チャットで起こりうる7つのコミュニケーション問題と解決策|働きやすい環境を作ろう
チャットでのコミュニケーションは、対面・電話・メールのどれとも異なる特性をもっています。チャットのコミュニケーションの特性を理解していないと、思い違いによってミスコミュニケーション(伝達ミス)が起きてしまいます。
ビジネスシーンにおいては業務効率を維持するために、コミュニケーションに問題が発生しないようにすることが重要です。
この記事では、チャットにおけるコミュニケーション問題について紹介します。ミスコミュニケーションが起こりやすい背景を解説した上で、その解決策についても触れていきます。
「チャットでのコミュニケーションがうまくいかない」
「なにが問題なのかがわからない」
「原因を知って対策をしたい」
以上のような実感がある人はぜひ最後までご覧ください。
【この記事の内容】
- チャットにおけるコミュニケーションの問題
- チャットにおけるコミュニケーションの問題①個人チャットばかりが動く
- チャットにおけるコミュニケーションの問題②返信がないことへの不安
- チャットにおけるコミュニケーションの問題③雑談の必要性への意識の違い
- チャットにおけるコミュニケーションの問題④会話を追うことへのストレス
- チャットにおけるコミュニケーションの問題⑤感情のない無機質な連絡
- チャットにおけるコミュニケーションの問題⑥即レスへのプレッシャー
- チャットにおけるコミュニケーションの問題⑦チャットハラスメントの危険性
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策①個人チャットに制限をかける
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策②少し時間をおいてみる
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策③雑談の重要性を共有する
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策④ルールの確立とスルースキルの育成
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策⑤伝わりにくさを実感させる研修
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策⑥即レスへの考え方を伝える
- チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策⑦管理機能の活用と周知
- チャットにおけるコミュニケーション問題を解決できる『DiSCUS』
- まとめ|チャットのコミュニケーション問題への対策を行おう
チャットにおけるコミュニケーションの問題
チャットのコミュニケーションにおいて発生しやすい問題として、以下7つが挙げられます。
自社でのコミュニケーションがうまくいかない原因として、当てはまりそうなものを探してみてみましょう。
- ①個人チャットばかりが動く
- ②返信がないことへの不安
- ③雑談の必要性への意識の違い
- ④会話を追うことへのストレス
- ⑤感情のない無機質な連絡
- ⑥即レスへのプレッシャー
- ⑦チャットハラスメントの危険性
チャットにおけるコミュニケーションの問題①個人チャットばかりが動く
多くの人が参加するグループチャットと1対1の個人チャットの両方を利用していても、グループチャットでの話し合いがあまり生まれないケースです。一見すると「何がいけないの?」と感じる方もいるかもしれません。
グループチャットが動かず個人チャットばかりが動くと、以下のような不具合が生じます。
- ・仕事量の偏り:知らないうちに特定の人に仕事が集中してしまう
- ・情報処理の負担増:同じことを複数人に聞かれて処理すべき情報が増える
- ・情報共有の効率ダウン:お互いの状況を共有しづらくなり業務効率が下がる
あまり親しくない人も参加しているグループチャットより、自分が信用する人に個人的に連絡する方が心理的負担が少ないです。しかし、個人的なやり取りばかりをしていると以上のような問題が生じます。
コミュニケーションをスムーズにするためにチャットを導入しているにもかかわらず、むしろ効率が落ちてしまうのです。
チャットにおけるコミュニケーションの問題②返信がないことへの不安
チャットでメッセージを送ってもなかなか返信がない場合「嫌われた?」「無視された?」「期限内に終わるかな?」といった不安に襲われることもあります。
1つひとつはちょっとした不安かもしれませんが、日常的に不安を感じている状態になると大きなストレスの原因になります。ストレスを抱えていると他者に対する思いやりをもちにくくなり、さらにコミュニケーションがうまくいかなくなるという悪循環にはまる可能性があります。
また、ストレスが溜まっていくにつれて精神疾患にかかるリスクや、離職リスクも高まるでしょう。
チャットにおけるコミュニケーションの問題③雑談の必要性への意識の違い
雑談の必要性への意識の違いから、コミュニケーションがスムーズにいかないこともあります。雑談はやりすぎると業務の邪魔になってしまいますが、適度に行うと社員同士の結束が高まって業務によい影響が出るものです。
雑談をしなさすぎて事務的な連絡ばかりになると、仕事に対するモチベーションが下がってしまいます。雑談をして社員同士の関係が深まると「皆のためにも頑張ろう」とやる気が出るものです。
とくにテレワークなど、チャットにおけるコミュニケーションの重要度が高ければ高いほど適度な雑談の導入が大切です。
