職場コミュニケーションを改善する取り組み5つ|種類やうまくいかない原因と活性化事例
「職場のコミュニケーションが少なく活気がない」
「業務連絡がうまくいかずミスが多い」
「改善するために何をしたらいいかわからない」
この記事では、以上のように感じている方向けに職場のコミュニケーションを活性化させるための方法を紹介していきます。
単にコツを紹介するだけでなく、職場でのコミュニケーションの種類やうまくいかない原因についても言及しています。なんとなく提示されたコツを実践するのではなく「自社のケースではこの方法がよい」と納得して実践したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事の内容】
職場コミュニケーションを円滑にする5つのメリット
職場コミュニケーションの改善は、従業員の意識改革が必要であり、なかなかに骨が折れる作業です。そのため、成果が出ていなくても取り組んでいる途中でモチベーションが下がり、改善に至らないことも多いです。
まずはコミュニケーションが円滑になるとどんなメリットがあるのかを確認し、改善へのモチベーションを高めていきましょう。また、紹介するメリットを従業員にも周知することで、意識改革が進み協力も得られるようになっていきます。
職場のコミュニケーションが活発であると、以下5つのメリットがあります。魅力的に感じるものがあれば、ぜひ自社のコミュニケーション改革に取り組んでみてください。
- ①離職率が低下する
- ②モチベーションの維持・向上につながる
- ③創造的なアイディアが生まれやすくなる
- ④課題解決能力が高まる
- ⑤主体的な社員が増える
①離職率が低下する
コミュニケーションが適切にとれている職場では、離職率が低い傾向にあります。コミュニケーションによってお互いを尊重し合う文化があると居心地がよく、従業員が「ここで働きたい」と思うからです。
たとえやりたい仕事をやれていたとしても、人から認められている感覚がないのは辛いものです。人事評価にて認められることはもちろんですが、直接的に人から感謝や称賛の言葉をもらえる環境も必要になります。
大切なのは従業員が「自分は認められているという実感」をもつことです。認めるだけでなく、認めていることを伝える努力をしていきましょう。
②モチベーションの維持・向上につながる
コミュニケーションが活発だと仕事へのモチベーションが高まったり、高い状態を維持したりしやすくなります。人間は根源的な欲求として「人の役に立ちたい」という気持ちをもっているからです。
社内でコミュニケーションがしっかりととれている明るい職場では、相手の仕事に対してお礼を伝える機会も多いです。こういった関わり合いによって「人の役に立てた」「もっとみんなのために働きたい」と感じ、仕事への意欲が高まっていきます。
「いまいちやる気が感じられない社員がいる」といった場合には、コミュニケーションの改善によって解決する可能性があります。
③創造的なアイディアが生まれやすくなる
人と話す機会が多い職場では創造的なアイディアが生まれやすくなります。人との会話は一人で思考するときと比較して、ひらめきを得る確率が高いからです。
自分にはない視点を会話によって得たとき「だったらこうしたらどうだろう?」といったひらめきを得るのです。人と話していると「誰かのためになるアイディアを考えよう」という意識も自然と高まるため、よいアイディアも得やすいです。
互いに認め合うコミュニケーションができる雰囲気を整えて、創造的なアイディアが生まれる職場を目指していきましょう。
④課題解決能力が高まる
コミュニケーションが活発だと職場全体の課題解決能力が高まります。多くの人の目が入ることで課題の発見・シェアが迅速になり、話し合う場があることによって解決策のアイディアも思いつきやすいからです。
「もっとよい方法があるかもしれないが従来のやり方が続いている」などと感じるものがあるなら、コミュニケーションを活性化させることで改善を目指すとよいでしょう。
⑤主体的な社員が増える
