報連相できない原因と解決策|マインドと環境面の双方からアプローチしよう
「報連相ができない人が多い」
「報連相できない原因を知って対策したい」
報連相は業務をスムーズに進めるために欠かせませんが、うまくできない人もいます。
周囲がうまくカバーできれば良いですが、毎回フォローするのは大変です。また、本人のキャリアアップにもつながらないので改善させた方が良いでしょう。
そこでこの記事では、報連相ができない原因と解決策を紹介していきます。部下に報連相を徹底してほしいと感じている人は、ぜひご覧ください。
【この記事の内容】
報連相ができない原因は2つある
報連相とは「報告・連絡・相談」であり、共通認識をもって業務を進めるために行います。
報連相ができない原因は大きく分けて以下2つがあります。
- ①報連相する人のマインド
- ②職場環境
原因に応じて対処法が異なるので、該当する方を重点的に読んでみてください。
マインドが原因で報連相ができないケース
マインドが原因で報連相できていない場合、部下は以下のように感じています。
部下の気持ちを理解した上で、指導することで指示を聞いてもらいやすくなります。部下の関心を引くためにも、ここで確認してみてください。
- ①相手の時間を取らせたくない
- ②上司との折り合いが悪い
- ③伝え方がよくわからない
- ④タイミングがわからない
- ⑤面倒だと思っている
①相手の時間を取らせたくない
部下が報連相を控える一つの理由として、相手の時間を取らせたくない思っている可能性があります。たとえば、上司に報告する際に「今日は忙しいかもしれないし、また後で報告しよう」と考えるなどです。
しかし、報告が後回しになると余計な手間がかかってしまう可能性があります。部下に「知るのが遅れると適切な指示が出せない」と伝え、後回しにせず伝えるべきタイミングで報連相してもらえるように促しましょう。
説明の際に、報連相が遅れたことでトラブルになった事例があれば、同時に伝えるとより現実味をもって話を聞いてもらえます。
②上司との折り合いが悪い
上司との折り合いが悪い場合、報連相をすることに抵抗を感じるでしょう。たとえば、上司が部下に対して厳しい態度を取っていたり、意見が合わなかったりする場合、部下は報連相をしたくないと感じます。
もちろん、折り合いが悪くとも報連相をするのがビジネスパーソンの理想ですが、感情がついていかないことをするのは誰にとっても苦痛です。上司がどれだけ報連相をするように注意しても、部下が上司と関わるに感じる不快さが軽減するわけではありません。
注意するだけでなく、上司の方から部下に歩み寄る姿勢が大切です。時に厳しさも必要ではありますが、互いの信頼関係があってこそ成り立つものです。
部下が気持ちに折り合いをつけられるよう、気遣う言葉がけや感謝を伝える機会を増やしてみてください。
③伝え方がよくわからない
報連相をする気があったとしても、伝え方がよくわからないと部下は報連相を避けてしまいます。
このケースでは報連相のやり方についてレクチャーが必要です。
たとえば、「○○の件なんですけど、現在△△という問題が発生しています。それには□□という事情がありまして…」というように、先に結論から述べて経緯や詳細については必要に応じて述べるようにするなど、細かく報連相の仕方を教えましょう。
教える時間を短縮したい場合には、報連相について書かれた書籍を読むように促すとよいでしょう。後日に読んだ感想や理解できたことを聞くことで、報連相について学べたかがわかります。
④タイミングがわからない
報連相をするタイミングがわからずできないケースも考えられます。上司が忙しそうなときに、報告すべきなのか後回しにすべきなのかの判断ができないのです。
また、事後報告すべきなのか事前に相談すべきなのかがわからない場合もあるでしょう。
このケースでは報連相をするタイミングについて、上司と部下で話し合うことが重要です。話し合うのは時間がかかるかもしれませんが、1度確認してしまえば部下は安心して報連相できるようになります。
報連相が遅れたり抜けたりしてトラブルが起きるリスクを下げられるので、上司にもメリットがあります。長期的な視点で部下と向き合ってみてください。
⑤面倒だと思っている
「報連相するのが面倒くさい」という気持ちが原因で、報連相ができていないケースです。報連相の大切さやメリットを部下に伝えることが重要です。
とくにメリットを伝える際には「業務がスムーズに進む」といった会社全体のことだけでなく、部下のメリットも伝えてください。たとえば「次にどうすべきかわかって、仕事へのストレスが減る」「トラブルがなくなり評価が上がる」などです。
会社や上司にとってのメリットを説明しても、愛着がない場合には「俺には関係ない」と思われる可能性があります。部下自身のメリットを伝えて報連相をする動機を作りましょう。
職場環境が原因で報連相できないケース
職場環境が原因で報連相ができないケースは、以下2つが挙げられます。
- ①重要性が周知されていない
- ②報連相を学ぶ環境が確立されていない
①重要性が周知されていない
報連相の重要性が周知されていない場合、部下は報連相をする意義を感じられません。
この場合、部下は報連相が業務の一環であることを認識していない可能性が高いです。「報連相に割く時間や労力は無駄」と感じるため、むしろ積極的に報連相しないことを選ぶでしょう。
報連相の大切さを周知して改善を促すことが重要です。報連相をするとチーム全体での業務の進捗がスムーズになることや、怠るとどのようなトラブルが起きるのかを伝えてください。
②報連相を学ぶ環境が確立されていない
報連相を学ぶ環境が確立されていない場合、報連相をすること自体が難しくなります。報連相の頻度やタイミングについて、部下たちが戸惑ってしまうからです。
職場内で報連相が習慣化されていれば、部下も自然と報連相をしやすくなります。報連相は部下だけがするものではなく、指示を出す際には上司もしているものです。
たとえば、仕事の指示を出す際に上司は部下に対して仕事の流れを説明し、やってほしいことを明確にしているでしょうか?
