社内のコミュニケーション不足が引き起こす3つの問題点とは?
社内のコミュニケーションは重要、横のつながりが大切、とよくいわれます。もちろんコミュニケーションによって職場の雰囲気や人間関係が良好になり、働きやすい環境づくりを目指す、といった面でも重要なのです。
その一方で、実はコミュニケーション不足が、業務上の重大なミスを引き起こす危険性があることをご存じですか? いったい、どんな問題が起こり得るのでしょうか? 改善すべき問題点を3つにまとめました。
コンプライアンス違反や不正行為の温床に!?
コミュニケーションが不足すると、同僚同士や上司と部下の間柄において、だれが何をやっているかわからないという状態が慢性化します。
そのような場合、万が一コンプライアンス違反や情報隠ぺいが起こりそうになっても、だれも気付くことができません。「どうせだれも見ていない」「気付かれるわけがない」という認識が広まっている社内環境は、コンプライアンス違反や不正の温床となり得ます。
金融機関などで長期にわたって着服や横領などの不正行為が行われていたというニュースを耳にすることがありますが、まさにこのような環境下において起こったものといえるでしょう。
普段から社内のコミュニケーションが活性化していれば、相互けん制になります。また、「見られている」という意識から不正をしようという考えを抱く人は少なくなるでしょう。
万が一不正に手を染めようとする者が出てきたとしても、だれかが気付くことができ、未遂に終わらせることができるかもしれません。
仕事の幅が広がらず視野が狭まる
「今の自分のスキルでできる仕事」だけをしている場合、だれの手を借りなくとも対応できますが、自分ひとり、もしくは部署内でできる範囲だけで仕事をしているのでは幅が広がりません。
できる仕事の幅を広げたい、あるいはスキルアップしたいというときには、人から教わる、新しい分野の依頼を受ける、情報交換をするなど「他者との関わり」が必要不可欠です。
部署の枠を超えたコミュニケーションが活性化すれば、横のつながりが強固になり、個々のスキルアップや知見を広げることに役立つでしょう。また、それぞれの部署の強みを生かしたコラボレーションが可能になります。
顧客に迷惑をかける、営業のチャンスを逃す
社員同士の幅広い交流がなされていない会社では、ほかの部署の仕事内容を把握していません。
そのため、顧客から他部署宛ての電話があったときにたらい回しにしたり、最悪のケースでは誤ってオファーを断り、大きな契約の機会を逸してしまったりというリスクがあります。
小さな「わからない」「知らない」が大きな問題につながる可能性もあるのです。社内のコミュニケーション、とりわけ部署の枠を超えたやり取りが盛んになることで、対顧客においても部署間の連携がスムーズになり、互いに顧客を紹介し合うような関係性が生まれることも期待できます。
このように、社内のコミュニケーション不足はさまざまなリスクがあります。大きな問題が起こる前に、社内のコミュニケーションを活性化させる抜本的な対策が必要といえるでしょう。