テレワークの弊害12個と対策|事前に対処して導入を成功させよう
「テレワークを導入したいけど弊害はあるの?」
「メリットだけでなく悪い面についても知りたい」
「弊害への対策方法もあわせて知りたい」
以上のように感じている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、テレワークの導入によって生じる可能性のある弊害について紹介していきます。
弊害の対策についても触れていくので、テレワークの導入に失敗したくない方はぜひ最後までご覧ください。
【この記事の内容】
- 経営陣と社員の両方にとってのテレワークの弊害と対策
- 経営陣・社員のテレワークの弊害と対策①コミュニケーションが不足しやすい
- 経営陣・社員のテレワークの弊害と対策②部署間での不公平感が生まれる
- 経営陣・社員のテレワークの弊害と対策③導入の手間がかかる
- 経営陣・社員のテレワークの弊害と対策④顧客からの理解を得る必要がある
- 経営陣・社員のテレワークの弊害と対策⑤導入に失敗するケースもある
- 経営陣・社員のテレワークの弊害と対策⑥チームワークが低下する
- 経営陣にとってのテレワークの弊害と対策
- 経営陣のテレワークの弊害と対策①マネジメントがしにくい
- 経営陣のテレワークの弊害と対策②人事評価がしづらくなる
- 経営陣のテレワークの弊害と対策③勤怠管理が難しい
- 経営陣のテレワークの弊害と対策④セキュリティ対策が大変
- 社員にとってのテレワークの弊害と対策
- 社員のテレワークの弊害と対策①やる気が出にくくなることがある
- 社員のテレワークの弊害と対策②健康に悪影響が出る可能性がある
- テレワークにはメリットもある
- テレワークに役立つツール
- まとめ|テレワークの弊害に備えよう
経営陣と社員の両方にとってのテレワークの弊害と対策
まずは経営陣と社員の両方にとって弊害となりうる6つのことについて紹介していきます。
- コミュニケーションが不足しやすい
- 部署間での不公平感が生まれる
- 導入の手間がかかる
- 顧客からの理解を得る必要がある
- 導入に失敗するケースもある
- チームワークが低下する
両者にとって弊害となるので、対策をしておかないとテレワークの導入によって社内が大きく混乱する可能性があります。
導入を検討している場合には、対策方法について事前に確認しておきましょう。
経営陣・社員のテレワークの弊害と対策①コミュニケーションが不足しやすい
テレワークの導入で大きな問題になるのが、コミュニケーションの不足です。
コミュニケーション不足による弊害
テレワークでは連絡したい相手がどんな業務を行なっているのかがわかりにくく、声をかけるタイミングがつかみにくいです。
「今は忙しいかもしれない」「些細なことだし言わなくてもよいかな」などと遠慮してしまうこともあるでしょう。
こういったことが重なると、さらにお互いのことがわからなくなっていきます。
コミュニケーション不足によって認識のずれが生まれ、業務でミスが出る可能性もあります。
コミュニケーション不足への対策
テレワークでは意識的にコミュニケーションを図っていくことが重要です。
具体的には、テキストチャットにて雑談できるスレッドを作ったり、オンラインにて朝礼などを日課にしたりなどです。
また、コミュニケーションをするハードルを下げるために、誰がどんな仕事をしているのかをわかるようにしておく工夫もするとよいでしょう。
たとえば、クラウド上のデジタルファイルに皆のスケジュールを書き込んでおくなどです。
プロジェクトごとや部署ごとなど、活用しやすい単位でスケジュールを共有してみてください。
経営陣・社員のテレワークの弊害と対策②部署間での不公平感が生まれる
部署間で不公平感が生まれることがあります。
部署間の不公平感が生まれることによる弊害
業務内容によってはテレワークをするのが難しい部署もあります。
そのため、一部の部署にだけテレワークを導入することも多いです。
出社が必要な部署は、会社にかかってくる電話の対応も求められます。
他の部署ではテレワークで人がいないため、その部署の対応もしなくてはいけなくなります。
「どうして自分が出社もして電話対応までしなければいけないんだ」などと不公平感を覚えるのです。
部署間の不公平感が生まれることへの対策