コミュニケーションが活発になると、社員一人ひとりに発言権があるので主体的な社員が増えます。コミュニケーションを取る際に「どんな発言をするか」を考えるため、自分の考えをまとめる機会が増えそれが行動に結びつくのです。
会話の中で、他の人の置かれている状況や気持ちを知ると「私が〇〇しましょうか?」といった提案をしたくなることもあります。主体性の発揮には、コミュニケーションを通して「自分が必要とされている感覚」や「自分に貢献できることは何か」を知る必要があるのです。
「なかなか主体的に動いてくれる社員がいない」と感じているのなら、コミュニケーションを活性化させて社員が行動しやすい状態を作ってみてください。
職場コミュニケーションがうまくいかない3つの原因
では、そもそもなぜ職場コミュニケーションがうまくいかないのでしょうか。自社が抱えている原因によって対処法が変わってきます。
職場コミュニケーションがうまくいかない原因として以下3つが挙げられます。
- ①否定的な話題が多い
- ②交流の機会が少ない
- ③コミュニケーションの重要性が認知されていない
①否定的な話題が多い
職場内で否定的な話題が多いとコミュニケーションが捗りません。と言うのも、否定されるのはストレスになるため、否定されないように発言を抑えようとする心理がはたらくのです。
コミュニケーションは活発でさえあればいいわけではなく、お互いを認め合うことが重要です。認め合うことで信頼関係が生まれ、正直な意見を言いやすくなり課題解決能力が高まったり、アイディアが生まれやすくなったりなどのメリットを享受できます。
業務を進める上では、相手の間違いを指摘するなど否定的な言葉を必要とする場面はどうしてもあります。しかし、言い方を工夫すれば肯定的な言葉を使いながら伝えることも可能です。
否定的な言葉が多いと感じるのであれば、意識的に肯定的な言葉を使うよう心がけてみてください。
②交流の機会が少ない
社員同士が関わる機会が少ないとコミュニケーションが生まれにくいです。会話は共通の話題があってこそ盛り上がるものだからです。
そもそも相手のことがわからない状態では、話題探しが難しいですし、どう接したらいいのか悩んでしまいます。まずは社員同士が気軽に話せる状態になるためにも、社員同士の趣味嗜好や性格を共有するような機会をつくっていきましょう。
③コミュニケーションの重要性が認知されていない
肯定的な言葉がけが日常的に行われていたり、交流の機会が十分にあったりしても社員がコミュニケーションの重要性を感じていないと会話が生まれません。
人によっては「会話をする=仕事をサボる」という認識をもっている可能性もあります。もちろん、業務と関係のない会話が多くなりすぎるとパフォーマンスが落ちてしまいますが、適度な雑談は仕事への意欲を高め生産性の向上にもつながります。
会話をすることが業務にもよい影響があり、会社としてもそれを望んでいることを周知してみましょう。
職場コミュニケーションは3種類ある
職場のコミュニケーションには3種類あり、分けて考えることで活性化を狙いやすくなります。自社のコミュニケーションで課題を抱えているのは、3つのうちどれに当たるのか考えてみてください。
- ①上司と部下
- ②同僚同士
- ③経営陣と従業員
①上司と部下
上司と部下のコミュニケーションが不足すると、仕事の調整がうまくいかず部下がしんどくなったり、物足りなく感じたりしてしまいます。
仕事量が多すぎたり難易度が高すぎると、部下はプレッシャーやストレスを感じるのは想像しやすいでしょう。
しかし、逆の場合にも人はストレスを感じます。人は誰でも「自分のもっている能力を発揮したい」という欲求をもっているからです。十分な仕事量や難易度の高い仕事を受けられないと部下は「自分は信頼されていない」と自信を失ってしまいます。
また、部下としても上司がどういった考えの人なのかを知ることで、適切な距離を保ちやすくなります。
部下がのびのびと働いているかを確認して、上司と部下でのコミュニケーションがうまくいっているかどうかを判断してみてください。
②同僚同士
同僚同士のコミュニケーションがうまくできていないと、互いの足を引っ張り合うような雰囲気が生まれてしまいます。たとえば、仕事量が多くて納期に間に合わない同期がいても助ける人が出てこないなどです。
