コミュニケーション能力とは?低い原因や鍛え方・高める方法を詳しく解説
コミュニケーション能力はビジネスシーンで求められますが、以下のように疑問をもっている方もいるでしょう。
「コミュニケーション能力はなぜ必要?」
「コミュニケーション能力が仕事にどう活かせる?」
この記事では、実際にコミュニケーション能力が仕事にどのように好影響を与えるのかを解説していきます。コミュニケーション能力の必要性を知りたい方はぜひご覧ください。
また、ビジネスシーンで求められるコミュニケーション能力を4つに分類するため、どのように能力を高めるべきなのかもわかるでしょう。コミュニケーション能力アップを目指したい方もぜひ参考にしてみてください。
【この記事の内容】
コミュニケーション能力とはどういうものか?
コミュニケーション能力とは、周囲の人とスムーズに意思疎通をする力のことです。
厚生労働省が企業向けに行なった調査では、85.7%の企業が採用人材にコミュニケーション能力を求めているというデータがあります。
基礎学力や責任感などを退け、コミュニケーション能力が堂々の第1位となっています。
ビジネスシーンにおいては、コミュニケーション能力が重要視されているのです。
参考:厚生労働省「若年者の就職能力に関する実態調査」
コミュニケーションスキルとの違い
コミュニケーション能力とコミュニケーションスキルは同じ意味で使われます。
「スキル(skill)」は英語で「能力」「技術」を意味する言葉だからです。
また、コミュニケーション能力の類語としては、以下が挙げられます。
- ・コミュニケーション力
- ・コミュ力(コミュニケーション能力の略称)
どちらもコミュニケーション能力と同様の意味で使われます。
ビジネスで重要視される「ソーシャルスキル」とは
ソーシャルスキルとは「ソーシャル(social)=社会」と「スキル(skill)=能力」が組み合わさった言葉で、社会の中を生きていく上で必要な能力を指します。
コミュニケーション能力もソーシャルスキルの一つです。そのほかのソーシャルスキルには次のようなものが挙げられます。
- ・意思決定能力
- ・問題解決能力
- ・自己理解の深さ
- ・共感力
- ・人の気持ちを理解する想像力
- ・社会規範、倫理道徳への理解度 など
ビジネスシーンで必要な4つのコミュニケーション能力
コミュニケーション能力と1口に言っても、実際には複数の能力が含まれています。ここでは、ビジネスシーンで求められるコミュニケーションを4つに分類して解説していきます。
- ①傾聴する力
- ②説明する力
- ③質問する力
- ④仲介する力
①傾聴する力
ビジネスにおいて、傾聴する力は非常に重要です。傾聴とは相手が何を言いたいのかを理解し共感することです。信頼関係を築くためにはこの傾聴する力が欠かせません。
たとえば、顧客との対話において顧客が抱える問題を聞き出す際に傾聴する力が必要です。「話を聞いてくれない」「共感してくれない」と感じる相手に、自分のことを話したいとは思わないからです。
傾聴して顧客が抱える問題を聞き出し、解決のためのアイデアを出しましょう。顧客だけでなく、上司や部下・同僚に対しても傾聴を行うことで信頼関係を築き、働きやすい環境を整えられます。
②説明する力
説明する力も重要です。たとえば、自社の商品やサービスをうまく説明して相手に納得してもらえれば、売り上げにつながります。
相手が興味をもっているポイントを把握し、そのニーズを満たせることをわかりやすく伝えましょう。専門用語を噛み砕いて解説し、相手の立場に立った言葉選びをするのです。
また、会議においても分かりやすい説明をすることで、社内における自分の評価を高められます。顧客と会話をしない職種の方も、説明する力を磨いていきましょう。
③質問する力
質問する力もビジネスシーンで求められます。質問を通じて相手の意見や状況を正確に把握できなければ、相手のニーズに合った提案ができないからです。
たとえば、商談においては相手のニーズを聞き出したり、相手の気分を高める目的で話を引き出したりするために質問力が求められます。