電話対応についてはテレワークを導入する前から、クライアントに対してメールなどで対応するように依頼することで解決できます。
少なくとも、出社する社員がテレワークを導入する部署の電話まで対応する必要はなくなります。
部署間の不公平感を軽減できるでしょう。
経営陣・社員のテレワークの弊害と対策③導入の手間がかかる
テレワークの導入には手間がかかるため、経営陣・社員ともに疲弊してしまう可能性があります。
導入の手間がかかることによる弊害
導入の際には通常の業務に加えて、導入の準備を進めていくことになります。
業務量が増えてしまうので、残業することになるなど体力面・精神面へのダメージが大きくなるでしょう。
また、自宅での勤務環境を整えるためには、デジタル機器やイヤホンマイクなどへの出資が必要です。
感染症の状況など、今後の世の中がどうなっていくのかがわからない状態で大きな出費をすることに抵抗を感じる人もいます。
「本当にテレワークが定着するのか?」といった疑念も相まって、環境整備に乗り気でない社員も出てくるでしょう。
導入の手間がかかることへの対策
テレワークの導入では業務の進め方そのものが変化するため、どうしても手間がかかるものです。
無理をして手間を減らそうとすると、その他の弊害への対策が疎かになってしまう可能性も出てきます。
手間を減らそうとするのではなく、導入準備期の業務量を調整する方が失敗が少なくなります。
また、環境整備に必要な出費については会社から一部補助を出すなどして、社員の不安感を軽減していくのがよいでしょう。
経営陣・社員のテレワークの弊害と対策④顧客からの理解を得る必要がある
テレワークを導入する際には、取引のある顧客からも理解を得る必要があります。
顧客からの理解を得ることの弊害
テレワークを導入すると社内に人がいなくなるため、電話対応や対面での対応ができなくなります。
直接会うことに重きを置いている顧客などは、リモートでの対応への理解を得るのが難しいこともあるでしょう。
取引金額が大きい顧客である場合には「リモートにするなら取引をやめる」などと言われ、導入が難しくなるかもしれません。
顧客からの理解を得ることへの対策
顧客から理解を得るコツは以下の通りです。
・テレワークを導入する前から通知をしておく
・テレワークの導入による顧客側のメリットを提示する
・ビデオ通話を導入して対面に近い形での話し合いを可能にしておく
以上を意識しておけば、顧客からの理解が得やすくなるでしょう。
こちら側の都合ではなく、顧客のメリットを全面に押し出すのがポイントです。
経営陣・社員のテレワークの弊害と対策⑤導入に失敗するケースもある
テレワークの導入に失敗して、社内体制が大きく崩れてしまうケースもあります。
導入の失敗についての弊害
テレワークの導入が失敗する要因は複数挙げられます。
・コミュニケーション不足によりミスが多発する
・部署間での不公平感により連携が悪くなる
・顧客から理解を得られず導入できなくなる
この記事で紹介している弊害により、業務がうまく進められなくなってしまうと導入に失敗してしまいます。
導入の失敗への対策
導入には準備がとても大切です。
すばやく導入すればするほど業務への影響が少なくなりますが、時間を短くすることを重視しすぎると対策が不十分になってしまいます。
顧客からの理解を得たり、社員がテレワーク環境に慣れたりするには時間がかかるものです。
効率アップを目指す姿勢も大切ですが、じっくり腰を据えて準備を進めていく方が無難でしょう。
また、業種によってはテレワークが適さない場合もあります。
現場での仕事が求められる製造業などが該当します。
一部の部署には導入できるかもしれませんが、部署間での不公平感が生まれやすいので、慎重に検討していきましょう。
なお、現場の仕事である印象が強い営業職については、商談ツールを取り入れることでテレワークでの対応が可能です。
経営陣・社員のテレワークの弊害と対策⑥チームワークが低下する
テレワークを導入するとチームワークが低下することもあります。
チームワークが低下することによる弊害
不公平感が募ったり、コミュニケーション不足が起きたりするとチームワークの低下につながります。
チームワークが下がると業務の進みが悪くなったり、社員の働きがいが低下したりする可能性があります。
チームワークの低下への対策
不公平感やコミュニケーション不足への対策をしっかりと行うことで対応していきましょう。