チャットにおけるコミュニケーションの問題④会話を追うことへのストレス
社員数が多い場合などは、チャットの会話を追うだけでストレスになる可能性があります。真面目な人ほど「すべての情報を追わなければ」という気持ちになり、チャットをチェックするだけでストレスを感じる傾向が強いです。
短期間であれば多少ストレスがかかっても問題ないですが、長期間になると心身の健康に影響が出てしまうこともあります。
他の人の状況を把握することも重要ですが、強いストレスを抱えてまで追う必要はないでしょう。自分のキャパシティを知った上で、無理のない範囲でコミュニケーションをとっていくように呼びかけることが重要です。
チャットにおけるコミュニケーションの問題⑤感情のない無機質な連絡
感情の入っていない無機質な連絡が増えてしまうこともあります。チャットのコミュニケーションばかりだと、やりとりしている相手が人間であるということを忘れがちになるからです。
テレワークによって他の人と会う機会がない場合には、とくに注意が必要です。
無機質な連絡は伝えるべき事項だけをシンプルに伝えられるため、一見すると効率がよく見えます。しかし、無機質な連絡ばかりになっていくと社員が孤独感を抱えたり、仕事に対するモチベーションを失ったりしていきます。
長期的に見ると生産性の低下につながってしまうのです。
チャットにおけるコミュニケーションの問題⑥即レスへのプレッシャー
すぐに返信をするいわゆる「即レス」に対してプレッシャーを感じる人もいるでしょう。即レスにてスピーディーに連絡を取り合えば、意思決定が早くなり業務効率も上がっていきます。
しかし、常に「即レスをしなければ」と気を張っている状態になると、ストレスが溜まってしまいます。また、常にチャットの通知を気にしている状態になるため、注意散漫になり仕事が思うように進まなくなることもあるでしょう。
即レスを意識することは重要ですが、とらわれすぎないように適度な距離感を保つ必要もあるのです。
チャットにおけるコミュニケーションの問題⑦チャットハラスメントの危険性
セクハラやパワハラなどがチャット内で起きることをチャットハラスメントと呼びます。チャットは気軽に利用でき、個人間での連絡もできることからハラスメントが発生しやすいツールでもあります。
個人チャットでハラスメントが起きても、周囲の人には見えないため気づくことができません。対面する機会があれば雰囲気の違いなどから気付ける可能性もありますが、テレワークで会う機会がない場合は周囲が気付くのが難しいです。
ハラスメントにて精神的に不安定になると、周囲の人が全員敵のように感じてしまうこともあります。そうなると周囲が気付くこともできず、本人も相談できずに一人で抱え込んでしまう状況になるリスクがあるのです。
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策
前章まででチャットにおけるコミュニケーション問題を7つ紹介しました。問題が多くなればなるほどコミュニケーションがうまく取れなくなり、業務に支障が出る可能性が高まります。
効率よく業務をこなし、生産性を高めていきたいのであればコミュニケーション問題の解決に取り組んでいきましょう。紹介してきた7つの問題の解決策は以下の通りです。
自社が抱えていると感じる問題に該当する解決策を重点的に読んでみてください。
- ①個人チャットに制限をかける
- ②少し時間をおいてみる
- ③雑談の重要性を共有する
- ④ルールの確立とスルースキルの育成
- ⑤伝わりにくさを実感させる研修
- ⑥即レスへの考え方を伝える
- ⑦管理機能の活用と周知
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策①個人チャットに制限をかける
個人チャットばかりで連絡が取られているのであれば、個人チャットの利用に制限をかけましょう。
たとえば、人事評価やハラスメントの相談などのプライバシーが重要なこと以外での使用を禁止するなどです。社内ルールにて規定し、グループチャットの利用を促していきましょう。
また、グループチャットで連絡する意義についても伝えるとより効果的です。「周囲の人の動きもわかったほうが違いに気遣いができる」などと具体的に伝えてみてください。
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策②少し時間をおいてみる
チャットの返信がなかなか来ない場合にはもう少し時間をおいてみるようにしましょう。既読がついていても返信がこないことはよくあることだからです。
たとえば、メッセージを確認している途中で他の仕事が入ってしまってすぐに返信できないなどです。内容を文章化することに戸惑っている可能性もあります。
「無視されているのかもしれない」と不安になるかもしれませんが、無視に見えているだけで実際には無視ではないケースがほとんどです。これを知っておくだけでも気持ちが楽になり、ストレスも減るでしょう。
チャットで「無視された?」と不安を感じることが多い方は、以下の記事も参考にしてみてください。無視された時の対応の仕方や辛くならない考え方について紹介しています。
>テレワークのチャットで無視された際の対応の仕方|返信してもらうためのコツも紹介
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策③雑談の重要性を共有する
雑談をしたがらない人がいて社員同士の関係が深まらない場合には、雑談の効果を伝えるようにしましょう。
真面目な人は「雑談は悪いものだ」と感じている可能性があります。「会社としても適度な雑談は推奨している」と伝えることで雑談に参加してもらえるようになるでしょう。
