社内コミュニケーションにおける目標設定の例|課題の洗い出しから始めよう
「社内コミュニケーションの目標設定はどうしたらいい?」
「具体例を参考にして決めたい」
社内コミュニケーションの活性化には目標設定が大切なので、以上のように感じている方もいるでしょう。
この記事では、社内コミュニケーションの目標設定の具体例や、目標設定時のポイントを紹介します。目標を設定して社内コミュニケーション改善に成功した事例も交えながら紹介するので、自社にもすぐにエッセンスを取り入れられるでしょう。
社内コミュニケーションの改善を実施していきたい方は、参考にしてみてください。
【この記事の内容】
社内コミュニケーションの目標設定をするメリット
社内コミュニケーション改善について目標を設定するメリットは以下2つです。目標設定をせずとも取り組めますが、設定することでより確実に効果を出していけるようになります。
① 効果的な対策を実施できる
② 社員に協力を求めやすい
①効果的な対策を実施できる
目標を具体的に設定すると、手当たり次第に対策を行う必要がなくなります。
目標に合わせて効果的な対策を絞り込めるからです。
たとえば、経営層と社員とのコミュニケーションを改善するのと、同僚同士のコミュニケーションを改善するのとでは行うべき対策が異なります。
1つずつ確実にコミュニケーションの問題を解決していきたいのであれば、目標を設定して効果的な対策を探すようにしましょう。
②社員に協力を求めやすい
社内で目標設定することで、社員の協力を得やすくなります。
どれだけ経営層が社内コミュニケーションを改善しようとしても、現場で働く社員の協力が得られなければ改善できません。
目標設定をして社内全体でコミュニケーション改善への意欲を高めていきましょう。
目標設定をしたら、社内報や掲示板などで社員に共有するとより効果的です。
社内コミュニケーションの目標設定をする手順|例を交えて紹介
社内コミュニケーションの目標設定をする際には、以下5ステップが必要です。
ぼんやりとした目標設定では、改善したかどうかを把握しにくいため、思ったような効果が得られない可能性があります。
以下の手順にて具体的な目標設定をしていきましょう。
①課題を整理する
②目標を決める
③対策を選ぶ
④実践してみる
⑤評価して改善を繰り返す
①課題を整理する
まずは自社におけるコミュニケーションの課題を整理してみましょう。
課題を洗い出すことで優先して取り組むべき事項がわかり、目標設定に役立ちます。
課題整理の例を紹介します。以下2つの視点を取り入れると、自社の課題がクリアになるので実践してみてください。
①どこのコミュニケーションに課題があるか
●経営層と社員
●上司と部下
●同僚同士
②どんなコミュニケーションの課題があるか
●会話自体が少ない
●互いに敵対している
●会話は多いが生産性が低い
以上、「誰と誰が」「どういった課題を抱えているか」という2つの軸から課題を整理してみてください。
例えば、以下のような形です。
●経営層と社員の間で会話が少ない
●同僚同士が対立している
●上司と部下は会話が多いが生産性アップにつながっていない
この課題分析を元に目標設定を行っていきます。
②目標を決める
洗い出した課題を元に、優先順位をつけて目標設定をしてください。
複数の課題を同時に解決しようとすると、施策が中途半端になってしまう可能性があるからです。
自社の生産性に対して、とくに大きな悪影響を与えていると感じる課題をあげてみましょう。
よくある例としては、報連相が滞っていることが挙げられます。
報連相がうまく行われないと業務の進捗状況がわからず、適切なマネジメントができません。
また、すでに紹介した以下3つのどの状態においても、報連相の改善が効果的です。
●会話が少ない:雑談より業務に関わる報連相の方がハードルが低い
●敵対している:報連相の徹底により足の引っ張り合いを防ぐ
●会話が多いが生産性が低い:報連相により生産性を高める
報連相を円滑に行う方法については、以下の記事を参考にしてください。
>報連相の本当の意味とは?円滑にコミュニケーションをするコツは「おひたし」
③対策を選ぶ
目標設定ができたら、達成のために何を行うのかを決めていきます。
行動指針を決めることで確実に目標達成を目指していきましょう。
コミュニケーション改善の対策例として、以下が挙げられます。社内の状態に合わせて効果的な対策を選んでみてください。
それぞれの対策がどうして効果的なのか、具体的に何をするのか詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
>職場コミュニケーションを改善するのための具体例7つ|成功事例3つも紹介
④実践してみる
取り組む対策が決まったら実践していきます。
●目標や行う対策を社内に共有する
●実施する際のルールを決める
●ルールを社員に知らせ実施する
大まかに以上の3ステップが必要です。
社員に周知する時には、社内報や朝礼・社内研修など複数の伝え方を取り入れると認識率が上がりやすいです。また、経営層や管理職が積極的に取り組むことで、他の社員がより意識的に取り組みやすくなります。
⑤評価して改善を繰り返す
対策を実践したらどのくらい結果が出たのかを確認し、改善を繰り返します。