また、チームワークが低下する可能性があることを社員に知らせ、それぞれが意識的に対処していける環境を整えることも重要です。
経営陣にとってのテレワークの弊害と対策
経営陣にとってのテレワークの弊害は以下4つが挙げられます。
- マネジメントがしにくい
- 人事評価がしづらくなる
- 勤怠管理が難しい
- セキュリティ対策が大変
テレワークを導入する場合には、以上4つへの対応が必要なのです。
これらの対策を講じながら、無理なく業務を進めていけるようなスケジュール調整も行っていきましょう。
経営陣のテレワークの弊害と対策①マネジメントがしにくい
テレワークでは部下の状況を知る機会が少ないので、マネジメント業務がしにくくなります。
マネジメントがしにくいことの弊害
部下の表情や部下同士のやりとりが見えないことで、仕事の振り方について悩みがちになります。
加えて、チームワークの低下が起きてしまうと「管理している自分の責任だ」と抱え込んでしまいやすいです。
管理職の立場にある人のメンタルケアも必要になってくるでしょう。
マネジメントがしにくいことへの対策
部下の気持ちや仕事ぶりを把握することが重要です。
ビデオ通話を活用しながら、部下と定期的に話す機会を設けていきましょう。
チームで話し合いの場をつくれば、部下同士の関わり合いについても把握しやすいです。
また、ビデオ通話では表情は見えても雰囲気まで感じ取るのは対面と比べると難しいです。
言葉で伝えることの重要度が高くなりますので、部下に対しても言葉にすることを促すとよいでしょう。
経営陣のテレワークの弊害と対策②人事評価がしづらくなる
テレワークをすると他の人の働きぶりが見えないので、人事評価が難しくなります。
人事評価がしづらくなることによる弊害
テレワークでは働きぶりが見えず、成果物でしか仕事の出来を判断できません。
資料をまとめるなどの作業であればある程度の評価ができますが、アイディアを出すなどの創造性が必要なものの評価が難しくなります。
その人がどのくらいの時間を割いてアイディアを考えていたのかや、アイディアを出すために何をしていたのかがわからないからです。
人事評価がしづらくなることへの対策
テレワークを導入する場合には、専用の評価基準を作成するようにしましょう。
従来の評価基準では適切に評価を行えなくなってしまうからです。
部下に対しても評価基準を明示することで、信頼関係を維持しやすくなるでしょう。
経営陣のテレワークの弊害と対策③勤怠管理が難しい
テレワークを実施すると通勤がなくなるため、勤怠管理がしにくくなります。
勤怠管理が難しいことによる弊害
勤怠管理が難しいと、振った仕事がその人のキャパシティに合っているのかどうかがわかりにくいです。
朝早くに仕事を始めていたり、残業していたりしても姿が見えずわからないからです。
少ない仕事量を依頼している場合には、社員にサボり癖がついてしまったり会社の生産性が落ちたりしてしまいます。
反対に多すぎる仕事を依頼すると社員が疲弊し、離職リスクが高まってしまうでしょう。
勤怠管理が難しいことへの対策
勤怠管理についての対策方法は以下3つが挙げられます。
・成果主義を導入する
・ジョブ型雇用に切り替える
・勤怠管理が行えるツールを導入する
成果主義やジョブ型雇用を導入すると、勤務時間ではなく成果による評価が行われるようになります。
結果として、社員が成果を出そうと仕事に熱を入れるのでサボりの防止につながります。
また、キャパシティをオーバーしてしまう仕事については、社員の方が自ら断りやすくなる効果も得られるでしょう。
ツールの導入なら、雇用形態や評価基準を大きく変えることなく対応できますよ。
自社の方針に合いそうなものを選んでみてください。
経営陣のテレワークの弊害と対策④セキュリティ対策が大変
テレワークを行う場合には、社員ひとりひとりについてセキュリティ対策ができているかを確認する必要が出てきます。
セキュリティ対策についての弊害
テレワークおいては社員が自宅から会社の情報にアクセスします。
そのため、社員が使用するデジタル機器やネット通信のセキュリティ対策が必要です。
会社であれば会社のものだけを考えればよいですが、テレワークでは社員それぞれの対策が必要なので手間がかかるのです。
セキュリティ問題への対策
