ICT化って?メリットデメリットや進めていく手順を解説
「ICT化ってなに?」「活用方法を知りたい」と感じていませんか?
時代の流れにあわせた経営をしていきたいのであれば、ICT化への理解が必要です。
今回の記事では、ICT化とは何か・生産性を最大化するための活用方法について、メリット・デメリットを含めて詳しく解説していきます。また、ICTを導入する際の手続きや、変換の進め方についても解説していきます。
「ICT化を目指していきたい」「他社に遅れを取りたくない」という方は、この記事を参考にして自社のICT化を進めていきましょう。
【この記事の内容】
ICT化とは?
ICT化とは、インターネットのような情報通信技術を活用して、コミュニケーションをより円滑にしたり、サービスの品質を向上させたりする取り組みの事です。ビジネスにおいては、ITの活用によって経営戦略を変えたり、新しいプロセスを導入したり、事業構造を再構築したりすることを指します。
データ分析から販売、アフタフォローのカスタマーサポートまで、あらゆる業務にIT技術を取り入れることでよりスピーディーに業務を進めていけるようになります。
「難しそう」と感じる方もいるかもしれません。しかし、IT技術はすでに私たちの生活に入り込んできており、非常に身近なものになっています。スマートフォンはもちろん、SNSなどをはじめとしたサービスもIT技術によって作られています。
こういったIT技術を業務に活用し、従来の方法よりもさらに効率よく便利に業務を進めていきましょう。
さらにICT化への理解を深めるために、以下2つについても確認してみてください。
- ①ICT化の重要性が高まった背景
- ②IT化・デジタル化・DXとの違い
①ICT化の重要性が高まった背景
ICT化の重要性は、ますます高まっています。世界的にICT化が急速に進んでいるため、顧客はICT化されたシステムを利用することが当たり前になっているからです。
ICT化が進んでいない状態のままでいると、顧客が離れていく可能性もあるでしょう。
とくに日本においては、少子高齢化と人口減少も大きな要因となっています。ICT化を行えば、業務効率が上がり1人が担当できる業務量が増えるため、労働人口が減っても高い生産性を維持できます。
つまり、人手不足を補う手段としてICT化が注目を集めているのです。人手不足が自社の課題になっているのであれば、人材確保の施策を行うと同時にICT化による解決も目指してみるとよいでしょう。
②IT化・デジタル化・DXとの違い
ICT化と似た言葉に「IT化」「デジタル化」「DX(ディーエックス)」の3つが挙げられます。それぞれの言葉の意味は以下の通りです。
- ・ICT化:情報機器やインターネット接続環境を整えて業務に活かすこと
- ・IT化:パソコンなどの情報機器やインターネットの接続環境を整えること
- ・デジタル化:アナログの手段をデジタルに置き換えること
- ・DX:デジタル化によって業務を変革すること
イメージとしては「DX>デジタル化>ICT化>IT化」といった感じです。業務に関することについて述べたい場合にはICT化やDXのどちらかを使うのが適切でしょう。
「IT技術で自社の体制を大きく変えていきたい」というのであればDX、「IT技術を導入して業務効率化を目指したい」と言うのであればICT化となります。とは言え、いきなりDXを目指すのは手間やコストがかかり、リスクが高いです。
まずはどのようなIT技術があるのかを理解し、自社のどの業務の効率を上げたいのかを考えてICT化を進めていくのがよいでしょう。
「そもそも自社はICT化が必要なのか?」「リスクの方が大きいのでは?」という疑問を抱いている方もいるかもしれません。次章以降でICT化のメリットデメリットを紹介するので、自社にとって利益があるか判断してICT化をするかどうか決めてみてください。
ICT化をするメリット
ICT化は、企業に以下7つのメリットをもたらします。
- ①業務効率・生産性アップが見込める
- ②ヒューマンエラーを減らせる
- ③自由な働きかたを実現できる
- ④データの有効活用ができる
- ⑤サービスの質向上につながる
- ⑥情報共有がスムーズになる
- ⑦コスト削減になる
①業務効率・生産性アップが見込める
ICT化をすると、時間とリソースを節約できます。たとえば、会議資料をデジタル資料にすれば印刷をする手間がなくなり、紙やプリンターも不要になります。より迅速に情報共有できます。
このように、ICT化によって効率的で生産性の高い業務が可能となり、利益の増加につながるのです。業務の効率が悪いと感じていたり、人材や予算の不足を感じていたりするならICT化を行うことで解決するかもしれません。