取り組みをしてみても、社員に浸透しなかったり、雑談が増えて生産性が下がったりしてしまうこともあります。こういったケースでは、社内広報に力を入れるなどの対策をしなければ、コミュニケーションの改善ができません。実践して終わりではなく、定期的に振り返りと改善を繰り返していきましょう。
社内コミュニケーションの目標設定をする際の注意点
目標設定をして実際に成果を上げるためにも、以下4つに注意してください。
①優先順位をつける
②長期的な目線で考える
③評価基準を明確にする
④取り組みやすい環境を整える
①優先順位をつける
コミュニケーションの課題は複数あることがほとんどです。一度に取り組もうとするとうまくいかないケースもあります。まずは、とくに生産性の低下につながっている課題を優先的に取り組むようにしましょう。
報連相が課題になっているケースが多いです。
●報連相が足りない
・状況確認に手間がかかる
・トラブルが発生し対応に追われる
・先行きが見えづらくモチベーションが下がっている
●報連相が多すぎる
・報告会議が業務時間を圧迫している
・日報の作成が負担になっている
・監視されている感覚によりモチベーションが下がっている
以上のいずれかに心当たりがある場合には、まずは報連相を適切に行うための対策をするのがおすすめです。
報連相を上手く行っている人の習慣を取り入れれば、生産性を高める報連相を行えるようになります。
詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
>報連相が上手い人は何を意識している?真似するだけで上達するポイント
②長期的な目線で考える
コミュニケーションは数日や1週間といった短いスパンで改善するものではありません。
取り組みを通じて、社員同士の関係性が良い方向に変わるまで時間がかかるからです。
例えば、社内イベントを実施して盛り上がったとしても、職場でのコミュニケーションが活性化するとは限りません。社内イベントは業務外での関わりであるため、業務中の会話が円滑になるかどうかは別問題なのです。
業務内・業務外の双方から対策を行うと、効率よくコミュニケーションを促せます。とは言え、風通しの良い職場になるまでには時間がかかるものです。すぐに結果が出ると思っているとモチベーションが続きにくいので、長期的に考える癖をつけるようにしましょう。
③評価基準を明確にする
評価基準を明確にすることで、成果の分析と改善ができます。
評価基準の例として以下が挙げられます。
●労働生産性
●顧客満足度
●社員満足度
●社員定着率
●従業員エンゲージメント
社内アンケートを実施して、社員の肌感覚を数値化するのがおすすめです。
また、数値化しづらい定性的な内容についても、自由記述欄を設けて取り入れるようにしましょう。
④取り組みやすい環境を整える
社員がコミュニケーション改善に取り組みやすい環境を整えるようにしてください。
取り組みにくい環境では、コミュニケーション改善の施策が浸透しない可能性が高いからです。
例えば、部署間の連携を改善するのであれば、以下のような工夫ができるでしょう。
●社内レイアウトを変更してオフィスの場所を近くする
●部署間で交流できる機会を設ける
●部署間で互換性のあるITシステムを導入する
社内コミュニケーションの目標設定の具体例
社内コミュニケーションの改善に成功した、株式会社京進の事例を紹介します。
株式会社京進では、以下の目標を設定しました。
●リアルタイムに連絡できる状態をつくる
●災害時の連絡手段を確保する
教育サービス・保育・介護事業を手掛けているため、従業員の勤務時間がバラバラで、コミュニケーションがうまく取れていない状態でした。
そこでビジネスチャットツール『DiSCUS』を導入。
履歴が残るテキストベースのコミュニケーションにより、シフトの異なる従業員同士の連絡も可能になりました。
また、パソコンだけでなくスマートフォンでも利用できるため、外出の多い業務でも滞りなく連絡できるようになりました。
緊急時用のトークルームも設置し、迅速に安否確認ができる環境を整えています。
社内コミュニケーションの目標達成にツールを活用する
コミュニケーションツール『DiSCUS』の導入は、様々なコミュニケーション課題の解決に役立ちます。
リアルタイム性・非同期性の両方を兼ね備えているからです。
●リアルタイム性:その場の状況を共有できる
●非同期性:相手が同時接続しなくて良い
リアルタイム性を活かせば、業務の進捗状況を迅速に共有したり、勤怠管理に活用したりできます。また、非同期性を活かすのであれば、勤務時間が異なる従業員同士でも引き継ぎの連絡が可能です。
『DiSCUS』はシンプルなデザインなので、操作に迷うこともありません。ITツールに馴染みのない方でも安心して使えます。詳細については資料ダウンロードをして確かめてみてください。
まとめ|目標設定の例を参考に社内コミュニケーションを改善しよう
社内コミュニケーションを改善する際には、目標設定をして効率よく達成を目指すのがおすすめです。現状課題を分析して目標設定することで、自社に合った対策が見つかるでしょう。課題分析をする際には、以下2つの観点から考えると抜けもれがなくなるので、取り入れてみてください。
①どこのコミュニケーションに課題があるか
●経営層と社員
●上司と部下
●同僚同士
②どんなコミュニケーションの課題があるか
●会話自体が少ない
●互いに敵対している
●会話は多いが生産性が低い