テレワークでのセキュリティを確保するためには、以下2つの対策が必要です。
・ルールを決める(例)PCの管理方法、データの保存方法など
・ソフトなどを利用する(例)ウイルス対策ソフト、暗号化技術
社内の備品を使う際のルールを決めるのと同様に、テレワークでのデータの扱いに関してルールを決めておきましょう。
ルールさえ守れば一定のセキュリティが保たれるとわかっていれば、社員も安心するでしょう。
また、データを守るために具体的に使用するソフトなども決めておくとよいです。
会社がソフトを指定しておけば、社員それぞれのセキュリティ水準が保たれますよ。
社員にとってのテレワークの弊害と対策
社員についてもテレワークの弊害を受けることがあります。
- やる気が出にくくなることがある
- 健康に悪影響が出る可能性がある
社員への悪影響が大きくなると、離職率が高まるなどのリスクが出てきます。
安定的な経営には社員の力が不可欠ですので、社員にとっての弊害についてもしっかりと対策しておきましょう。
社員のテレワークの弊害と対策①やる気が出にくくなることがある
テレワークではオフィスとは仕事の環境が大きく変わるため、やる気が出なくなってしまう社員もいます。
やる気が出にくくなる弊害
テレワークにおいてはプライベートと仕事のメリハリをつけるのが難しく、集中が保ちにくい場合があります。
やる気が出ないと生産性が下がって会社の利益にも影響が出ます。
また、社員個人も自己評価が下がりやすくなり、仕事へのやりがいも失ってしまうかもしれません。
やる気が出にくくなることへの対策
自宅でも仕事とプライベートの区別をしっかりつけることが重要です。
身なりを整えたり、通勤するように勤務前に散歩をしたりなどが効果的です。
そのほか、テレワークでやる気が出ない時の対処法については以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください。
社員のテレワークの弊害と対策②健康に悪影響が出る可能性がある
テレワークの導入で仕事環境が大きく変わると、社員の健康状態に悪影響が出ることもあります。
健康についての弊害
テレワークによる主な健康被害は以下2つです。
・運動不足:通勤が不要になることで家に閉じこもりやすい
・メンタル疾患:直接的な人との関わりがなくなるため起こりやすい
健康被害はすぐに現れてくるわけではありませんが、時間が経つにつれて徐々に顕在化してきます。
運動不足が続くとさまざまな病気のリスクが高まってしまいますし、メンタル疾患の場合には勤務が難しくなるでしょう。
健康被害への対策
健康被害への対策としては以下が挙げられます。
・業務時間中にストレッチやラジオ体操をする時間を設ける
・定期的に出社する日を設定する
・面談などコミュニケーションの機会を意識的に増やす
すぐに取り組めるものばかりなので、積極的に取り入れていきましょう。
テレワークにはメリットもある
ここまでテレワークの弊害を紹介してきました。
弊害ばかりを見ていると導入したくない気持ちが大きくなりやすいですが、テレワークにもメリットがあります。
- 感染症リスクを避けられる
- 人材確保につながる
- コストを削減できる
- 緊急時も業務が続けられる
- 企業イメージがアップする
メリットに魅力を感じる場合には、弊害への対策を講じながら導入を進めていくのがよいでしょう。
テレワークに役立つツール
テレワークを実施するには効率的なコミュニケーションを実現できるビジネスチャットツールが便利でしょう。
『DiSCUS』は、ビジネスシーンでも安心してお使いいただけるセキュリティ強度を誇っているうえ、メールアドレスだけで外部ユーザー招待が可能なので、顧客とのやり取りにも活用いただけます。
シンプルなチャットツールで、画面も見やすく操作性が良いため、ITツールに慣れていない方でも直感的な操作が可能です。導入方法や詳しい機能については、以下のリンクから無料資料をダウンロードして確かめてみてください。
まとめ|テレワークの弊害に備えよう
テレワークの弊害について紹介しました。
テレワークには業務効率アップなどのメリットがありますが、弊害が生じることもあります。
弊害については事前に把握しておくことで適切な対応ができ、被害を最小限に抑えられます。
この記事では12つの弊害と対策を紹介したので、参考にしながらテレワークを導入してみてください。