しやすい。
また通常、ガントチャートはPCのタスク管理アプリケーションなどを使って作成しますが、そうしたアプリケーションの多くは有料です。
表計算ソフトでの自作なら無料でできるので、初心者や小規模プロジェクトはこれでも十分ではないでしょうか。
ちなみにガントチャート機能を標準搭載している『Shelter即効アプリシリーズ』なら、タスク管理のみならず様々な業務をクラウドの力でサポートし、オフィス全体を高速化、効率化させることができますので、ぜひご検討ください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。