②ヒューマンエラーを減らせる
ICT化によってプロセスを自動化・効率化することで、ヒューマンエラーを減らせます。たとえば、スケジュール調整をICT化すれば会議のスケジュールをミスなく決定できます。
参加者が自分の都合のよい日程を提出するだけで、全員が会議に参加しやすい日程をすぐに割り出せるのです。利用するサービスによっては、会議日が近づくと自動的にリマインドメールを送ってくれるものもあります。システムが自動的に行ってくれるので、日付の見間違えやリマインドメールの送付を忘れることがなくなります。
このように、ICT化によって正確に情報を伝えたり、業務を的確に進めたりしやすくなるのです。「ミスによる損失が多い」という課題を感じているなら、ICT化で解決をめざしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、リマインドメールについては以下の記事で紹介しているので、興味がある方はこちらもご覧ください。
>リマインドメールとは?|活用場面・例文・作成時のポイントを紹介
③自由な働きかたを実現できる
ICT化により、従来のオフィスワークのスタイルから、より柔軟な働き方ができるようになります。業務をパソコンやインターネット上で完結できるようにすれば、会社のオフィスに集まる必要性がなくなるからです。
社員の自宅などにインターネット環境を整備し、パソコンなどの通信機器を支給すればどこでも働けます。いわゆる「テレワーク」です。テレワークの業務効率をアップさせる方法は以下の記事で紹介しているので、こちらも参考にしてください。
>テレワークの効率化をする方法|企業・社員ができることをそれぞれ解説
④データの有効活用ができる
ICT化により、企業はデータをより効果的に活用できるようになります。たとえば、Webサイト上での顧客の行動を分析することで製品開発やサービスの改善ができます。
また、社員のシステム使用状況を分析すれば、どんなシステムがよく使われているのかがわかり、業務環境整備に役立つでしょう。
このように、ICTによるデータ収集によって業務効率化を図れるのです。自社が「業務効率が悪いと感じているが何を改善したらいいかわからない」という状況なら、ICT化をしてデータを集めることで課題を可視化・解決していけるでしょう。
⑤サービスの質向上につながる
ICT化はサービスの質向上につながります。たとえば、お客さまのサポートサービスにチャットを導入すれば、電話やメールよりも気軽に問い合わせしやすくなります。さらに返信スピードも上がるため迅速な課題解決が可能になり、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。
このように、ICT化によってスピーディーな対応ができるようになると、サービスの質向上につながるのです。「顧客満足度が低くリピーターがなかなかつかない」という課題は、ICT化によって解決していくとよいでしょう。
⑥情報共有がスムーズになる
ICT化によって企業はより効率よく情報を共有でき、迅速かつ正確な意思決定ができます。
たとえば、ビジネスチャットツールを活用すれば、電話のように相手の手が空くのを待つ必要もなく、メールのように長い文章を考える必要もありません。より気軽でスピーディーに情報を共有できます。
ビジネス専用のチャットツールはセキュリティも強固なため、安心して活用できるでしょう。ビジネスチャットツールについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
⑦コスト削減になる
ICT化すると手作業に比べ効率的かつ迅速に業務を行えるため、コスト削減につながります。
ICT化するためのツールやシステムの導入には費用がかかるものですが、業務効率アップによって人件費などをカットできます。初期投資は必要であるものの、削減できるコストと相殺するとむしろかかるコストは減るのです。
削減したコストは顧客や社員に還元され、ビジネスの収益向上や社員の満足度アップにつながります。
ICT化をするデメリット
ICT化は基本的に企業にとって有益ですが、時に業務遂行を阻む要因となる可能性もあります。事前にデメリットを知っておくことで対策できたり、メリットと比較して自社にとってICT化をする価値があるかの判断がしやすくなったりします。
ICT化をする3つのデメリットについて確認してみてください。
- ①セキュリティ対策が必要になる
- ②導入や教育に手間とコストがかかる
- ③反発される可能性がある
①セキュリティ対策が必要になる
ICTはインターネットを活用するものであり、複数のコンピュータに接続されているため、サイバー攻撃を受けやすいです。サイバー攻撃を防ぐために、企業は包括的なセキュリティ対策を講じる必要があります。
