ビジネスチャットのオープンソース型ツールとは?メリットデメリットやおすすめサービス3つを紹介
ビジネスチャットにはいくつかの種類がありますが、あまり知られていないのがオープンソース型のツールです。オープンソース型のツールは以下に当てはまる企業におすすめです。
オープンソース型ビジネスチャットがおすすめなケース
- ①費用をあまりかけたくない
- ②自社サーバーで運用したい
- ③社内に技術者がいる
この記事では、オープンソース型ビジネスチャットのメリットデメリットやおすすめツールを紹介していきます。
以上に当てはまる方はこの記事でオープンソース型への理解を深め、自社に向いているツールを見つけてみてください。
【この記事の内容】
オープンソース型のビジネスチャットとは?
オープンソース型のビジネスチャットは、システムの運用に必要なプログラミング言語が公開されています。公開されているプログラミング言語を使って自社サーバー内にツールを構築して使用するのです。
ほかの形式のツールと比較して低コストでの運用が可能でありながら、カスタマイズ性やセキュリティレベルが高いのが特徴です。
オープンソース型ビジネスチャットのメリット
オープンソース型のビジネスチャットを利用するメリットとして、以下3つが挙げられます。
- ①コストを抑えられる
- ②カスタマイズ性が高い
- ③自社でツール内の情報を管理できる
①コストを抑えられる
オープンソース型は基本的に無料で使用できるため、ツールの導入や運用を低コストで行えます。
ビジネスチャットだけに限りませんが、ツールの導入にはリスクが伴います。たとえば、コストをかけて導入しても社員があまり使用してくれなかったり、使用しても思ったような効果が得られなかったりなどです。
こういったリスクをとってまで導入したくないのであれば、コストを抑えられるオープンソース型ツールを選ぶとよいでしょう。
②カスタマイズ性が高い
オープンソース型はツール内の設定を自社で変更できるため、カスタマイズ性が高いです。
ビジネスチャットには既読機能やタスク管理機能などがありますが、これらの機能が必要な企業もあれば必要のない企業もあります。
必要な機能がないと業務が思うように進みませんし、不必要な機能があるとツールの操作画面が煩雑になりストレスを感じるものです。
しかし、カスタマイズが可能なオープンソース型なら必要な機能だけをピックアップできます。自社に必要な機能が過不足なく搭載されているツールをわざわざ探す手間もないでしょう。
③自社でツール内の情報を管理できる
オープンソース型は自社のサーバー内でツールを管理するため、情報漏洩のリスクが低いです。
ツールの運用自体も自社で行うため「ツールの運営元がハッキングされて情報が流出した」といったことがないのです。
もちろん自社サーバーのセキュリティ対策は必要ですが、自社に関係のない第三者が情報に触れる機会がないのは大きなメリットでしょう。
オープンソース型ビジネスチャットのデメリット
オープンソース型ツールのデメリットは、運用に知識や技術が必要なことです。
そもそもシステムの構築をするためにはプログラミングやITシステムの仕組みに精通している人材が必要です。
人材リソースが自社にない場合には新たに能力のある人材を雇用したり、外注したりする手間やコストが発生します。ツール自体が無料であっても人材確保にコストがかかってしまうのです。
十分な人材リソースが自社にあるかどうか、人材確保にどのくらいコストや手間をかけられるのかについても検討するようにしましょう。
オープンソース型ビジネスチャットの利用が向いているケース
メリットデメリットを踏まえた上で、オープンソース型ビジネスチャットが向いているケースは以下3つです。
- ①費用をあまりかけたくない
- ②自社サーバーで運用したい
- ③社内に技術者がいる
①費用をあまりかけたくない
ビジネスチャットの導入や運用にあまり費用をかけたくない場合には、オープンソース型がおすすめです。オープンソース型は無料で使えるツールが多くあるからです。
オープンソース型は金銭面での利益より、かゆいところに手が届くシステムの普及に価値を置いている文化があります。技術のある人たちが有志として開発に携わっているツールもあるほどです。
「無料で使えるなんてちょっと怪しいな…」などと不安を感じる必要はありません。善意ある開発者に感謝しつつ利用してみてください。開発者たちもツールを多くの人に使ってもらうことを望んでいます。
②自社サーバーで運用したい
自社サーバー内で運用したいのであればオープンソース型がよいでしょう。
