RPAとは?活用事例や業務効率化が期待できる業務を部門ごとに紹介

RPAとは?活用事例や業務効率化が期待できる業務を部門ごとに紹介

「RPAを導入すると本当に業務が効率化されるのかな?」「どんな業務がRPAで自動化できるの?」とお悩みではありませんか?

多くの企業が日々の煩雑な業務に時間を取られ、本来の業務に集中できない状況にあるのではないでしょうか。RPAをうまく活用すると、それらの煩雑作業をすべて自動化し、作業効率を大幅に改善することが可能になります。

そこで本記事では、RPAを活用して自動化できる業務や、各部門での具体的な導入事例について詳しく解説します。

この記事を読むことで、RPAの導入がもたらす業務効率化の効果を理解し、自社に適した業務の自動化方法が見つかるはずです。

ぜひ最後までご覧ください。

RPAにできることとは?具体例10選

RPAが得意なのは、決まった手順で行う定型業務や、複数のアプリケーションをまたぐ作業、そして大量のデータを扱う業務です。

以下に、実際の企業活動においてRPAを導入できる10個の具体例を紹介します。

競合製品の価格モニタリング

RPAを使えば、競合他社の価格調査も簡単に自動化できます。たとえば、公式サイトやECサイトで販売されている競合製品の価格データを自動で収集し、Excelに一覧としてまとめることまで自動化が可能です。これらの作業の自動化により、自社商品の価格見直しに必要なデータを手間なく集められ、価格戦略の調整がスムーズになります。

SNSでの口コミ収集

SNSでの口コミ収集をRPAで自動化すれば、効率的に自社や自社商品の評判を把握できます。マーケティング担当者が手動でSNSを検索する手間を省き、定期的に口コミやコメントを自動で収集し、Excelにデータを蓄積できます。さらに、指定したキーワードでポジティブな評価とネガティブな評価に分類したり、新たな口コミを検知した際にメールで通知することも可能です。これにより、商品認知度や顧客の意見を効率よく集め、マーケティング戦略に活かすデータ分析がよりスムーズに進むでしょう。

日報作成の自動化

日報作成を自動化すれば、ECサイトの運営において必要なデータ収集やレポート作成の手間を大幅に削減できます。たとえば、サイトの閲覧者数・滞在時間・販売数、さらには広告の投資対効果などのデータをRPAを使って自動で集め、レポートとしてまとめることが可能です。この機能により、分析や対応といった次のアクションにすぐ移れるため、時間を無駄にすることなくスムーズに業務を進めることが可能となります。RPAなら、こうした日々のルーティン作業を自動化し、より重要な業務に集中できる環境が整うでしょう。

勤怠データ管理

勤怠データ管理をRPAで自動化すれば、毎月発生する大量のデータ処理が劇的に効率化できます。全社員分の勤務時間や残業時間、有給休暇の残日数などの情報を集計する作業を自動で行えるため、手間がかかるデータ処理もスムーズに進められます。さらに、集計したデータを基に給与計算や振り込みの手続き、給与明細の作成までもRPAで自動化が可能です。ミスの発生を防ぎつつ、担当者の業務負担を大幅に軽減できるので、余ったリソースを他の業務に充てられるというメリットもあります。

在庫状況のモニタリング

在庫状況のモニタリングをRPAで自動化すれば、在庫切れによる販売機会ロスや過剰在庫による管理費の増大といった問題を解消できます。たとえば、あらかじめ設定した時刻に、在庫数や出荷予定数などの情報を担当者に自動でメール送信する仕組みをつくることで、担当者は自宅や外出先でもリアルタイムで在庫状況を把握できます。これにより、販売機会を逃さず、余分なコストを削減できるので、業務効率の改善に大きく貢献するでしょう。

顧客情報のシステム登録

顧客情報のシステム登録をRPAで自動化すれば、手間のかかる顧客情報登録作業が大幅に減らせます。専用フォームに情報を入力するだけで、RPAが自動的に会計ソフトや名刺管理アプリなど複数のシステムにログインし、必要な情報を自動で登録してくれる仕組みです。これにより、同じ情報を何度も手入力する手間が省け、登録ミスや漏れなどを防止できます。結果的に、作業時間の短縮にもつながり、業務全体の効率化が進むでしょう。

