仕事のチャットを夜中に送るのは避けよう|受け取った際の対処方法についても紹介
「夜中に仕事のチャットを送っても大丈夫?」
「夜中に仕事のチャットが来たらどう対応したらいい?」
この記事では、夜中の仕事のチャットをどう扱ったらよいのかについて、送る側・受け取る側の双方から解説していきます。
「プライベートの時間を大切にしたい」と思っていても、仕事での成果を出すことを考えるとプライベートでも仕事を優先すべきタイミングはあるものです。
とは言え、どのくらいまで仕事について考えるべきなのか、他者との関わりではどうしたらいいのかは難しい問題でしょう。この記事では、夜中のチャットへの向き合い方の一例を紹介しますので、仕事との距離の取り方の参考にしてみてください。
【この記事の内容】
夜中に仕事のチャットを送るのは避けるべき
仕事のチャットを夜中に送信するのは避けた方がよいです。相手に失礼になりますし、ビジネスマナーに反するからです。
緊急度の高い連絡など例外もありますが、基本的に仕事の連絡は業務時間内に済ませるようにしてください。夜中だけでなく早朝や休日も仕事のチャットは送らない方がよいです。
また、チャットの相手が有休などで休んでいることがわかっている場合も同様です。自分が業務時間内であっても、相手が休んでいるとわかっている際には連絡しないようにしましょう。
このように、日本では業務時間外の連絡を避けることは暗黙のルールとして扱われていますが、海外では明確なルールがあります。アメリカやフランスでは「つながらない権利」「オフラインになる権利」として法律で定められています。労働時間外の連絡をする義務はないのです。
日本においては社内規則として定めている会社がある程度なので「絶対に夜中に連絡してはいけない」というわけではありません。しかし、海外トレンドが日本に入ってくる可能性は大いにありますので、意識しておいて損はないでしょう。
夜中に仕事のチャットを送るのを避けるべき3つの理由
夜中に仕事のチャットを送るのを避けるべき理由としては、以下3つが挙げられます。
「ビジネスマナーだから」という認識より、明確に理由を理解していた方が納得感をもって取り組めるでしょう。また、仕事仲間への配慮のある行動にもつながりますので、ぜひ理解しておきましょう。
- ①相手に悪印象を抱かせる
- ②パワハラになる可能性がある
- ③割増賃金の支払い義務が生じる可能性がある
①相手に悪印象を抱かせる
夜中にチャットを送ると相手に悪印象を与えてしまいます。「マナーができていない人」というイメージをもたれ、関係性が悪化してしまうかもしれません。
相手に対する印象によってコミュニケーションの質も変わるので、関係性が悪化することで仕事がしづらくなることも懸念されます。
また、チャットの相手が部下の場合には労働環境に不満を抱かせる可能性もあります。夜中のチャットだけが原因になるとは考えにくいですが、他の要因と相まって離職リスクが高まるでしょう。
自分にとっても相手にとっても会社にとっても悪影響になるので、夜中にチャットを送るのは避けてください。
②パワハラになる可能性がある
チャットの相手が部下である際には、夜中のチャットがパワハラに該当するリスクがあります。
緊急性が高い内容であれば問題ありませんが、そうでないメッセージに対して返信を強要するとパワハラとして扱われることがあります。
逆に言うと、返信を強要しなければ法的にパワハラとして扱われるリスクは低いです。しかし、メッセージが来るだけでプレッシャーに感じる人もいます。部下を萎縮させて仕事の成果が落ちる原因にもなり得るので避けた方がよいでしょう。
③割増賃金の支払い義務が生じる可能性がある
割増賃金の支払い義務が生じる可能性があるので、夜中はもちろん、早朝や休日などの業務時間外のチャット送信も避けた方がよいです。
夜中のチャットに対応するように命じる場合、チャットへ対応する時間は労働時間としてカウントされるのです。
チャットの対応をしないと割増賃金を上回る損失が出るケースなどを除いては、夜中に仕事のチャットは送らない方がよいでしょう。
夜中に仕事のチャットを送ってもよいケースと送る際の3つの注意点
基本的には夜中に仕事のチャットは送るべきではありませんが、緊急性が高いケースでは送ってもよいときもあります。
対応をしないと会社に大きな損失が出る場合などは、致し方ないでしょう。
とは言え、チャットを送ることで相手の時間を奪うことには変わりありません。やむを得ず夜中にチャットを送る際には、以下3点について注意して相手に配慮するようにしてください。
- ①お詫びの言葉を最初に述べる
- ②緊急性があったことを明確に伝える
- ③文章を簡潔にまとめる
①お詫びの言葉を最初に述べる
夜中にメッセージを送らなければいけないときは、冒頭でお詫びを伝えるようにしましょう。たとえば以下のような形です。
- ・「夜分遅くに申し訳ありません。」
- ・「夜分遅くに失礼いたします。」
まずはお詫びを伝え、その後に要件を述べるようにしましょう。先にお詫びを伝えることで相手に配慮している様子が伝わりやすくなるからです。
相手も納得した上でメッセージを読んでくれて、内容が伝わりやすくなるでしょう。
このように、ビジネスシーンではどう伝えたらよいかわからず困ることは意外とあるものです。チャットのメッセージでどう伝えればいいか迷った際には、以下の記事を参考にしてください。
コピペですぐ使える例文を紹介しています。
>ビジネスチャットですぐに使える例文を場面別に紹介|マナーも押さえて使い方をマスター
②緊急性があることを明確に伝える