以上2つの質問をうまく使い分けると、相手の気分を高めつつ自然な形でニーズを聞き出せます。商談だけでなく、上司が部下に求めていることを探る際などにも活用できるので、実践してみてください。
④仲介する力
ビジネスにおいては複数の人物や企業が関わっていることが多いため、様々な要素を調整しながら和を保つ力が必要です。
社内の部署はそれぞれが担っている役割が異なります。業務を分担して行う場合、主張が噛み合わず衝突している光景もよくみられます。
たとえば、営業部と開発・生産部門は対立しやすいです。営業部は顧客のニーズと売り上げを重視しているため、即納を約束することで成約を勝ち取ることがあります。
一方、開発・生産部門はコストを抑えつつ納期を守ることを第一に考えています。そのため即納する案件が横入りすることで、生産ラインが混乱したりコストが上がったりすることを嫌うでしょう。
しかし、営業部と開発・生産部門のどちらも自社の繁栄を願っており、最終的なゴールは一緒なのです。これを理解した上で、両部門の間に立って仲介する人がいれば、対立を防いでともに協力できるようになるでしょう。
同様に、企業間の取引における利害関係の調整にも仲介する力が求められます。
コミュニケーション能力の目的や重要性
コミュニケーション能力は以下5つの理由で必要とされています。
- ①共通認識をもつため
- ②生産性を高めるため
- ③信頼関係を築くため
- ④モチベーションを維持するため
- ⑤企業イメージを向上させるため
①共通認識をもつため
共通認識をもって業務を進めるために、コミュニケーション能力が必要です。
たとえば、チームでプロジェクトを進めるときには、各メンバーがそれぞれの担当箇所で作業を行うことになります。しかし、それぞれが別々に作業を行っていたら、全体の進捗が把握できなくなってしまいます。
そこで、報告書やメール・電話などを使って、定期的に情報共有をして共通認識をもてるようにします。各メンバーがどのような作業を行っているかを把握して、全体の進捗をスムーズに管理するためにコミュニケーション能力が必要なのです。
②生産性を高めるため
生産性を高めるためにも、コミュニケーション能力は必要です。
たとえば、ある作業について上司から指示があったとしましょう。しかし、その指示が曖昧だったり、自分のスキルや経験が足りない場合、作業が進まなくなってしまいます。
こういった場合には、上司や同僚とコミュニケーションを取り、指示内容を確認したり、アドバイスをもらったりして対応する必要があります。自分が理解したことやできないことを伝え、具体的な仕事の進め方を確認するのです。
コミュニケーションが不足していると、この確認作業が疎かになり、業務を進めてからトラブルが起こって対応に追われてしまいます。コミュニケーションを適切にとり、事前確認を行うことで生産性を高めていきましょう。
③信頼関係を築くため
信頼関係を築くためにも、コミュニケーション能力は欠かせません。
たとえば、顧客と商談を行う場合、ニーズを把握するためには、積極的に質問をしながら相手を理解する力が求められます。また、部下を指導する場合には、的確なフィードバックを与え、部下の成長を促す必要があります。
求められるコミュニケーションを提供することで、相手と信頼関係を築けます。信頼関係を築くとお互いが歩み寄ろうとする心理が働き、仕事に必要なコミュニケーションを取りやすくなります。
④モチベーションを維持するため
コミュニケーション能力は、モチベーションを維持するためにも必要です。とくに長期プロジェクトやハードな業務に取り組む場合、モチベーションの低下が起こりやすいです。そこで、適切に励ますことで、モチベーションを高めていくことが求められます。
モチベーション維持のためにもコミュニケーションを積極的に取り、チーム全体が目標に向かって取り組んでいるという共通の理解を得ていきましょう。
また、自分自身のモチベーションを高める効果も期待できます。自分がどのような状況で働いているかを適切に表現し、周囲と共有することで、周囲からのフィードバックをもらえるからです。結果として、自分自身の成長や進歩を実感できるようになり、モチベーションを維持がしやすくなるでしょう。