同僚が助け合う職場であれば、繁忙期などで多少の無理がある仕事量をこなさなければならない場面でも、業務がスムーズに進みます。また、団結力があるのでチームで動くプロジェクトが成功しやすくなります。
「職場の協調性がない」と感じるのであれば、同僚同士のコミュニケーションが不足している可能性が高いでしょう。
③経営陣と従業員
経営陣と従業員のコミュニケーションが不足すると、会社への帰属意識が薄れたり問題の解決がスムーズに進まなかったりします。
経営陣は会社の利益を上げることを考えているため、ときには従業員のはたらきやすさが二の次になってしまうことがあります。従業員の声を汲み取れるのであれば問題ありませんが、コミュニケーションが滞ると従業員の意見が取り入れられず不満がたまるでしょう。
溜まった不満は業務へのモチベーションの低下として現れ、結果として生産性が低下してしまいます。「効率のよいやり方をしているはずだがなかなか生産性が高まらない」という場合には、経営陣と従業員のコミュニケーションが低下してるのかもしれません。
職場コミュニケーションを活性化する5つの方法
職場コミュニケーションを活性化していく方法として以下5つがあります。
- ①ランチを活用する
- ②1on1ミーティングをする
- ③フリーアドレス制を導入する
- ④イベントを実施する
- ⑤ツールを導入する
①ランチを活用する
業務時間内にあるお昼休憩は、気軽に交流を深められる時間です。個人的に話したいと思う人をランチに誘ってもよいですし、部署内でランチ会をセッティングしてもよいでしょう。
仕事の合間にある休憩なので、仕事の話もプライベートの話もしやすいのも魅力です。「同じ釜の飯を食う」という言葉があるように、生きる上で欠かせない食事を共にすると親しい間柄になりやすくなります。
②1on1ミーティングをする
1対1で話す機会をつくりたいときには、ミーティングをするのがおすすめです。とくに上司が部下の仕事上の悩みをヒアリングしたいときは他の人の邪魔が入らない環境で、話し合う場をつくると普段聞けない本音が聞ける可能性があります。
同じ人でも周囲にいる人によって発言が変わります。「Aさんには話してもいいけどBさんには知られたくない」といった心理があるからです。また、そもそも大人数での会話が苦手な人もいます。
1対1で落ち着いて話せる環境があれば、普段はあまり話さない話題も話しやすくなるのです。
③フリーアドレス制を導入する
フリーアドレス制とは、座席を指定せずその時々に応じて好きな席に座れる形式のことです。いつも違う席順になるため、いろんな人と交流しやすくなります。
部署・社内全体でコミュニケーションの機会が少ない場合におすすめの方法です。ただし、誰がどこにいるのかがわかりにくくなるため、緊急の対応が必要な際などに不便を感じることもあります。
緊急の対応が必要な人は決まった席にする、ビジネスチャットツールを導入するなどして迅速に連絡が取れる環境を整えておきましょう。
④イベントを実施する
社内イベントを実施して仲を深めるのもおすすめです。イベントでは業務中にはあまり見ることのない顔を見られるため、お互いの印象が変わって話しかけやすくなることも多いからです。
「業務連絡だけで堅苦しい雰囲気がある」という場合には、イベントで皆の素を引き出してみるとよいでしょう。
⑤ツールを導入する
手軽にコミュニケーションを活性化させたいならツールの導入もおすすめです。とくに非同期で手軽にテキストメッセージを使って会話ができるビジネスチャットがおすすめです。
仕事において相手に声をかけづらい要因として、相手の時間を奪ってしまうことへの罪悪感が挙げられます。直接話しかけると相手は仕事をしている手を休めなくてはいけません。自分の都合で相手の時間を奪ってしまうことを懸念して話したくても話しかけられない人がいるのです。