お詫びを伝えた後には、どうして夜中に送らなければいけなかったのかを説明しましょう。
「言い訳がましい」と感じるかもしれませんが、相手のために説明するようにしてください。相手も夜中に対応する理由がなければ納得できず、嫌な気分で対応しなければいけなくなるからです。
- ・「夜分遅くに申し訳ありません。明朝のミーティングで使用する企画書が完成しましたので、確認をお願いいたします。」
- ・「夜分に失礼いたします。親戚が急死してしまったため、明日から2日ほどお休みいたします。」
以上のように、夜中に対応しなければいけない理由を添えてください。こうすることで相手が納得した上で行動できるため、不快感を軽減できます。
③文章を簡潔にまとめる
文章を簡潔にまとめて相手の負担を減らすようにしましょう。
夜中にチャットを送る場合、相手はプライベートの時間を割いて対応してくれます。簡潔で理解しやすい文章にして、最小限の時間で対応できるように配慮してみてください。業務時間外に仕事をする不快感も軽減できるでしょう。
理想的には、夜中のメッセージだけでなく通常時でもわかりやすい文章を書き、相手の負担を減らすべきです。わかりやすいメッセージは相手の負担を減らすだけでなく、業務効率アップにもつながるからです。
ビジネスシーンでのチャット利用におけるマナーとも言えるでしょう。そのほかにも、ビジネスチャットで守るべきマナーがあります。マナーについて知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
>ビジネスチャットのマナー|NG行為や定めておくと便利な社内ルールも紹介
夜中に仕事のチャットを受け取ったときの対応方法
自分が夜中にチャットを受け取る側になることもあるでしょう。夜中にチャットを受け取った際には、以下3つの手順にて対応してみてください。
- ①緊急性があるかを確認する
- ②緊急の場合には返信する
- ③緊急でない場合には次の業務時間に返信する
①緊急性があるかを確認する
まずはメッセージの内容を確認して、緊急性があるかどうかを判断しましょう。緊急性の高い連絡の場合、対応しないと大きな損失が出るなどのリスクがあるからです。
「夜中に仕事の対応をしたくない」と感じるのは自然な心理です。しかし、会社に損失が出てしまうのは望ましくありません。
損失を回避して会社の利益を守るためにも、メッセージを確認するようにしてください。
もし、頻繁に緊急性の低い連絡が来たり、返信を強要されたりするのであればパワハラとして社内の相談窓口などに報告しましょう。
②緊急の場合には返信する
メッセージに緊急性があると判断したら、返信したり必要な業務をしたりして対応してください。
せっかく自分の時間を割いて対応するのですから、業務がよりよい方向に進むようにしていきましょう。
もちろん、返信するなどの対応は強制ではありません。対応しないと損失はどのくらい出そうなのか、自分の評価にどれくらい響くのかなどを考慮した上で、対応するかどうかを判断してみてください。
③緊急でない場合には次の業務時間に返信する
メッセージに緊急性がないと判断した場合には、業務時間内に対応すればよいでしょう。
翌日など、次の業務時間内に対応し忘れないようにタスクに入れ込むなどしておきましょう。
「一応、連絡だけしておきます」といった連絡に対しては「承知しました」などと簡単な返事をしておくのもよいです。相手がせっかく連絡してくれたのであれば、読んだことの確認のために返信する方が好印象だからです。
もちろん、その連絡に対して必要な行動を起こすのは業務時間内で構いません。
また、緊急性の低いメッセージに返信しなかったことで叱責される場合には、パワハラにあたる可能性があります。社内の相談窓口に行くなどの行動を起こしましょう。
夜中に仕事のチャット対応をしたくない場合
「仕事のチャットが気になって眠れない」「ストレスで体調が悪い」と感じるのであれば、チャットツールの設定を変更して夜中に通知が来ないように設定してみましょう。
会社の利益や自身の評価アップのためには、時に時間外での対応も必要になります。しかし、体調を壊してしまうほど対応する必要はないでしょう。
とは言え、会社に大きな損失が出てしまっては大変です。同僚や上司などにその旨を伝えておき、業務時間外にはチャットに反応できなくても大丈夫なように配慮してもらってください。
チャット疲れへの対処の仕方については以下の記事で取り上げているので、こちらも参考にしてみてください。
>テレワークのチャットで疲れる原因とその対策法|持続可能な働き方を目指そう
夜中の仕事のチャットに悩まされたくないなら
夜中に仕事のチャットが気になりすぎてしまうなら、通知設定を変更しましょう。そのためには、通知設定を柔軟に変更できるツールを使うことが重要です。
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まとめ|夜中に仕事のチャットを送るのは避けよう
夜中の仕事のチャットにどう向き合うかについて紹介しました。内容をまとめると以下の通りです。
- ・夜中に仕事のチャットは送るべきでない。
- ・やむを得ず送る場合には、お詫びと緊急性について伝える。
- ・夜中に受け取った仕事のチャットは緊急度によって対応するかを決める。
仕事とプライベートをはっきり分けるのが理想的かもしれませんが、現実ではうまくいかないことの方が多いです。
チャットの緊急度だけでなく、社内の雰囲気や自身のキャリアへの考え方などを考慮した上で、チャットから距離をとるようにしてみてください。複数の観点から距離感をつかむことで後悔のない選択ができるでしょう。