⑤企業イメージを向上させるため
コミュニケーション能力が高い人材がいる企業は、顧客や取引先・社会に対して好印象を与えられます。とくに顧客に対するサービスや対応がスムーズで、的確にコミュニケーションが取れる企業は、顧客から信頼されます。
また、社員同士のコミュニケーションも良好であることで、企業内の雰囲気が良くなって「風通しのよい企業だ」というイメージが高まるでしょう。
風通しの良い職場の特徴や目指す方法については、以下の記事も参考にしてください。
コミュニケーション能力の自己診断
以下の質問にそれぞれ「はい・どちらとも言えない・いいえ」の中から回答してください。
A
- ・相手がどんな人なのか、どんな考えをしているのか興味がある
- ・人の話を聞くのは楽しい、好きだと感じる
- ・考え方が違う人ほど話していて面白いと思う
- ・善悪や正解不正解よりも大切なものがあると思う
- ・結論よりも結論を出す過程の方が大事だと思う
B
- ・物事を理解して整理するのが得意だと思う
- ・理解が難しいものに出会うとワクワクする
- ・人に対して自分の考えを伝えるのは楽しい
- ・新しいことを知るのが好き
- ・人から共感を得られると嬉しいと思う
C
- ・わからないことをそのままにしておくのが嫌い
- ・気になることはすぐに調べたり人に聞いたりする
- ・日常生活で物事の仕組みや成り立ちが気になることが多い
- ・自分は好奇心旺盛な方だと思う
- ・答えのないことを考え続けるのが好き
D
- ・周囲の人同士が仲良くしていると気分がいい
- ・昔を思い出した時、誰が何を言ったか良く覚えている
- ・人の性格や考え方を分析するのが好き
- ・納得いかないことがあっても自分の中で折り合いをつけるのが得意
- ・喧嘩の仲裁をすることがよくある
全てに解答し終わったら「はい=2点・どちらでもない=1点、いいえ=0点」に変換し、A〜Dのそれぞれの合計点を出しておいてください。
自己診断の解説
A〜Dの点数はそれぞれコミュニケーション能力に関わる、以下の能力を表しています。
- A:傾聴する力
- B:質問する力
- C:説明する力
- D:仲介する力
点数が高ければ高いほどその力が高いという結果になります。
ご自身の得意なこと・苦手なことがどれなのかを把握し、得意を伸ばしたり苦手を克服したりしながらコミュニケーション能力を高めてみてください。
コミュニケーション能力が高い人の特徴
以下の特徴を持っている人は、コミュニケーション能力が高い傾向があります。
- ①話す聞くのバランスが絶妙
- ②相手の反応を見ながら話す
- ③相手に興味関心を示す
- ④相手の気持ちを引き出す
- ⑤理解の解像度が高い
①話す聞くのバランスが絶妙
コミュニケーションが上手い人は、話す時間と聞く時間を半々くらいにする人が多いです。
自分だけ話しすぎると、相手は「興味を持ってもらえないな」と感じて会話への意欲をなくしてしまいます。
反対に聞き役に回ってばかりだと、相手が話し疲れてしまったり、ただ流し聞されているように感じてしまったりします。
コミュニケーションは互いの理解を深めるのが目的です。
どちらかに偏ることなく、話すと聞くをちょうど良いバランスにすることを意識してみましょう。
②相手の反応を見ながら話す
コミュニケーション能力が高い人は、自分が話すときには相手の反応を常に見ながら話しをします。
- ・自分が言ったことを相手が理解しているか
- ・話のどこに興味関心を示しているか
これらをつぶさに観察し、相手に合わせて話を進めるのです。
相手が何も言わなかったとしても「よくわからないな」という表情をしたら、「〇〇は〇〇ってことなんですが、」などと補足を入れて理解を促します。
相手は補足説明によって話を理解できると「この人の話は聞きやすいしわかりやすいな」と感じ、あなたに好印象を抱きます。
また、相手が目を見開いたり強く頷いたりしたポイントがあれば、その話を深めたり「〇〇に興味あるんですか?」と相手に話を振ったりするのもおすすめです。
相手が興味を持って会話してくれるようになり、会話が自然と盛り上がります。