自動請求書作成

RPAを導入して自動で請求書を作成すれば、請求書発行にかかる手間を大幅に削減でき、ミスも防げるようになります。営業担当者が売上伝票を共有フォルダにアップロードするだけで、RPAが自動で販売管理システムにデータを転記してくれるため、指定された日に請求書を発行してメールで受け取ることが可能です。さらに、契約書や見積書といった他の書類も自動的に作成できるため、全体的な業務効率が格段に向上します。

入金消込の自動化

入金消込の作業をRPAで自動化すれば、手間と時間を大幅に削減できます。取引先が多くなるほど、毎日口座の入金情報と請求情報を手作業で照合するのは大変ですが、RPAがあれば簡単に効率化可能です。具体的には、取引銀行のシステムから入金データを取得し、社内の会計システムの消込情報と自動で突き合わせます。確認ができたものは自動で消込処理がされ、未入金のものはリスト化されて対応が必要な箇所を教えてくれます。これらの自動化により、作業の効率がアップし、ミスも防げるので安心です。

問い合わせ自動応答

RPAを導入して問い合わせ自動応答を活用すれば、問い合わせ対応の手間を大幅に削減し、業務の効率が向上します。あらかじめ問い合わせ内容や返答をRPAに設定しておくことで、自動でメール返信を行いながら問い合わせ内容を社内システムに登録し、必要な部署へ通知も可能です。これにより、担当者が手作業で対応を確認する必要がなくなり、問い合わせ情報の登録や共有も自動化されます。結果として、業務の流れがスムーズになり、迅速な対応が可能になります。

メール自動送信

RPAを活用すれば、定型文メールの送信を簡単に自動化できます。たとえば、面接日程のリマインドメールを面接の3日前に自動送信するように設定しておけば、RPAが社内システムから対象者を抽出し、リマインドメールを自動で送ってくれます。さらに、会社説明会の案内メールなど、定型的なメールの送信も同じように自動化が可能です。これにより、手作業による負担を大幅に減らすだけでなく、連絡漏れや送信ミスなどのヒューマンエラーも防げるというメリットがあります。

RPA導入のメリット・デメリット

Helpless young woman on blue background. Concept of choice

RPAは便利なツールですが、得意なことと苦手なことがあります。

導入時にはメリット・デメリットをよく理解することで、業務にうまく取り入れて効果的に活用することが大切です。

メリット

RPAをうまく活用すれば、時間のかかる手作業を自動化し、大幅に労働時間を削減できます。データ入力や在庫管理など、日々のルーティン作業を自動化することで従業員はルーティン作業から解放され、より作業に集中できるというメリットがあります。企業にとっても人件費の削減や長時間労働の防止、さらには労働環境の改善が期待できるため、導入の価値は大きいでしょう。

デメリット

業務を自動化しようとするあまり、いきなりすべての業務を自動化しようとするのはよくある失敗パターンの1つです。すべての業務を自動化しようとすると設定が複雑になり、導入に時間がかかるうえ、かえって業務効率が悪化する可能性があります。RPA導入によって新たな作業を増やしてしまっては本末転倒のため、RPAを活用する際は、特性を理解しながら慎重に導入を進めることが大切です。

RPAの活用例【製造業】

製造業におけるRPAの活躍例としては、受発注処理・在庫管理・試験データの集計といった業務が挙げられます。これらの業務は日々繰り返されるうえに多くのデータを扱うため、手作業では時間がかかり、入力ミスが生じるなどの問題につながる可能性がでてきます。

ここからは、RPAがどのように製造業の現場で活用されているのか、具体的な事例を2つ見ていきましょう。

顧客発注の自動登録

ある製造業では、受発注登録業務にRPAを導入したことで、作業の大幅な効率化が実現しました。これまでの受発注登録業務は、顧客の受注データを受注管理システムへ転記し、発注一覧表をPDFにしてからメール送信をするという流れでした。これらの作業は手作業のため、転記ミスや記入漏れが発生するリスクもあることから、作業者にとって負担の大きい業務でした。RPAの導入によってこれらの業務はすべて自動化され、作業ミスは大幅に減り、作業者の負担も軽減されました。結果として、業務全体の効率は向上し、ミスのリスクも最小限に抑えることに成功しました。