具体的には、セキュリティ対策がされているツールやシステムを選んだり、パソコンなどの端末のウイルス対策をおこなったりなどの行動が必要です。
ICT化に役立つビジネスチャットのセキュリティについては以下の記事で解説しています。ICT化に関するセキュリティの一例として参考にしてみてください。
>ビジネスチャットのセキュリティリスクと対策方法|ツール選びのコツから安全性を高める使用方法まで紹介
②導入や教育に手間とコストがかかる
ICT化を行うにはコストや時間がかかり、社員研修が必要な場合もあります。かかるコストや時間はICT化する規模にもよりますが、業務の進め方そのものが変化するため十分な準備と教育が必要になるのです。
ただし、導入するツールをうまく選べば導入の手間やコストを抑えられます。導入の手間を省きたければ、システムの構築が必要のないWebで利用できるサービスを選んだり、使い方が簡単で直感的に操作できるものを選んだりすればよいのです。
また、料金が安いものを選べばコストも抑えられます。ちなみに、ビジネスチャットツールである『DiSCUS』なら、1ユーザー月額180円とリーズナブルですし、シンプルなデザインなので社員研修が不要なケースも多いです。興味があれば以下ページから詳細を確認してみてください。
③反発される可能性がある
ICT化をすると既存のシステムを使わなくなるため、一部の社員は難色を示す可能性があります。社員は新しく業務の進め方を覚えなければいけなくなり、勤務年数が長い人ほど労力がかかってしまうのです。
「今までこれでやってきたし問題ないのだからこのままでいいだろう」などと反発を受けるかもしれません。たしかに、目の前の業務をこなすだけなら既存のシステムでも問題ありません。しかし、サービスの質や業務効率アップを考えるとICT化は欠かせないものです。
社員の了承が得られないと、導入のスピードが遅くなる可能性があります。なぜ導入が必要なのかを論理的に伝えたり、試験的に一部の業務をICT化して効率のよさを示したりなどして説得していきましょう。
ICT化の活用事例と今後
次の分野ではICT化により大幅な業務効率アップが期待されています。
- ①介護・医療
- ②教育
- ③行政
①介護・医療
介護・医療業界では、少子高齢化により需要が増え続けている上に、深刻な人手不足に悩まされています。
- ・AIやチャットボットによる簡易的な診断の自動化
- ・GPSを使った高齢者の見守り支援
- ・おむつ替えのタイミングを知らせる機材
上記のような活用が実際に行われています。今後も技術のさらなる進歩によって、単純な業務はより自動化が進んでいくでしょう。
②教育
教育分野では、ICT技術の利用によって遠隔授業や、ゲーム感覚で楽しい授業を展開しています。
- ・遠隔授業
- ・学校に行けない子どもも自宅学習できる
- ・録画した授業を見て何度も復習できる
- ・通信教育で教材の郵送が不要になる
- ・ゲーム感覚で楽しい授業
- ・楽しく勉強できモチベーションが続きやすい
- ・障害特性などで集中が難しい場合でも勉強しやすい
教師不足も深刻になりつつあるため、子どもが自主学習できる環境をICT技術で整える動きは今後も加速していくでしょう。
③行政
行政においてもデジタル庁が中心となってICT化の推進を行っています。
- ・AI技術によるデータ入力の自動化
- ・住民票の発行手続きなどをネット上で実施
- ・クラウドの活用で複数の自治体が同じシステムを使用
ICT化が遅れていると言われがちな行政ではありますが、着実にICT化は進んでいます。
今後は、自らが取り組むことで日本全体のICT化をさらに推し進めていく形となるでしょう。
ICT化を進める手順
業務にICTを適切に導入するためには、失敗を防ぐためにも正しい手順を踏む必要があります。ここでは、ICT導入時に必要なことや進め方について説明します。
ICT化の手順は以下4ステップです。
- ①計画・準備
- ②環境構築
- ③教育
- ④導入・評価
①計画・準備
まず、ICT化をどのように進めていくのか計画を立てて、準備を進めていきましょう。
利用可能な技術やサービスの調査、ニーズや目標の評価、予算の決定などを行うのです。一気に進めると社内が混乱する可能性が高まります。たとえ、最終的に業務のほとんどをICT化するとしても、業務を細分化して1つずつICT化を目指していくようにしましょう。
②環境構築
必要なソフトウェアやハードウェアの導入などを行い、実際にICT環境を構築していきましょう。
導入するサービスによっては導入サポートが受けられることもあります。具体的な導入方法やかかる費用などについて相談し、スムーズに導入してみてください。