③相手に興味関心を示す
コミュニケーション能力が高い人は、相手がどんな人であっても興味関心を示すことを心がけています。
人は何の反応もしてくれない人に話すより、良いリアクションをしてくれる人に話す方が気分が良いからです。
自分が話を聞く時も相手が話しやすいように、聞き方を工夫するのです。
- ・相手に目線を向ける
- ・明るい表情で聞く
- ・相手の話に頷く
- ・相槌をする
- ・気になるポイントを質問する
こういった態度を心がけると、相手に興味関心を持っていることを示せます。
④相手の気持ちを引き出す
コミュニケーション能力が高い人は、相手の気持ちを引き出しながら会話を進めます。
会話をした後に「良い時間を過ごせたな」と感じた経験を思い出してみてください。
自分一人で考えていた時には気づかなかった、自分の気持ちや考え方を会話の中で知れたことに充実感を得た経験があるはずです。
相手の気持ちを引き出したい時は、相手の話に沿って相手の考えや感情を聞く質問を投げかけてみてください。
- ・「どんな動機でやろうと思ったのですか?」
- ・「自分だったら〇〇と思うけど、〇〇さんはどう思いましたか?」
- ・「その瞬間はすごく楽しそうですね。実際どうでしたか?」
⑤理解の解像度が高い
コミュニケーション能力が高い人は、いろんな物事に対する理解の解像度が高い傾向があります。
例えば、「こういう時に〇〇されると嬉しいですよね」と言った相手に対して「〇〇してもらえると〇〇だから本当助かりますよね」などと、なぜ嬉しいのかを言語化して伝えます。
より具体的に説明すると、相手は「自分のことをよくわかってくれているな」と感じるものです。
こういった返答ができるかどうかは、単に話が上手いかどうかではなく、物事への理解度が関わってきます。
日頃から自分や周囲の人の気持ちの動きを観察したり、本を読むなどして知識を蓄えておいたりすることが大切です。
コミュニケーション能力が低い人の特徴とその原因
コミュニケーションが得意ではない人は、次のような傾向があります。
- ①言葉だけで伝えようとしている
- ②目の前の相手を観察していない
- ③伝えることを整理していない
- ④相手の話を最後まで聞いていない
- ⑤自分と違う人を理解しようとしない
もし、自分に当てはまることがあっても、意識を変えることでコミュニケーション能力を高めていけるので安心してください。
①言葉だけで伝えようとしている
使う言葉に気を使っていても、非言語コミュニケーションが適切でなければ、会話はうまくいきません。
例えば、「〇〇の件は大丈夫でしたか?」と相手を気遣う声かけをしたとしましょう。
相手の目を見て心配そうな表情で伝えるのと、パソコンの画面を見て自分の仕事をしながら伝えるのとでは、相手に与える印象がまるで違います。
人間は感覚のうち視覚が最も優位に働く生き物で、私たちが日常生活で受け取っている情報の約8割が視覚によるものだとされています。
そのため、言葉で相手を思いやっていても、態度が伴っていないと相手はあなたの優しさを感じられないのです。
「目は口ほどに物を言う」ということわざを心に留めて、目線や表情・口調・身振り手振りなども気にかけていきましょう。
②目の前の相手を観察していない
コミュニケーションをスムーズに進めるには、会話相手をどれだけ理解できるかが鍵です。
会話相手を理解するには、会話中に相手を観察するのが最も効果的です。
実際に会話している時にどんな反応を示すのかが分かれば、その場で反応に合わせた対応ができます。
反対に「あの人はどう思うんだろう」と自分の頭だけで考えると、実際のその人の感覚ではなく、自分自身の感覚で考えがちです。
認識のズレが生じやすいので、実際に相手の反応を見て考えるようにしましょう。
もし、観察するだけではわからない時には、直接「今の話は〇〇って思う?」と相手に聞いてしまうのも手です。
自分を知ろうとしてもらえるのは嬉しいものです。素直に聞くことで相手への理解が深まり、あなたの印象も良くなるでしょう。
③伝えることを整理していない
誰かと話す時には自分が伝えることを整理しておくのが大切です。