出社必須のFAX処理対応

ある製造会社では、RPAを導入することで、出社が必須だったFAX処理業務を大幅に効率化できました。以前は顧客や仕入れ先からのFAXには紙で返信する必要があったため、出社が避けられませんでした。しかし、RPAの導入によってこれらの作業が自動化されたため、出社しなくてもFAX処理が可能になったのです。従来の作業フローはそのままに、業務の効率化を実現できた良い事例といえるでしょう。

RPAの活用例【建築業】

建築・建設業でもRPAの導入は進んでいます。

現場での作業だけでなく、バックオフィス業務も膨大で、現場監督が手作業で処理しているケースも多く、その影響で本来の現場作業に支障がでたり、残業が増えたりといった課題もあります。

ここからは、RPAが建築・建設業の現場でどのように活用されているのか、具体的な事例を2つ紹介します。

受注案件データ入力の自動化

ある企業では、RPAを導入することで、受注案件のデータ入力を自動化し、業務効率の大幅な改善に成功しています。これまでは顧客からの受注情報をスタッフが手作業で入力していましたが、手間がかかり、入力ミスのリスクもありました。RPA導入後は受注管理システムへの入力作業が自動化され、手入力によるミスもなくなりました。作業時間も大幅に短縮されたことで、スタッフは他の業務に集中できるようになり、業務全体の効率が向上したのです。

作業報告書の作成を自動化

とある建築会社では、現場監督が手作業で作成していた作業報告書の作成と共有業務を、RPAを活用して自動化しました。以前は、毎日の進捗状況や作業内容を報告するために、報告書作成に多くの時間がかかっていました。作成した報告書を関係者へ共有するプロセスも、手間と時間がかかっていたのです。RPAの導入により報告書が自動で生成・送信される仕組みが整備され、現場監督は報告書作成にかかる時間を大幅に短縮し、本来の業務に集中できるようになりました。

RPAの活用例【小売業】

発注作業や在庫確認など、小売業では単純作業のバックオフィス業務も多いです。そのため、RPAを導入することで、業務の効率化や手間削減といった明確な効果が期待できます。

ここでは、小売業界におけるRPAの具体的な活用事例を紹介いたします。

発注管理や在庫管理を自動化

とある企業では、RPAを導入し、発注管理や在庫管理といった日常的な業務を自動化しています。社内の基幹システムとショッピングモールの管理画面を連携させることで、発注データの取り込みや在庫の確認・更新が自動的に行われる仕組みを構築しました。これにより、手作業で行っていたルーティンワークが効率化され、スタッフは他の業務に集中できるようになりました。さらに、単調になりがちな報告業務においても、RPAに「今日も暑いですね」といったメッセージを付け加えることで、業務が機械的になりすぎないように工夫することも可能です。こうした自動化によって、企業全体の業務効率が大幅に向上し、業務負担の軽減が実現します。

休日・夜間作業を自動化

RPAの導入は、小売業でとくに効果を発揮します。小売業では、営業時間中には対応できない在庫の管理・発注業務・売上データの集計などは、休日や夜間に行われることが多いです。しかし、これらの作業を手作業で行う場合、労力がかかるだけでなく、人手不足や長時間労働の要因にもなります。RPAを導入することで、これらの作業を自動化し、営業時間外でもシステムが自動で作業を行えるようにすることが可能です。作業も効率化され、ヒューマンエラーのリスクも減少し、スタッフの労働負担も軽減できます。

RPAの活用例【物流業】

物流業界では、ECサイトやフリマアプリなどの成長と共に、RPAの導入が急速に進んでいます。

物流にはバックオフィス業務も多く、それらが大きな負担になっているという現状がありました。そのため、RPAを活用してこうした作業を自動化し、効率化を図る動きが広がっています。