多くのITツールはウェブ上で使用されますが、ウェブ上で使用されるツールはほかのユーザーとサーバーを共有することになります。集まる情報量が多いためハッキングの対象として狙われやすい傾向があります。
また、自社に関係のない第三者が連絡履歴などの自社の情報を保管している状態です。「自社ですべて管理・運営したい」というのであれば、自社サーバー内にシステム構築ができるオープンソース型を使用してみてください。
③社内に技術者がいる
オープンソース型はシステムの構築や運用に技術が必要です。安心して任せられる技術をもった人材がいるケースでは、コストを抑えつつもセキュリティを確保できるオープンソース型が向いているでしょう。
逆に技術者がいないと人材確保にコストがかかってしまいます。また、十分な技術がないと運用に支障が出てしまい、本来の目的である業務効率化ができない可能性さえあります。
自社の人材リソースを考慮した上で導入を検討していきましょう。
オープンソース型ビジネスチャットのおすすめツール
オープンソース型での利用が可能なおすすめツールを3つ紹介していきます。
- ①Rocket.Chat(ロケットチャット)
- ②Nextcloud Talk
- ③Mattermost
①Rocket.Chat(ロケットチャット)
Rocket.Chatはオープンソース型ビジネスチャットの中でも、世界最大級の規模を誇るツールです。
オープンソース型でありながら、クラウドでの利用とオンプレミス環境での利用から選べる点が特徴的です。
カレンダーとの連携やタスク管理など複数の機能をカスタマイズできます。日本語サイトもあり、使い方のコツなどをまとめたコラム記事もあるので環境構築も比較的しやすいでしょう。無料での使用も可能です。
②Nextcloud Talk(ネクストクラウドトーク)
Nextcloud Talkはモバイルアプリが無料で使えるビジネスチャットツールです。
出張や営業などで外出先から連絡をすることが多い場合に重宝するでしょう。料金がかかりますが低コストでの導入が可能です。
クラウドストレージもサービスに含まれているので、ファイル共有が容易なのも嬉しいポイントです。
③Mattermost(マターモースト)
Mattermostは導入支援が受けられるのが特徴のビジネスチャットツールです。
オンプレミス型ツールのデメリットとして大きいのが、環境構築に技術が必要であることです。有料ではありますが、Mattermostなら導入を支援してもらえるサービスがあります。
「オープンソース型がいいけど技術者がいない…」というケースに向いているでしょう。
オープンソース型ビジネスチャットの運用が難しいと感じたら
ここまで読んだ方の中には「自社ではオープンソース型の運用は難しい」と感じた人もいるかもしれません。
オープンソース型の運用が難しい場合には、以下の形式のツールを活用してみましょう。
オープンソース型とは特徴が異なりますが、ビジネスチャット機能は同じように利用できます。
①オンプレミス型
②クラウド型(SaaS型)
①オンプレミス型
オンプレミス型はオープンソース型と同様に、自社サーバーにて運用できる形式です。
オープンソース型と異なるのは、費用が発生する点と運用サポートを受けられる点です。
「自社サーバーにて安全に運用したいけど技術的に難しい」というケースに向いています。
オンプレミス型については以下の記事で取り上げているため、興味がある方は参考にしてみてください。
>【ビジネスチャット】オンプレミス型のメリットデメリット・選び方のコツを紹介
②クラウド型(SaaS型)
クラウド型はインターネット上でツールを使用する形式です。
自社サーバーでの運用はできませんが、コストが低くシステム構築の時間もかからないのが特徴です。
「まずはビジネスチャットを試しに使ってみたい」「コストを抑えて利用したい」というケースに向いています。
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まとめ|オープンソース型ビジネスチャットを利用してコストを抑えよう
オープンソース型のビジネスチャットツールについて紹介しました。
オープンソース型のツールは無料で使えてセキュリティ性が高いのが特徴です。
導入には技術と時間が必要になるので、自社のリソースを考慮した上で導入を検討するようにしましょう。
ビジネスチャットの導入には準備が必要なのです。以下の記事では導入時にありがちな失敗とその対策方法を紹介しています。ビジネスチャットの導入を検討しているのであれば、事前にチェックしておくとよいでしょう。