話がまとまっていないと、相手はあなたの意図を組むのが大変ですし、人によっては話をするのが億劫に感じるかもしれません。
可能であれば、紙に書き出すなどして事前に伝えるべきことを整理しましょう。
例えば、ビジネスシーンでの報連相は、相手に話しかける前に準備が可能です。以下の記事を参考にしながら事前に準備してみてください。
整理してから話してみると、相手の反応の違いを実感できます。
>報連相が上手い人は何を意識している?真似するだけで上達するポイント
もし準備ができず、会話の中で考えを整理しなければいけない時には、考えを話しながら整理するのがおすすめです。
「〇〇が〇〇で、だから、えーと…〇〇だと思う。」と言うのではなく、「〇〇は〇〇だよね?」と聞いてしまい、一緒に状況を整理をするように会話を進めるのです。
自分の考えとしてまとまっていない話をするよりも、考えをまとめる過程も話のネタにしてしまう方が相手に寄り添う印象を与えられます。
④相手の話を最後まで聞いていない
相手が話している途中で発言する人は、相手から嫌がられてしまい、会話が弾みにくくなります。
誰でも話したいことが話せない相手とは、あまり話したくないものです。
もし相手の話していることに興味がなかったり、何か言いたいことが思いついたりしたとしても、必ず相手が話し終わるまで待つようにしましょう。
そして相手の話にきちんと返答した上で、話題を少し変えたり自分が思いついたことを伝えたりすれば良いのです。
コミュニケーションは相手との共同作業です。
最後まで話を聞かないのは、意図しているかどうかに関わらず「あなたとは一緒に頑張るつもりはありません」というメッセージになってしまいます。
緊急事態で相手を守るために自分が何か伝えなければいけないことがない限りは、相手の話を最後まで聞くようにしましょう。
いつも欠かさず最後まで話を聞くようにすると、相手は「この人ならきちんと聞いてくれる」と安心して、心を開いて自分のこともよく話してくれるようになります。
⑤自分と違う人を理解しようとしない
「限られた人としかコミュニケーションがうまくいかない」という場合には、自分とは違う考え方の人を理解しようとする姿勢が欠けているかもしれません。
自分と似た考えや境遇を持つ人とは、話しやすいものです。
共感できることが多いため、特に考えずに発した言葉でも「そうそう、わかる!」という反応が返ってきます。
しかし、自分とは異なるタイプの人と話す時にはそうはいきません。
共感できることがそもそも少ないため、共感を呼ぶような話し方ではうまくいかないのです。
自分とは異なるタイプの人と話す際には、共感ではなく理解をベースに話しましょう。
- ・共感:感覚や考えが同じだからわかる
- ・理解:感覚や考えは違うけど論理はわかる
両者の違いは以上の通りです。
イメージとしては、共感は「それすごくわかる。同じ状況なら私もそう思う」、理解は「同じ状況でも私はそう思わないけど、そんなふうに感じる人もいるんだ」という感じです。
自分とは違う人は「どんな考えで行動を起こし、どんなことにどう感じるのか」を会話の中で質問しながら探ってみてください。
共感はできなくても理解しようとする姿勢があれば、一緒に会話を楽しめます。
うまく話ができる人とできない人がいるのはある程度、仕方のないことですが、ビジネスシーンでは誰とでも話ができる方が有利です。
ぜひ理解をベースにした話し方をマスターしてみてください。
仕事でコミュニケーション能力を高める方法
ビジネスシーンにおけるコミュニケーション能力を高めたい方は、以下5つの方法を取り入れていきましょう。
- ①報連相を徹底する
- ②会議や打ち合わせは座る位置を改善する
- ③議事録を取る
- ④プレゼンテーションをする
以下の記事では、思うようにコミュニケーション能力を高められない原因についても紹介しています。
コミュニケーション能力を高めていきたい方は、併せてご覧いただけると幸いです。
>コミュニケーション能力を高めるには?絶対に押さえるべき5つのコツ
①報連相を徹底する
報告・連絡・相談を徹底して、業務をスムーズに進められるようにしましょう。