部下が仕事を進める上で必要な情報をしっかりと説明していない場合、部下としては「こんな感じでいいのだろうか」と不安に思うでしょう。部下の報連相に抜け漏れがあったり、伝えるタイミングが遅かったりするのは、上司の姿勢を真似ているだけかもしれません。
部下だけでなく、上司に対する指導についても検討しましょう。
報連相ができない原因を解消する方法
報連相をスムーズに行う職場を目指すなら、以下3つを実施してみてください。
- ①マニュアルを整備する
- ②研修を行う
- ③ツールを活用する
①マニュアルを整備する
報連相をうまくできない人が多い場合には、マニュアルを整備してみましょう。
報告・連絡・相談の使い分けや行うタイミングについて規定するのです。社内で共通認識が生まれるため、報連相の仕方でトラブルになるリスクを軽減できます。
②研修を行う
マニュアルを整備しても全員が目を通してくれるとは限りません。事細かに規定するほど認識のズレを防げますが、最後まで読むハードルが高まってしまうからです。
研修ならマニュアルをもとに説明するだけでなく、例題を出して「このケースではどのように報連相するか」をディスカッションしてもらうなども可能です。より細かい箇所についても言及しやすいでしょう。
③ツールを活用する
報連相を密に行うならビジネスチャットの活用がおすすめです。気軽にメッセージできますし、受信した側が仕事の合間にチェックできるからです。
相手の時間を奪うことに罪悪感を覚える社員が多い場合には、とくに重宝するでしょう。
ビジネスチャットで報連相するコツ
ビジネスチャットを活用して報連相する際には、以下2つのコツを押さえておきましょう。
- ①グループチャットを活用する
- ②テンプレートを作成する
①グループチャットを活用する
ビジネスチャットでは1対1での会話だけでなく、複数人でのコミュニケーションも可能です。
グループを作成するだけで、プロジェクトチームの全員に一括で周知できます。既読機能があるツールなら全員が確認したかどうかもわかるので便利です。
②テンプレートを作成する
報連相をする際に使えるテンプレートを作成しておけば、社員が迷わずチャットで報連相できます。たとえば、以下のような形です。
テンプレートで伝えるべき項目を最初から指定しておけば、抜け漏れなく報連相できます。カスタマイズして活用してみてください。
報連相しやすいビジネスチャット『DiSCUS』
報連相をビジネスチャットで行うなら、シンプルで素早く使える『DiSCUS』がおすすめです。
『DiSCUS』は、チャット機能に特化されているため操作が簡単ですし、グループチャットや既読機能・ファイル添付機能などの報連相に必要な機能が利用できます。
ビジネスシーンでの利用を想定して作られた純国産ツールなので、セキュリティ対策も万全です。導入手順や費用を知りたい方は無料資料を手に入れて確認してみてください。
まとめ|報連相できない原因をなくそう
報連相できない原因は、心理的なものと職場環境によるものに分かれます。
どちらの対策も大切ですが、職場環境を変えることで社員の心情も変わるため、最初は職場環境の整備から取り組むのがおすすめです。職場環境の整備方法として、以下3つがあります。
- ・マニュアルを作成する
- ・研修を行う
- ・ビジネスチャットツールを導入する
取り組むのには時間がかかるものではありますが、1度行えば繰り返し使える仕組みになります。ぜひ実践してみてください。
なお、マニュアルの整備や研修を行う際には、報連相の本当の意味を理解することが重要です。以下の記事では、報連相の本当の意味や報連相を受ける側の心得である「おひたし」について解説しています。こちらもあわせて参考にしてみてください。