ここでは、物流業界における具体的なRPA活用事例を2つご紹介します。

業務効率の可視化

とある物流企業では、RPAの導入によってトラックドライバーの業務効率を可視化し、業務手当制度を向上させました。具体的には、配送センターから集められる配送個数・配送時間・労働時間などのデータを、全ドライバーに共有するようにしたのです。その結果、各ドライバーが自分のパフォーマンスを確認し、他の人との比較ができるようになりました。これは「昨日は効率が良かった」「もう少し頑張ろう」といった、モチベーション向上にもつながっています。RPAによって個々のやる気を引き出し、全体の生産性向上を実現している良い事例といえるでしょう。

帳票処理の自動化

RPAは、物流業界において「帳票処理の自動化」で大きな効果を発揮しています。RPAを活用することで書類処理をスピーディーに処理でき、手作業にありがちなヒューマンエラーを防止し、データの正確性と作業スピードを向上させることが可能です。これにより、書類処理の効率が大幅に改善され、スタッフはほかの業務に集中することが可能になり、業務全体の効率化が進みます。これらの自動化により、バックオフィス業務の負担が軽減され、スムーズで効率的な運営が実現できます。

RPAの活用例【金融機関】

金融機関においても、RPAの導入は急速に進んでいます。

RPAは、これまで手作業で行われていた多くの業務を自動化することにより、効率化やミスの削減を実現しています。とくに、書類のチェックやデータ入力といったルーティン作業は手間がかかるだけでなく、人的ミスが発生するリスクも高い分野でした。

ここでは、金融機関における具体的なRPA活用事例を2つご紹介します。

申込者の情報照会

多くの金融機関では、申込者の情報検索や反社チェックといった重要な業務を手作業で行ってきました。これまでは専用のサイトを使って申込者の情報を検索し、検索結果を確認して必要なデータを取得・転記するという、手間や時間のかかる作業でした。しかし、RPAを導入することでルーティン作業が自動化され、不定期に発生する業務であってもミスや漏れがなくなり、業務の進行が格段にスムーズになりました。結果として、契約締結までのスピードが飛躍的に向上し、金融機関全体の業務効率も大幅に改善されたのです。

住宅ローンの保険申込書点検

ある金融機関では、住宅ローンに関連する保険申込書の点検作業をRPAで自動化し、大幅な業務改善を実現しました。これまでは申込書のチェックをすべて手作業で行っていたため、時間と労力がかかり、ミスが発生する原因になっていたのです。RPAの導入後は、申込書に記載された情報を自動で確認し、エラーや不備があれば即座にシステムが検出し報告できるようになりました。作業の自動化によってチェック作業のスピードと正確さが大幅に向上し、スタッフの業務負担も軽減され、作業全体の業務効率も大きく改善されました。

RPAの活用例【経理部門】

これまで業界ごとのRPA活用事例を紹介してきましたが、今回は部門ごとにおけるRPAの活用事例を取り上げます。とくに、RPAが活用されやすい部門の一例として「経理部門」が挙げられます。

経理部門では、日々の入金処理・支払い金額の確認・売上集計など、繰り返し行われるルーティン業務が多いという特徴があります。これらの業務は決まったルールで進められるため、RPAを導入することで業務の自動化が可能です。

ここでは、経理部門におけるRPA活用事例を2つ紹介します。

入金消込処理

入金消込処理をRPAで自動化すれば、作業時間の大幅な削減とミスの防止が実現できます。これまでは経理担当者が手作業で銀行口座の入金情報を確認し、取引先ごとに消込を行っていました。この手間のかかる作業をRPAに任せることで、入金確認や消込が自動的に行われるようになります。RPAは銀行システムから入金情報を取得し、会計システムと照合して自動的に入金消込を行い、未消込の取引はリスト化して通知します。これにより、担当者は確認作業にかける時間を削減し、業務の効率化を進められるようになるのです。

各部門の売上集計

RPAを活用すれば、各部門の売上集計業務が大幅に効率化できます。これまで手作業で行っていたSalesforceなどのCRMからのデータ抽出やダウンロード、システムへの転記作業などを自動化したことで、作業時間と精神的な負担が大幅に軽減されました。この自動化により、業務効率が向上し、全体的な生産性も向上しました。

