ビジネス上の「ほうれんそう」が古いと言われる理由|正しいやり方で生産性を高めよう

ビジネス上の「ほうれんそう」が古いと言われる理由|正しいやり方で生産性を高めよう

「ほうれんそうはビジネスの基本?」

「最近では古いって言われているのは本当?」

「ほうれんそう」はビジネスの現場で毎日行われることなので、気になる方も多いでしょう。
この記事では、報連相の基本を再確認しながら「古い」と言われてしまう原因を解説します。

「もう古いのでは?」という疑念をもったままでは、効果的な「ほうれんそう」はできないでしょう。この記事で古いと言われてしまう原因・改善策をチェックして、効果的な情報共有ができるようにしてみてください。

ビジネスにおける「ほうれんそう」とは

「ほうれんそう」が古いのかどうか考える前に、まずは基本的な意味を再確認していきましょう。ビジネスにおける「ほうれんそう」とは「報連相」と書き、以下3つを指す言葉です。

・報告:進捗状況などを共有すること
・連絡:進行中の業務について確認を取ること
・相談:判断が難しいものについて相談すること

どれも情報共有をすることを指しますが、時系列や意味合いが異なります。報連相の本当の意味を確認し、より理解を深めたい方は以下の記事もご覧ください。報連相によってコミュニケーションを円滑にするためのコツも紹介しています。社内コミュニケーションの円滑化を目指したい方にもおすすめです。

>報連相の本当の意味とは?円滑にコミュニケーションをするコツは「おひたし」

ほうれんそうがうまくいかない理由

グループアドレス,outlook

報連相はビジネスの基本であり、業務をスムーズに進めるために必要なことです。しかし、うまく実施できず業務効率化ができないケースもあります。うまくできない場合には「やる意味がない」「もう古いのかも」と思うかもしれません。うまくできない原因を理解して改善すれば、現代のビジネスでも十分に恩恵を得られます。

報連相がうまくいかない原因は「社員のマインド」「会社の環境」の2つがあります。

双方の原因に対して改善を試みることが重要です。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>報連相できない原因と解決策|マインドと環境面の双方からアプローチしよう

ビジネスの「ほうれんそう」が古いと言われてしまう原因

現代において報連相が「古い」と言われてしまう原因は、報連相に時間を取られ過ぎてしまっているからです。報連相を徹底しようとして、逆に生産性が落ちてしてしまっているのです。

●情報共有のための会議が頻繁にある

・資料や議事録の作成に時間がかかっている
・会議によって日常タスクが進まない

●毎日、日報を書かなければいけない

・情報をまとめる作業に時間がかかる
・確認するだけでも時間がかかる

以上に心当たりがあるのなら、報連相のやり方を改善する必要があります。
報連相の目的は業務効率アップです。報連相することが目的にならないよう注意しましょう。

また、部下の監視のために報連相をさせるのも問題です。進捗を確認して的確な指示を出すことが本来の報連相の目的であり、監視のためにするべきではありません。もちろん、ある程度の監視は仕事への意識を高める意味で必要ですが、監視に時間を取られて上司が自分の仕事ができていないのは非生産的でしょう。

ビジネスで古いと言われない「ほうれんそう」を実現する方法

効果的で古いと言われない報連相をするためには、報連相する側と受ける側の双方が工夫する必要があります。

報連相する側ができる工夫

報連相する側は、実際に行う前に以下を確認することが重要です。

  1. ①タイミング
  2. ②頻度
  3. ③誰に伝えるか
  4. ④伝える手段
  5. ⑤内容の明確さ

たとえば、タイミングが悪いとトラブルを防げず、報連相をしても効率が上がりませんまた、内容が明確でないと共通認識を得るための確認作業に時間を取られ、効率アップどころではありません。

報連相が上手く仕事をスムーズに進められる人は、以上5つのポイントを徹底的に考えているのです。5つのポイントについて詳しく知りたい方や、実践する際に何に気をつけたら良いのか具体的に知りたい方は以下の記事もご覧ください。

>報連相が上手い人は何を意識している?真似するだけで上達するポイント

報連相を受ける側ができる工夫

報連相を受ける側が話しやすい雰囲気を作ることで、自発的に報連相する人を社内に増やせます。報連相を受ける側の工夫は「おひたし」で言い表せます。

●お:怒らない

●ひ:否定しない

●た:助ける

●し:指示する

報連相を受けたときに怒ったり、否定したりしてしまうと、そもそも報連相をしてもらえなくなる可能性があります。ミスを減らすよう警戒させるために注意することも時には必要ですが、一連の仕事が終わってからするようにしましょう。報連相を受けてミスが発覚しても、怒らず否定せずに助けて、的確な指示を出します。