雑談が苦手な人もいるのであまり強制するのもよくありませんが、周囲の人が楽しそうに話をしていて自分だけが入っていけない状況は強い孤独感やストレスにつながります。
適度に会話に入れるように雑談用のトークルームにて時々メンションするなどしてさりげなく配慮してみてください。
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策④ルールの確立とスルースキルの育成
チャットのメッセージを追うことがストレスにならないようにするためには、ルールの確率とスルースキルの育成が大切です。
社内ルールにて「雑談チャットは任意参加である」と明記したり「自分と関連性の低いチャットについては無理に追わなくてよい」と伝えたりしていきましょう。
参加人数の多いグループチャットでは、自分とは関連性の低いメッセージが来ることもあります。周囲の状況を知っておくことも大切ですが、大きなストレスになる場合には無理をする必要はないでしょう。
チャットの内容を気にしすぎないようにするスルースキルの重要性を伝え、社員が無理なくチャットを使えるようにしてみてください。
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策⑤伝わりにくさを実感させる研修
感情がなく無機質な連絡が増えている場合には、チャットの伝わりにくさを実感させるのが効果的です。
チャットは文章のみなので、細かいニュアンスが伝わりにくいです。そのため、とくに悪気がなくとも必要最低限の連絡事項だけを伝えるメッセージはぶっきらぼうで冷たい印象になります。
冷たいメッセージばかりを受け取っていると精神的に疲弊してしまい、業務効率が下がる原因になります。社内研修でメッセージの伝わりにくさについて取り上げてみましょう。
必要最低限の連絡事項を伝えるメッセージの例を挙げ、送信者の意図と受信者から見た印象を伝えるのです。「こんなに伝わりにくいのか」と体感してもらえれば、画面の向こう側に人がいることを意識した気配りのあるメッセージを送ろうとする社員が増えていくでしょう。
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策⑥即レスへの考え方を伝える
即レスのプレッシャーを感じている社員がいるのであれば、即レスへの考え方や向き合い方を伝えていきましょう。
以下のような内容を伝えると「即レスは強制ではないし、使い方によっては効率を下げるものなんだ」と理解してもらいやすくなります。
- ・即レスを意識するあまり仕事に集中できなくなることもある
- ・返信が来るまでチャットを開いたまま待ってしまい仕事が進まないこともある
- ・即レスへのプレッシャーからストレスが溜まって体調を崩すこともある
ただ単に「即レスは強制ではないよ」と伝えても、結局のところ努力義務が残るため責任感の強い人はプレッシャーを感じ続ける可能性があります。
以上のように「即レスを意識しすぎると逆に効率が落ちる」という事実を伝えると、社員のプレッシャーが和らぎます。
チャットにおけるコミュニケーション問題の解決策⑦管理機能の活用と周知
チャットハラスメントの発生を防ぐためには、管理機能の活用が欠かせません。管理機能とは社員がどのようにチャットを利用しているかを可視化・分析する機能のことです。
実際に送信されているメッセージを確認することで、ハラスメントが起きていないかがすぐにわかります。メッセージの確認を定期的に行うようにしてみてください。
また、管理機能によってメッセージの内容を確認できることや、ハラスメントの疑惑のある文章を見つけたら適切な措置を取ることを社員に伝えるのも効果的です。「見られている」という意識がハラスメントの抑止力になるからです。
ただし、あまりに規制が厳しいと社員がチャットを利用しづらくなり、コミュニケーションが滞ってしまうこともあります。管理機能については軽く触れるだけに留めておくのがよいでしょう。
そのほか「ハラスメントを受けている」と感じた社員の相談窓口も必要です。チャットにて気軽に相談できるようにしてみてください。
チャットにおけるコミュニケーション問題を解決できる『DiSCUS』
チャットのコミュニケーション問題を解決するためには、ツール選びも重要です。ツールによっては機能がなく解決策を実践できないものもあるからです。
ちなみに『DiSCUS』なら以下の機能があるため、コミュニケーション問題の解決に役立ちます。
- ・通知の設定ができる:即レスへのプレッシャーを軽減できる
- ・既読を非表示にできる:返信がこないことへの不安を取り除ける
- ・管理機能で全てのやりとりを閲覧できる:ハラスメントの防止ができる
操作画面もシンプルで使いやすいため導入直後でも、社員が問題なく操作できるでしょう。
より詳しく知りたい方は以下のリンクより無料で資料を取り寄せてみてください。
まとめ|チャットのコミュニケーション問題への対策を行おう
チャットのコミュニケーション問題について紹介しました。
チャットでの連絡の割合が高い会社ほど、チャットにおけるコミュニケーション問題の解決が大切です。とくに在宅勤務などのテレワークを実施している場合には、チャットでの連絡が社員とのつながりそのものになります。
紹介した解決策を実践して、社員がチャットに対してストレスを感じず、適切に発言していける環境を整えてみてください。
社内ルールやマナーで周知しておくことで解決できる問題も多くあります。規定しておくとよい社内ルールについては以下の記事で扱っているので、興味があればこちらも参考にしてみてください。