RPAの活用例【営業部門】

営業部門では、顧客への提案・アポイント取得・新規開拓といった業務に加えて、売上管理や請求書発行などのバックオフィス業務が数多くあります。

これらの業務をRPAによって自動化することで、営業担当者がほかの業務に時間を割けるようになり、結果として作業効率の向上につながります。

ここでは、営業部門における具体的なRPA活用事例を2つ紹介しましょう。

売上ランキングデータの集計作業

ある営業部門では、売上情報を集計し、ランキング形式で資料にまとめる業務をRPAで自動化し、大幅な業務効率化を実現しました。これまでの作業では基幹システムから各部門や個人の売上情報を検索し、データをCSVでダウンロードしてから、営業会議用に資料を手作業で作成していました。これらの作業は1人の担当者がすべてを行っていたため、休みを取りにくい状況が続いていたのです。RPAを導入してからは、売上データの検索からダウンロード、さらに資料作成までが自動化され、情報の取得漏れや集計ミスはほぼなくなりました。結果として、担当者の負担が軽減され、休暇の取得も可能になり、働き方改革の推進にもつながったのです。

請求書発行

ある営業部門では、受注が決定すると、請求書の作成から保存までの一連の業務が発生していました。具体的には、システムで請求書を作成し、その後PDF形式で保存します。保存する際には、一定のルールに従ってファイル名を付け、担当者ごとにフォルダへ格納する作業が求められていました。この作業は営業担当者にとっては負担になっていましたが、RPAを導入することでこれらの作業が自動化され、業務に割いていた時間を顧客対応や新規開拓に充てることができるようになりました。

RPAの活用例【人事部門】

人事部門では、面接日程の調整や勤怠管理といったデスクワークが多く、その結果、社員とのコミュニケーションやサポートに割く時間が減少してしまうリスクがあります。

そこで、RPAを導入することで業務の自動化を進め、担当者の負担を軽減する企業が増えています。

ここからは、人事部門でRPAを活用し、どのように問題解決を図ったか、その具体的な事例を2つご紹介します。

勤怠管理システムの集計作業

人事部門では、毎月、勤怠データの集計業務が発生します。具体的には、勤怠管理システムから勤務時間や残業時間のデータをダウンロードし、各社員ごとのデータを集計して表に転記する作業です。RPAを導入することで、これらの作業をすべて自動化することが可能で、手作業の手間が大幅に削減されます。作業の自動化により年間で約25時間の作業時間が削減され、さらには計算ミスや作業漏れもなくなり、業務の精度が向上しました。また、担当者への負担も軽減され、作業効率の改善が実現しました。

康診断未受診者へのフォローアップ

ある人事部門では、健康診断に関するフォローアップ業務をRPAで自動化することで、大幅な効率化を実現しました。これまでの業務では、健康診断結果を手動でシステムに登録し、未受診者を抽出してから催促メールを送信する作業が必要でした。従業員数や医療機関が多いため、この作業は時間がかかり、毎年残業が発生する要因にもなっていたのです。RPAの導入により、これらの業務はすべて自動化され、作業時間を大幅に短縮できました。その結果、担当者は本来の業務により集中できるようになり、業務効率の向上と負担軽減が同時に実現しました。

RPAの活用例【自治体・官公庁】

2021年に総務省が公表した調査によると、多くの地方自治体がRPAの導入を進めており、都道府県の91%、指定都市の95%がすでに導入済みとなっています。その他の市区町村でも約29%が導入を完了し、さらに約62%が何らかの形で導入に向けた取り組みを進めています。

では、実際に自治体でRPAがどのように活用されているか、具体的な事例を2つ紹介します。

ふるさと納税の受注管理業務

鹿児島県奄美市では、RPAを導入することで、ふるさと納税関連業務の大幅な効率化を実現しました。ふるさと納税に関する業務は寄附情報の集約・出荷依頼・お礼状の作成などを手作業で行っており、職員にとって大きな負担でした。寄附データのダウンロードやお礼メールの送信、返礼品の出荷依頼などすべて手作業で行う必要があり、時間もかかるうえにミスが発生しやすいという課題がありました。RPAの導入により、これらのプロセスを自動化し、年間140時間の作業時間削減に成功しました。さらに、自動化によってヒューマンエラーが減り、全体的な業務効率の向上に成功したのです。