その点、ビジネスチャットツールならメールより短い文章でよいので手軽ですし、相手が好きな時間に返信できます。社内コミュニケーションを活性化させるツールについては、以下の記事でも取り上げているので詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
>社内コミュニケーションを活性化させるツール|ビジネスチャットが最もおすすめな理由
職場コミュニケーションを改善する際の5つのポイント
コミュニケーションを促しても誤解が多く発生したり、愚痴っぽくなってしまったりしては意味がないでしょう。
実際に職場コミュニケーションの改善に取り組むのであれば、以下5つのポイントに注意してください。
- ①名前を呼ぶ
- ②目を見て伝える
- ③ポジティブな言葉を使う
- ④最初は質より量を重視する
- ⑤立場が上の人から積極的に話しかける
①名前を呼ぶ
コミュニケーションをとるときは相手が誰であっても、意識的に名前を呼ぶようにしましょう。名前を呼ぶことで相手が「自分に話しかけているのだ」という認識をもつからです。
たとえば、複数の部下を抱える上司の場合には「他の人にも言っているんでしょう」などと捉えられて、まともに話を聞き入れてもらえないこともあります。仮に他の人にも言っている内容だとしても、名前を呼ぶことで単なる流れ作業ではなく相手に伝えようとしている気持ちが伝わりやすくなります。
相手が自分ごととして話を聞けるように、意識的に名前を会話の中に入れ込むようにしてください。
②目を見て伝える
話す際には目を見て伝えるようにしましょう。言いにくいことを伝えるときなどにありがちなのが、本人が近くにいるにもかかわらず違う人とその話をすることで本人に気づかせようとすることです。
ときにはそういった関わり方があってもよいかもしれませんが、頻繁に行うと相手は「あの人は自分を見てくれない」「駒としてしか見ていないのだろうな」と感じます。
こういった関わり方が長く続くと相手はあなたから離れていきます。なるべくしっかりと相手の目を見て直接伝えるようにしましょう。
③ポジティブな言葉を使う
人は自分を否定されることを嫌います。ときには否定も必要ですが、なるべくなら相手が受け入れやすいように肯定的な言葉を使って伝えるとコミュニケーションがスムーズにいきやすいです。
たとえば、相手のミスを伝える際でも「〇〇が間違っていた」と言うのではなく「次は〇〇を××するようにしてほしい」と言い換えると肯定的な言葉だけで相手に伝えられます。
心がけ一つですぐにできるので、ぜひ取り入れてみてください。
④最初は質より量を重視する
コミュニケーションの改善に取り組むなら、最初は量を重視して関わりをもつ機会を増やすことに専念してください。最初からよいコミュニケーションをしようとすると、思うように発言できずうまくいかない可能性が高いからです。
「どうやったらよいコミュニケーションがとれるか」は量をこなしていく中で、個々人が学んでいくものです。社内でもそのことを周知して、皆が臆せずに話せる環境をつくってみてください。
⑤立場が上の人から積極的に話しかける
コミュニケーションの改善に限りませんが、社内の改革を進めていくなら立場が上の人が積極的に取り組むことが大切です。「上の人がやらないならやらなくてもいいか」という気持ちが広がってしまうのを防ぐためです。
また、立場が上の人ほど仕事が忙しく声をかけにくいことも理由として挙げられます。「きっと周囲は自分に声を掛けづらいだろう」と感じる人ほど自分から誰かに話しかける機会をもつべきでしょう。
立場だけでなく、とっつきにくい性格や雰囲気をもっている人も同様です。
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まとめ|職場コミュニケーションを活性化して生産性を高めよう
職場のコミュニケーションを活性化する方法を紹介しました。業務の進め方と同じくらい職場のコミュニケーションが生産性を左右します。
社員の働きやすさにも関わる重要な要素であり、風通しのよい社風やホワイトなイメージを保つためには必須だと言えます。
この記事を参考にしながら職場コミュニケーションを活性化して、信頼される自社ブランドを維持し、生産性を向上させてみてください。