③教育
ICTは複雑なツールを扱うこともあるため、利用者全員が十分な知識とトレーニングを受けてからシステムを利用することが重要です。
社員がツールを正しく使用できるようにするためのマニュアルを整備したり、研修にて実際にシステムを動かして操作できるか確認したりするのです。
使いやすいツールを選ぶとこの手間を省けることもあります。
④導入・評価
ICT環境の構築と利用者の教育が完了したら、導入した技術の有効性を判断するために、ツールのテストと評価を行いましょう。
ICTを導入してみて業務効率がどう変わったのか、さらに改善できる点はないかなどをチェックするのです。
ただし、導入してすぐの頃は社員が使い方に慣れていない可能性があります。業務効率を測定する場合には、操作に慣れていないことも考慮するようにしてください。
ICT化を進める上での注意点
ICT化を進めるなら以下5点について注意してください。
- ①セキュリティ対策を行う
- ②ITリテラシーを向上させる
- ③ICT化の目的を忘れない
- ④現場の意見を取り入れる
- ⑤効果測定と改善を繰り返す
①セキュリティ対策を行う
ICTの導入にあたっては、不正アクセスや悪意のある攻撃から情報を守るために、必要なセキュリティ対策を講じることが重要です。
ファイアウォールやアンチウイルスソフトウェアを利用したり、暗号化やデータのバックアップをしてくれたりするツールを選んでいきましょう。これらのセキュリティ対策を講じることで、個人情報や機密情報が適切に保護され、システムの安全性が確保されます。
②ITリテラシーを向上させる
ICTを効果的に活用するためには、技術そのものに対する理解が不可欠です。社員のITリテラシーを向上させて導入したツールを十分に活用できるようにしていきましょう。
また、ITリテラシーの向上にはマニュアルの整備や社員研修の実施が効果的です。
③ICT化の目的を忘れない
ICT化の目的を忘れないことが大切です。
ICT化自体が目的になってしまうと、業務効率が上がらないにも関わらずICTツールを利用してしまうなど、成果が出ない状況になってしまいます。
ICT化の目的を忘れないようにして、ICTツールを効果的・効率的に活用していきましょう。
④現場の意見を取り入れる
ICT化を計画・導入する際には、現場の意見を取り入れることが重要です。実際の業務プロセスを最もよく知る彼らの意見は、ICT化に関する意思決定に非常に役立つからです。
ツールの導入に伴って「こういう効果が得られるだろう」という推測をするのはいいですが、現実で想定していた効果が得られているかをきちんと確認するようにしましょう。
⑤効果測定と改善を繰り返す
ICT導入の効果を継続的に測定することも重要です。改善が必要な部分とうまくいっている部分を明確にできるからです。
たとえば、優れたICTツールでも社員がうまく使いこなせなければ業務効率は上がりません。この場合には、社員が使いやすいツールに変える、もしくは、社員のITリテラシー向上を目指すなどの改善が必要です。
ICT化をする目的を達成できるように、改善を繰り返していきましょう。
ICT化を進めるならビジネスチャットから
ICT化を進めるならまずはビジネスチャットの導入がおすすめです。業務遂行にはコミュニケーションが欠かせないからです。
ビジネスチャットによって円滑なコミュニケーションを行うことで、業務効率が上がるだけでなく、社員にICT化への理解を促すことも容易になります。
ちなみに『DiSCUS(ディスカス)』なら、使い方が簡単なので社員が使い方に困ることもほとんどありません。マニュアルの整備や社員研修の手間が省けるでしょう。
初期費用は無料で1ユーザー月額180円から利用できるため、コスト削減を目指してICT化したい方におすすめです。詳しい機能や導入方法について知りたい方は、以下のページより無料資料請求を申し込んでください。
まとめ|ICT化をうまく進めて生産性を高めよう
ICT化のメリットデメリット・進めていく上での注意点などを紹介しました。
ICT化をすることで生産性が高まり、サービスの質向上にもつながります。少ない人数でも高いパフォーマンスを出せるようになるので、人手不足に悩んでいる場合におすすめです。
ICT化を進める際には、社内の混乱を防ぐためにも業務を細分化して1つずつICT化していくのがおすすめです。ビジネスシーンではコミュニケーションによって業務のスピードが大きく変化するため、まずはビジネスチャットを導入するのがよいでしょう。
「ビジネスチャットツールってなに?」「デメリットについても知りたい」という方は、以下の記事もご覧ください。