ミスの回収も済んでから、注意すれば良いのです。何も言わず助けることで、部下の方からミスについて反省し、改善を試みる意志を伝えてくれることもあります。

ミスは誰にでもあるものなので、まずは怒らずに受け入れましょう。より詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

>報連相の本当の意味とは?円滑にコミュニケーションをするコツは「おひたし」

「ほうれんそう」に代わる情報共有の方法

報連相のほかにも、以下のような情報共有の方法があります。
報連相もうまく実施すれば十分に生産性を高められますが、ほかの視点も取り入れてみたい方はチェックしてみてください。

●「かくれんぼう」

●「ソラアメカサ」

●「ザッソウ」

「かくれんぼう」

かくれんぼうは以下3つを合わせた造語です。考える力を伸ばしていきたい場合に向いている情報共有方法です。

●確認
●連絡
●報告

報連相の「相談」がなくなり「確認」が入っています。
相談を意識すると「わからないことはすぐ人に聞く」という考えが根付きやすいです。すぐに相談するのは、短期的には効率が良いのですが、自分で考えて行動する力は身につきづらいです。

「わからなかったら誰かに聞けばいいや」と思ってしまい、相談して教えてもらったことを覚える努力をしない人もいます。そのため、かくれんぼうでは「わからないことは自分なりの答えを出して確認する」というプロセスを相談の代わりに入れ込んでいるのです。

「人がなかなか育たない」と感じている場合には、かくれんぼうを取り入れると良いでしょう。

「ソラアメカサ」

ソラアメカサには以下の意味があります。思考プロセスを表した言葉なので、論理的に正しい答えを導き出す力を身につけたい時におすすめです。

●ソラ:「空を見ると曇ってきた(事実)」
●アメ:「雨が降りそうだ(解釈・判断)」
●カサ:「傘を持っていこう(打ち手)」

たとえば、私たちはなんとなくの感覚で判断し、次の打ち手を決めてしまうことがあります。このケースをソラアメカサに照らし合わせると「ソラ(事実)」が抜けてしまっています。

事実に基づいた判断・打ち手でなければ間違っている可能性が高いです。このように、ソラアメカサを取り入れると論理的かつ説得力のある判断ができるようになるののです。

「ザッソウ」

ザッソウは以下2つを指す言葉です。業務効率だけではなく、従業員の安心感も考慮されているノウハウです。

●ザッ:雑談
●ソウ:相談

雑談は一見すると仕事の効率を下げるものですが、働く人に安心感を与える効果があります。他愛のない話ができる人と仕事をする環境であれば、味方がいる感覚を得られるでしょう。

こういった安心感があれば、躊躇することなく人に相談できます。「否定されるのではないか」といった不安がないからです。

「働きやすい職場」「和やかな雰囲気の職場」を目指したい場合におすすめです。

ITツールを取り入れて古い「ほうれんそう」を脱却しよう

コミュニケーション不足,解決策

報連相に取られる時間を短縮して生産性アップを目指すなら、ITツールの活用がおすすめです。たとえば、ビジネスチャットツールを導入することで、報連相のための会議を省略できます。具体的には、プロジェクトや部署単位でグループチャットを作成して、情報共有します。

1回の報連相で複数の人に情報が伝わるのは会議と同じですが、以下の違いがあります。

●受け取る人は自分のタイミングで確認できる
●常に最新情報を確認できる

報連相のためのメッセージテンプレートを用意しておけば、話がわかりにくく確認作業に時間がかかることもありません。ちなみに『DiSCUS』はグループチャットや1対1のトークルームはもちろん、最大1万人に一瞬で情報を共有できる一斉同報という機能があります。

使い分けることで効果的な情報共有が可能です。また『DiSCUS』は情報共有だけでなく、災害時の連絡手段や勤怠管理など幅広く活用されています。

『DiSCUS』で何ができるのか、業務フローがどう変わるのかを知りたい方は、無料資料をダウンロードしてチェックしてみてください。

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まとめ|ビジネスの「ほうれんそう」が古いのはやり方の問題

ビジネスにおいて報連相は基本的なスキルです。

しかし、実施方法を間違えてしまうと逆に業務効率を下げてしまいます。会議や日報の作成に時間を取られているのであれば、報連相の仕方を見直すことが大切です。報連相を実施する側と受ける側の双方がお互いに工夫することで、円滑で効果的な報連相が可能になります。

また、報連相に変わる情報共有の考え方として「かくれんぼう」「ザッソウ」などがあります。目指したい職場環境に応じて、使い分けるのも良いでしょう。

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