残業と年休取得の記録管理

神奈川県小田原市では、RPAを活用して超過勤務時間や年休取得状況の管理を自動化しています。これまで、各課で行われていた労務管理は、課ごとの状況を把握する機能が不十分だったため、管理者にとって大きな負担となっていたのです。RPAの導入により、各課の実績を自動的に集計し、管理者にメールで送信する仕組みが構築されました。これにより、職員の労務管理にかかる時間が大幅に削減され、ミスの防止にもつながりました。労務管理にかかる手間が大幅に減ったことで、そのほかの住民サービス向上に関する業務に時間を割くことが可能になり、働き方改革の推進にも貢献しています。

RPAを導入する際のポイントとは?

RPAツールを導入したからといって、業務の自動化が進むわけではありません。導入から自動化までスムーズに移行するためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。

導入時に注意したい主なポイントは以下の3つです。

自動化に向けた業務の洗い出し

RPAを導入する際には、まず日々の業務を整理し、どの作業が自動化に適しているかを洗い出すことが重要です。たとえば契約書作成業務を見直す場合「契約書の雛形をダウンロードする」「契約相手の情報を入力する」「契約内容を確認して印刷する」「上司に承認を依頼する」などの一連の作業が含まれます。このなかで「雛形のダウンロード」のような、繰り返し行われる部分をRPAで自動化することで、業務の効率化が期待できます。業務の棚卸しをすることで、普段では見えない無駄な手順や改善すべき箇所も発見でき、全体的な効率化にもつながるでしょう。

部分的な自動化からスタートする

RPAの導入では、まずはすべての業務を一気に自動化しようとせず、小さな範囲から始めるのがポイントです。最初からすべてを自動化しようとすると、設定が複雑になり、エラーが頻発する可能性があります。そのため、手間がかからない単純な業務や、特定の部署からRPAの導入をスタートさせましょう。部分的な導入から始めることで、社内にノウハウが蓄積され、さらなる自動化へのステップアップにもつながります。徐々に自動化の範囲を広げることで、効率よくRPAの効果を最大限に引き出すことができます。

組織全体での取り組む

RPAの導入後にエラーが発生することは珍しくありません。結論として、これを防ぐためには、組織全体でのメンテナンス体制を整えることが重要です。特定の担当者や部署にだけに任せてしまうと、負担が集中し、対応が遅れる可能性があります。運用ルールを定め、現場レベルでもRPAのメンテナンスができるようにし、問題が発生した際には迅速に対応できる体制を整える必要があります。これにより修正の遅れや放置を防ぎ、RPA導入の効果を最大限に活かし、業務の自動化が安定して進むでしょう。

データ管理におすすめの『おじどうさん』

ここまで、RPAのさまざまな使い方を見てきました。

とくに、データ管理や手動での確認作業が多い場面で、RPAは大きな効果を発揮します。

そこでおすすめしたいのが【おじどうさん】です。

【おじどうさん】は、データ管理と業務の自動化を助けるツールです。データをまとめて管理できるだけでなく、ミスを防ぎながらスムーズな作業をサポートしてくれます。現場での使いやすさも考えられているツールのため、現場への導入もスムーズに進むでしょう。

【おじどうさん】を導入することで、日々のルーティン作業を自動化し、データ処理の精度とスピードが大幅にアップします。

エラーのリスクを抑えながら業務の負担を減らせるため、さまざまな業界で採用が進んでいます。

まとめ

この記事では、RPAの活用事例を業界別や部門別にご紹介しました。

【おじどうさん】は、官公庁や大手企業でも多く活用されているRPAツールで、これまでにもさまざまな業務効率化に貢献してきました。複雑な業務やルーティン作業の自動化に優れており、さまざまな業種で高い評価を得ています。

導入支援や操作説明会、アフターフォローなど、充実したサポート体制も無料で提供しており、ITスキルがない企業でも安心して導入できるのが魅力です。

「業務効率を上げたい」「自動化が自社で可能か知りたい」といった課題を抱えている方は、ぜひ【おじどうさん】の導入をご検討ください。

サポート体制も充実しているので、導入後も安心してお使いいただけますよ!

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