ビジネスシーンにおけるコミュニケーションには、業務に必要な報連相と、業務には直接関係のない雑談の2つがあります。 まずは報連相を徹底することを優先しましょう。
仕事がスムーズに進めば、あなたに不満を抱える人が少なくなりますし、職場の雰囲気も良くなります。
「報連相がうまくできない」と感じる方は、次の記事で原因とその解決策をチェックしてみてください。
>報連相できない原因と解決策|マインドと環境面の双方からアプローチしよう
②会議や打ち合わせは座る位置を改善する
自由が効く場面では、会議等の座る位置も工夫してみましょう。
- ・出入り口に背を向けると落ち着かない
- ・上司の隣だと緊張してしまう
- ・苦手な人が正面にいると話しづらい
このように、座る位置によって会話のしやすさが変わることがあります。
あなたが最も落ち着いて話ができる席を探してみましょう。
営業先との会議や商談の場合には上座下座や、相手が落ち着いて話せる席を優先して考えるようにするのがおすすめです。
相手が気分よく話せるようになり、あなたの印象も良くなります。
③議事録を取る
議事録を作成するとコミュニケーションに必要なスキルが身につきます。
議事録では長い会議の要点をまとめるため、話の流れを読む力が自然と磨かれます。
会話とは異なりじっくり考えてまとめることができるため、試行錯誤もしやすいのがメリットです。
- ・会議の目的(何を決めるのか)
- ・目的達成に役立った情報
- ・目的には直接関係ないが考慮した方が良い情報
- ・今後の流れ(次の会議日程やプロジェクトのスケジュール)
これらを簡潔にわかりやすくまとめてみましょう。
議事録がスムーズにできると、ビジネスシーンの会話でも今なにが重要なのかが見えてくるようになります。
④プレゼンテーションをする
プレゼンテーションもコミュニケーションを磨く良い機会です。
通常の会話とは異なり、何を話すべきなのかをじっくりと検討し、話の構成も決めておけるからです。
- ・どういう順番で話せばわかりやすいのか
- ・どういった言葉選びが適切か
- ・話すべきことは何か
こういった思考をしながらプレゼンテーションの台本を作成し、何度も練習することで、わかりやすい話し方が身についていきます。
また、プレゼンテーションにおいては「PREP法」を使うと、簡単にわかりやすい話の構成を作ることができます。
PREP法は以下の通りです。
- ・P:結論を述べる(プレゼンで最も伝えたいこと)
- ・R:その理由を述べる
- ・E:結論を裏付ける具体例を述べる
- ・P:結論を繰り返し述べる
社内コミュニケーションを円滑にしたいなら
社内におけるコミュニケーションが活発であれば、能力があまり高くない人でも自然とコミュニケーションが取れるようになります。個々の能力を高めることを考えるだけでなく、職場全体の取り組みにも意識を向けていきましょう。
コミュニケーションの取り方は複数あり、人によって得意な方法が異なります。たとえば、対面での会話は相手の表情や言葉など気にするべき情報量が多い上に、即座に返答を求められます。
得た情報を理解し、自分の考えをまとめてすぐに伝えるのが苦手な人もいるでしょう。こういった人は、対面で意見することは難しくても、テキストベースでは簡潔で論理的な主張ができるケースもあります。
そのため、ビジネスチャットなどのテキストベースで会話ができるツールの導入も検討してみましょう。
まとめ|コミュニケーション能力がなぜ必要か理解しよう
ビジネスシーンでは、以下の理由からコミュニケーション能力が求められます。
- ①共通認識をもつため
- ②生産性を高めるため
- ③信頼関係を築くため
- ④モチベーションを維持するため
- ⑤企業イメージを向上させるため
高いパフォーマンスを出すためには、コミュニケーション能力が欠かせないのです。この記事で紹介した、求められる4つのコミュニケーション能力を理解して高めていきましょう。
また、能力を伸ばすだけでなく実際に仕事へ活かしていく工夫も必要です。活かしやすい場面や活かす方法について知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。